写真出典:IMDb
ドラマ「パトリオット 特命諜報員 ジョン・タヴナー」は、情報機関の諜報員である主人公ジョン・タヴナーが任務の遂行中にさまざまなトラブルに見舞われるブラックコメディです。シーズン1を見てみました。
シーズン2はこちらで紹介しています。
パトリオット シーズン1 概要
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提供:Amazonプライムオリジナルドラマ
公開年:2017年
全10話
主人公は米情報機関の非公式諜報員ジョン・タヴナー。正式な諜報員が海外で活動する場合、米政府の公務員として外交特権が与えられます。非公式の諜報員は政府と関係ない民間人になりすまして活動し、特権が与えられません。彼らのことをNOC(非公式カバー:Non Official Cover)といいます。
タイトルの「パトリオット(patriot)」は「愛国者」を意味する英単語です。
2015年にパイロット版として第1話が公開されたのち、2017年2月に全10話が公開。2018年11月に全8話がシーズン2として配信されましたが、打ち切りとなりました。
性的なシーンや残虐なシーンはありません。ただしドラマ冒頭、さっそくトラブルに遭遇した主人公が男性を車道に突き飛ばし、彼が車にはね飛ばされるシーンがあります。失笑してしまうシーンといえますが、いきなりだったのでちょっとショッキングでした。また主人公がトラブルに巻き込まれて殺人を犯してしまうシーンがあります。
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パトリオット あらすじ
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アメリカ人ジョン・タヴナーは、情報機関で長官を務める父の命令で非公式の諜報員として活動しています。あるときターゲットを間違えて無関係な人の命を奪ってしまいました。思い悩み、薬物に頼ったり、極秘のはずの任務をフォークソングに仕立てて歌い上げたりしながら気を紛らわしています。
そして父から新たな任務が下ります。イランで選挙が近づいているのですが、核兵器開発に積極的な候補者が優勢です。そこで核兵器開発に反対する候補者を援助するため、ルクセンブルグ経由で資金を届けるというものです。
ジョンは経歴を偽って民間の配管会社マクミラン社の社員になりすまし、海外出張を利用して資金を運びます。しかしトラブルに巻き込まれて資金はブラジル人の柔術家兄弟の手に渡ってしまいました。資金を取り戻そうとしたジョンは殺人を犯すことになり、ルクセンブルクの女性刑事アガトが捜査に乗り出します。
その後も資金を取り戻すため、兄と父にサポートされながら奔走しますが、会社の同僚たちに悩まされ続け、イランでは核開発に積極的な候補が当選。刑事アガトはジョンの殺人を突き止めますが、資金を手に入れると国外へ逃亡します。
パトリオット 感想
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ブラックコメディと紹介されていますが、あまり笑えません(それがブラックコメディなのかも)。全編に哀愁が漂っていて寂しいですが、どうなるのか、先が気になります。
民間企業に潜入するため採用試験を受けるジョン。ライバルが優勢とわかると彼を意図的に事故に遭わせ、脳障害を負わせます。しかし彼は一命を取り留め、次第に記憶を取り戻しつつあります。
また、いざ資金を運ぼうとすると、手荷物検査のない専用機での移動の予定が民間の航空会社を利用することになってしまいます。
資金を奪われ、自宅を調べ上げて取り戻しに向かえば犯人の兄弟は皆ブラジリアン柔術の使い手。殺人まで犯して自暴自棄になったジョンは素性からことの顛末までを酒場で歌にしてしまうという荒唐無稽ぶり。
次から次へとトラブルが起こり、爆笑とはならないものの呆れるというか、失笑してしまいます。ところが主人公ジョンはお馬鹿キャラではないのです。かといって人並み外れた能力を持っているわけでもなく、ただまじめに任務を遂行しようとしています。行動すれば裏目に出るし個性的な人物たちが現れては障害となる。気が付くと歌っているフォークソングももの悲しい。いつしか応援していました。日本のお笑い芸人ネプチューンの原田泰造さんっぽい。
さて、ジョンが運ぶ資金は17万ドル。日本円にして2000万円弱でしょうか。大金ですが、ドラマティックな額でもないし、政治資金としては目を見張るようなものでもないと思ってしまうのは気のせいでしょうか。それともそこも笑えるポイントなのかも知れません。
女性刑事アガトは綺麗な女性です。シャワーを浴びようとして上半身背中を見せるシーンがあり、思いっきりタトゥーが入っています。欧米の文化なので騒ぐことではないと思いながらもやはり日本人としてはちょっと驚いてしまいました。
彼女がじっくりと事件の真実に近づいていく様子は緊張感があります。
ラストはアガトが資金を手に入れて国外へ逃亡するところで終わります。区切りが付いたわけでもなくシーズン2に続くわけで、彼女は何をしようとしているのか、気になります。
シーズン2はこちらで紹介しています。
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パトリオット 登場人物
ジョン・タヴナー
演:マイクル・ドーマン
主人公。フォークシンガーにして米非公式諜報員。父の命令でマクミラン社の社員になりすまし、出張を利用して政治資金をイランの有力者に渡す任務に就きます。
レスリー・クラレット
演:カートウッド・スミス
マクミラン社でのジョンの上司。失敗続きのジョンの長所を見つけうまくやっていこうとしますが、ジョンに裏切られ続けます。かつて会社の経営者でしたが、薬物依存で自身の会社と家族を失った過去があります。
エドワード・タヴナー
演:マイケル・チャーヌス
ジョンの兄で米議員。黒人女性キャロルとの間に息子エフラムがいて養育費などを援助しています。彼女との結婚を考えていましたが、父に反対され断念しました。
アガト・アルバンス
演:アリエッテ・オフェイム
ルクセンブルクの女性刑事
デニス・マクラーレン
演:クリス・コンラッド
マクミラン社でのジョンの同僚。ジョンに協力したことで彼の正体を知り、変な正義感をむき出しにして余計な世話を焼いてきます。筋トレが趣味。
トム・タヴナー
演:テリー・オクィン
ジョンの父で米情報機関の長官
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その他
アリス・タヴナー
演:キャスリーン・マンロー
ジョンの妻。ジョンが工作員であることを知りません。綺麗。
スティーヴン・チュウ
演:マーカス・トージ
マクミラン社の採用試験でジョンと出会います。ジョンはスティーヴンが採用されそうだと知ると、交通事故を装ってスティーヴンを殺そうとしました。スティーヴンは一命を取り留めたものの脳障害を背負うことになります。
アリー・オドナイル
演:シャーロット・アーノルド
スティーヴンのカウンセラー
ジャック・バードバス
演:トニー・フィッツパトリック
マクミラン社の警備員。ひょんなことからジョンが身分を偽っていることを知り、難題を押しつけてきます。かつて警官で、任務中誤って無関係の少年を殺してしまいました。処罰を受けようとしていましたが、無罪となったことを悔やんでいます。
ピーター・イカボット
演:ジュリアン・リッチングス
マクミラン社社員。怪しげな風貌の持ち主。秘密を知っていると言ってジョンに近づいてきます。
グレゴリー・ゴードン
演:アントワーヌ・マッケイ
マクミラン社人事部の社員。中途採用されたジョンに書類の不備があったため提出を迫ります。
ローレンス・ラクロア
演:ギル・ベローズ
マクミラン社取締役。定期的に開かれる狩猟会で獲物の獲得数が多い社員は女性に人気があります。ジョンの射撃能力が高いことを知ると、ジョンを利用して女性社員の気を引こうとします。
ヌミ
演:ハナ・メイ・リー
ルクセンブルグの路上で人形劇を行う日本人の学生。資金の入ったバッグを盗みます。
ロブ・サパースタイン
演:マーク・ブーン・ジュニア
ジョンのセッション仲間。ひげ面のおっさん。思わせぶりにちょこちょこ出てくるので物語を大きく動かす秘密でもあるのかと思っていたのですがただの知り合いでした。
パトリオットを見る
ドラマ「パトリオット」シーズン1は、Amazonプライスオリジナルドラマです。
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