アーサー王物語のあらすじ エクスカリバー、円卓の騎士って何?

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アーサー王や聖剣エクスカリバー、円卓の騎士、聖杯探求といった題材は、映画やゲーム、小説などでひんぱんに取り上げられます。名前ぐらいは知っているのですが、そもそもどんな話なのかはよく知りません。海外ドラマでもモチーフにされることが多いアーサー王について少し調べてみました。

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概要

アーサー王は、6世紀ごろにブリトン人を率いていたとされる伝説上の人物です。

紀元前1世紀、大陸西方の島(現グレートブリテン島)に侵入したローマ人は、支配地域をブリタニアと名付け、ブリタニアにもともと住んでいたケルト系の民族をブリトン人と呼びました。

4世紀に入り、ローマ帝国内にゲルマン人の侵入がはじまると、ローマ人は大陸へと引き返します。ローマ人が撤退すると、ゲルマン系のサクソン人が大陸からブリテン島に侵入してきました。

6世紀ごろ、アーサー王はブリトン人を率いてサクソン人に抵抗したとされています。

アーサー王が活躍したとされる時代から数百年後に書かれた歴史書「ブリトン人の歴史」や「カンブリア年代記」には、アーサー王とされる人物が登場しますが、信憑性に欠けており、アーサー王の史実性については研究が続けられています。

長い年月の間にヨーロッパ各地に伝わる伝承が取り込まれ、アーサー王物語として語り継がれてきました。アーサー王を扱った物語はたくさんあり、原典と呼ばれる作品はありません。

作品によって登場人物やエピソードも異なりますが、15世紀に英国人作家トマス・マロリーがまとめた「アーサー王の死」が広く知られています。

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アーサー王物語のあらすじ

聖剣エクスカリバーを手にしたアーサーが、ブリトン人の王として即位すると、円卓の騎士たちが集まり、ブリタニアを統一します。巨人を倒し、ローマを征服して、騎士たちの冒険譚が語られる中、騎士ランスロットが王妃グィネヴィアと不倫していることがわかりました。アーサーはランスロットと戦いの末和解します。しかしその隙にモルドレッドが反乱。食い止めるものの傷ついて息を引き取ります。

アーサー王の即位

ブリトン人の王ウーサーの息子アーサーは、魔術師マーリンの手によってエクター卿にあずけられ、エクター卿の息子ケイとともに育てられます。

あるとき、ケイが馬上槍試合に出場することになりますが、剣を折ってしまいました。代わりの剣を探していたアーサーは、カンタベリー大聖堂の前で石に突き刺さった剣を見つけて引き抜きます。その剣は、ブリタニアの正当な王だけが抜くことができるといわれていた聖剣エクスカリバーでした。

エクスカリバーは、魔力を持つ剣として小説やゲームなどに登場します。アーサー王物語では、ブリトン人の正当な王だけが持つことを許される剣として登場します。ただし物語によってはアーサー以外の人物が持っていることもあり、なんかよくわからないけどすごい剣です。
エクスカリバーは、エスカリボールやカリバーンなどとも呼ばれます。アーサー王物語が英語やフランス語、ラテン語などで語り継がれるうちに発音の異なる呼び方が発生しました。

アーサーはブリタニアの王として即位し、キャメロットを首都にします。

アーサー王の居城キャメロットはどこにあったのか。場所はわかっていません。

円卓の騎士

アーサー王がブリタニア統一の戦いを起こすと、レオグランデス王は娘グィネヴィアをアーサーに与えました。グィネヴィアの嫁入り道具が円卓です。

あるとき戦いに敗れたアーサー王は聖剣エクスカリバーを折ってしまいます。魔術師マーリンがアーサーを湖に連れていくと、湖の乙女が現れ、新しい剣(2本目の聖剣エクスカリバー)を授けます。

アーサーがエクスカリバーを手に入れるエピソードは、石に突き刺さっていた剣を引き抜くものと、湖の乙女から授かるものがあります。トマス・マロリー著「アーサー王の死」では両方を採用しているため、その後の解釈に混乱が生まれているそうです。

その後もアーサー王は巨人を倒し、ローマへ遠征して勢力を拡大していきます。キャメロットには各地の騎士たちが集い、円卓の騎士が結成されました。

「円卓の騎士」は、アーサー王の居城キャメロットにある円卓を囲む騎士たちのことで、アーサー王に仕えました。イエス・キリストと12人の使徒を模して騎士の数は12人とされることが多いのですが、アーサー王の物語はたくさんあり、物語によって円卓の騎士の人数やメンバーは異なります。

そんな中、円卓の騎士のひとりランスロットは、王妃グィネヴィアと恋に落ちます。

聖杯探求

あるとき、アーサー王は円卓の騎士たちに聖杯を探してくるように命じます。騎士たちは聖杯の探索に向かい、ガラハド、パーシヴァル、ボールズの3人は聖杯が安置されている場所を発見します。

聖杯とは、キリスト教における「最後の晩餐」でイエスが使った杯、または十字架上のイエスの血を受けた杯のことで、奇跡を起こす聖なるものとされています。

そしてガラハドが聖杯を手にすると、彼の魂は聖杯とともに天に召されました。キャメロットへ戻る途中、パーシヴァルも亡くなると、ボールズは唯一の生き残りとして聖杯探索の結末を報告します。

アーサー王の死

ランスロットと王妃グィネヴィアとの不倫が露見すると、ランスロットは騎士たちを殺し、グィネヴィアを連れて祖国フランスへ逃げ去りました。

ランスロットに兄弟を殺されたガウェインは、ランスロット討伐を主張。アーサー王はフランスへ攻め込みますが、戦いの末ランスロットと和解します。グィネヴィアも戻ってきますが、ガウェインの怒りは収まりません。一騎打ちの末、ガウェインはランスロットに敗れます。

そのころ、居城キャメロットを守っていたはずのモルドレッドが反乱を起こしました。アーサーは急遽キャメロットへ戻ってモルドレッドを倒しますが、瀕死の重傷を負ってしまいます。

アーサー王は自分の死期を悟ると、エクスカリバーを湖の乙女に返し、 湖の乙女たちによって小舟でアヴァロンへと運ばれていきます。

イングランドが危機に陥ったとき、聖剣エクスカリバーを手に、傷を癒やしたアーサー王が戻ってくると信じられるようになりました。

主な登場人物

アーサー王

ブリトン人の王としてサクソン人と戦ったとされる伝説上の人物。多くの物語が残されており、サクソン人を撃退したあとは、ブリテン島を統一し、北欧やフランスを制服。ローマ皇帝に即位するものもあります。

ウーサー・ペンドラゴン

アーサーの父。ユーサーともいいます。

ウーサーがサクソン人と戦っていると、頭上に巨大な彗星が出現しました。ウーサーが魔術師マーリンに彗星について尋ねると、ウーサーの子どもがサクソン人を打ち破る予兆だといいます。マーリンの予言を聞いたウーサーは、彗星を表す二匹の竜の紋章を作り、「ペンドラゴン」と名乗ります。

なお、「ペンドラゴン」は「ドラゴンの頭(リーダー)」を意味します。

その後ウーサーは、敵国コーンウォールのゴルロイス王の妃イグレインに恋しました。魔術師マーリンの力を借りてゴルロイス王に姿を変えると、イグレイン王妃と一夜をともにします。王妃は妊娠し、アーサーを生みます。

マーリン

ブリトン人の王に仕える魔術師。ストーンヘンジを建設したと語られますが、ストーンヘンジは紀元前に作られたものなので史実性はありません。

グィネヴィア

アーサーの王妃。ランスロットと不義の恋に落ちます。アーサーの死後、修道女となりました。

湖の乙女

ヴィヴィアンやニミュエとも呼ばれます。湖の中に立つ城に住んでいるとされている魔法使い。「アーサー王にエクスカリバーを授ける」「ランスロットを育てる」「アーサー王をアヴァロン島へ誘う」などしばしば登場し、殺されてしまうエピソードなどもあるため、複数の人物の総称とする説もあります。

 

ランスロット

フランスの一地方を治める王の息子ですが、両親は幼いときに他界。湖の乙女に育てられたため、「湖の騎士」とも呼ばれます。
成長するとアーサー王と出会い、円卓に騎士に迎えられます。
優れた騎士として活躍しますが、王妃グィネヴィアと不義の恋に落ちます。
グィネヴィアとの関係が露見すると、グィネヴィアが処刑されそうになっているところに救出に現れ、騎士たちを殺してフランスへ逃亡。ガヘリスとガレスという二人の弟を殺された騎士ガウェインはランスロット討伐を主張すると、アーサー王はフランスへ遠征します。しかしランスロットの人望は厚く、円卓の騎士が分裂する原因となりました。
その後、ランスロットとアーサーは和解。アーサーの死後、修道士になりますが、グィネヴィアの死が伝わると自害します。

ランスロットに関する物語は、12世紀のフランスの詩人トロワによって追加されたものとされています。フランス人騎士のランスロットが活躍することで、当時のフランス宮廷や貴族たちに受け入れられました。

ガウェイン

午前中は3倍の力を発揮できる勇猛の騎士。
アーサーの異父姉モルゴースの息子。アーサーの甥。ガヘリス、ガレス、アグラヴェインという3人の弟がいます。

ランスロットに兄弟を殺され、一騎討ちを申し込みます。ガウェインが午前中は3倍の力を発揮できることを知っていたランスロットは、時間を稼ぎ、午後になってガウェインの力が弱ったところで反撃。ガウェインはランスロットに敗れます。

トリスタン

竜退治やイゾルデとの恋愛物語で活躍する騎士。もともとアーサー王とは別の物語ですが、いつしか取り込まれました。

ガラハド

ランスロットの息子。聖杯の騎士のひとり。
聖杯を見つけ出し、聖杯を手にしたガラハドの魂は天国へと招かれました。

ペレス王の娘エレインはランスロットに恋し、魔法を使ってグィネヴィアに姿を変えると、一夜をともにしました。そして生まれたのがガラハドです。

パーシヴァル

聖杯の騎士のひとり。ガラハド、ボールスとともに聖杯に辿り着きますが、キャメロットへの帰還途中に亡くなります。

ボールス

聖杯の騎士のひとり。
ガラハド、パーシヴァルとともに聖杯に辿り着きますが、二人は亡くなってしまいます。そのため、聖杯探索の生き残りとしてキャメロットに戻って報告します。

モルドレッド

アーサーの息子。
オークニーのロット王が、王妃モルゴースをスパイとしてキャメロットに送り込みました。モルゴースは、コーンウォールの故ゴルロイス王とイグレイン王妃の娘です。つまりアーサーの異父姉なのですが、アーサーはそのことを知らず、モルゴースに恋します。そして一夜をともにしてモルドレッドが生まれます。

アーサー王がランスロットと戦うためフランスへ遠征すると、反乱を起こします。

コンスタンティン

アーサー王の死後、ブリトン人の王として即位しました。

ベディヴィア

アーサー王の死後、エクスカリバーを湖の乙女に返しました。

関連書籍

魔剣エクスカリバー、円卓の騎士、魔術師マーリン、騎士ラーンスロットの冒険、トリストラムとイソルテの悲恋、聖杯探求…。あらゆる英雄譚、恋愛譚、奇蹟譚の伝承が詰まったファンタジーの宝庫―「アーサー王伝説」。本シリーズは、1485年刊行の原典・キャクストン版を、全訳し紹介する、本邦初の完訳版。「1」は、原書全21巻のうち1巻から6巻までを収録。(Amazon紹介文)

 

美しい娘と、夢の魔のあいだに、男の子が生まれた。名前はマーリン。森の修道院でひそかに育てられた少年は、成長とともに不思議な力を発揮する。やがて大魔法師として、王国を新しい時代へ導いていく。
戦乱が続き、次々と国王が入れ替わる激動のイングランドを舞台に、英雄アーサー誕生までのいきさつを描く、シリーズ第1弾。
4世紀~5世紀頃のイギリスで活躍したといわれるアーサー王と円卓の騎士たちの伝説は、ヨーロッパ中世に花開くさまざまな騎士道物語のなかで語り継がれてきました。このシリーズは、現代の読者におくるファンタジー・アドベンチャーとして、稀代のストーリーテラー斉藤洋が、新しい視点で<アーサー王の世界>を再構成したものです。(Amazon紹介文)

 

イギリスの伝説の英雄・アーサー王とその円卓の騎士団の活躍ものがたりは、15世紀、一人の無頼の騎士によってまとめられ、イギリス最初の印刷業者によって、同じく15世紀に印刷、刊行された。―厖大な原典をもっともうまく編集したと定評のあるW.キャクストン版で贈る、「アーサー王の死」。(Amazon紹介文)

 

 

 

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