人間と妖精が共存する架空の世界を描いたAmazonプライムオリジナルドラマ「カーニバル・ロウ」シーズン2を紹介します。
シーズン1が配信されたのが2019年。オーランド・ブルームの主演、大規模なセットなどが話題になり、期待されていましたが、人気は微妙でした。その後、コロナ禍などの影響により撮影が遅れました。それでも待っていた。ようやくシーズン2が配信され、完結します。
前：シーズン1
概要
タイトル：カーニバル・ロウ
原題：Carnival Row
制作：Amazon
配信年：2023年2月
エピソード数：全10話（各話60分程度）
対象年齢：18歳以上
ドラマ「カーニバル・ロウ」シーズン2は、2023年2月17日（金）に配信開始。全10話で毎週金曜、2話ずつ配信され、3月17日（金）に完結しました。
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あらすじ
18、19世紀のヨーロッパを思わせる世界には、ピックスと呼ばれる妖精と人間が存在しています。ピックスの国がパクト王国の侵攻を受けると、バーグ共和国が救援しますが敗退。ピックスの領土はパクト王国に占領されました。ピックスたちはバーグ共和国に避難しますが、怪物（グリッチ）とさげすまれ、カーニバル・ロウに隔離されました。
シーズン2では、劣悪な環境での生活を余儀なくされるピックスに感染症が発生。仲間たちが次々と亡くなっていく惨状を前に、ヴィネットは心を痛めます。
そんな中、人間の仕業とは思えない殺人事件が発生。ピックスの犯行が疑われ、人びとがピックスへの反感を高めると、ファイロは事件の捜査を開始します。
バーグ共和国自体も財政難という大きな問題を抱えていました。革命軍に苦しめられているパクト王国が協力を求めてくると、政府は財政を立て直す好機と捉えます。
一方、バーグ共和国から旅立ったアグレウスとイモジェンは、革命軍に捕まります。
登場人物の紹介のあと、各話あらすじを紹介します。
登場人物
ライクロフト・ファイロストレート
演：オーランド・ブルーム
バーグ共和国の元軍人。退役し、警部補となりましたが、シーズン1で退職。
およそ7年前、兵役時に戦地で妖精（ピックス）フェイ族のヴィネットと恋に落ちます。しかしヴィネットの親友トルマリンから、人間とピックスの恋愛は不幸にしかならないと聞かされ、軍の撤退を機にヴィネットのもとを去りました。
シーズン1では、カーニバル・ロウで起きる連続殺人事件を追ううちに、自分の出生が関係していることを知ります。彼は、ピックスのアシュリンと人間のアブサロム・ブレイクスピア（ジャレッド・ハリス）との間に産まれた混血児（ハーフブラッド）でした。カーニバル・ロウで起きていた事件は、首相となったアブサロムの妻であるパイエティ（インディラ・ヴァルマ）が、息子ジョナの将来を危惧してファイロを狙ったものでした。
事件は解決しますが、ピックスの移民問題に悩む政府はピックスをカーニバル・ロウに強制移住させました。ファイロはハーフブラッドであることを明かし、愛するヴィネットとともにカーニバル・ロウに隔離されます。
ヴィネット・ストーンモス
演：カーラ・デルヴィーニュ
フェイ族の女性。
故郷アヌーン王国が戦場となったとき、当時軍人だったファイロと知り合いました。ファイロと愛し合うようになりますが、ファイロは戦死したと聞かされます。
シーズン1では、移民としてバーグ共和国に流れ着き、行く当てのないまま犯罪組織ブラック・レイブンに加わりました。
ファイロが生きていることを知ると、騙されたと思って一時はファイロを憎みました。しかしファイロの境遇を知って和解。再び愛し合うようになりますが、政府の施策によってほかのピックスとともにカーニバル・ロウに隔離されます。
トルマリン
演：カーラ・クローム
フェイ族の女性。元詩人でヴィネットの友人。
荒廃した故郷からバーグ共和国に避難してくると、カーニバル・ロウの娼館で働きます。
シーズン1で魔女ハルスペクシーの死に立ち会いました。シーズン2では、魔力を引き継いでいたことがわかります。
ジョナ・ブレイクスピア
演：アーティ・フローシャン
バーグ共和国の首相アブサロムとパイエティの息子。アブサロムが亡くなると、代理として首相の地位を継ぎました。しかしアブサロムの血を引いていません。母親パイエティの不倫相手だった野党党首リッター・ロンガーベインの息子です。ソフィとは異母兄妹になります。
ソフィ・ロンガーベイン
演：キャロライン・フォード
野党党首だったリッター・ロンガーベインの娘。ジョナの異母兄妹。
父親が亡くなると、野党党首として後を継ぎます。
ラニヨン・ミルワージー
演：サイモン・マクバーニー
大道芸人でしたが失職後、ジョナの家庭教師。ジョナが首相代理に就任すると、高い知性を認められて特別顧問に就任します。
ファイロの母親であり、歌手だった妖精アシュリンの友人。
ワイントラウト
演：ブライアン・カスペ
ブレイクスピア家の相談役。
エズラ・スパーンローズ
演：アンドリュー・ガワー
経済難に陥るスパーンローズ家の当主。イモジェンの兄。
ピックスに差別意識を持っているため、パック族の男性と付き合う妹を軽蔑します。
イモジェン・スパーンローズ
演：タムジン・マーチャント
エズラの妹。
家が破産状態と知り、資産家アグレウスの協力を得ようと画策するうちに彼に惹かれます。
アグレウス
演：デヴィッド・ジャーシー
パック族の男性。資産家。
イモジェンの恋人。
ハルスペクシー・ツィマニ
演：アリス・クリーグ
パイエティの実家に仕えてきた魔女。
パイエティが作り出した怪物ダーカシャーに襲われ、シーズン1で命を落としました。死の際に魔力をトルマリンへ引き継ぎました。
アフィッサ
演：トレーシー・ウィルキンソン
スパーンローズ家に仕えてきたパック族の女給仕。
スパーンローズ家は今でこそ困窮していますが、もともと資産家です。かつて、ピックスの歌手でありファイロの母親であるアシュリンの支援者（パトロン）でした。アフィッサは、ファイロの誕生に立ち会いました。
シーズン2では、カーニバル・ロウに隔離され、感染症に苦しむピックスたちの治療に従事しています。
ダリア
演：クロエ・ピリー
カーニバル・ロウを拠点とする犯罪組織ブラック・レイブン（黒カラス）のリーダー。
ケイン
演：ジェイ・アリ
ブラック・レイブンのメンバー。感染症で恋人ウーナを失います。
フェドラ
演：イブ・ポンソンビー
ブラック・レイブンのメンバー。
ダリウス
演：アリヨン・バカーレ
バーグ共和国の元軍人。ファイロの戦友。
兵役時、人狼（マロック）と化したパクト兵に咬まれたため感染。実験のため投獄されていました。
ドンビー
演：ジェイミー・ハリス
バーグ共和国の巡査部長。
バーウィック
演：ワジ・アリ
ファイロを尊敬する巡査。
ヴィア少佐
演：アンドリュー・バカン
パクト王国の大使副官。
ボズ
演：スチュワート・スクダモア
カーニバル・ロウのギャングの元締め。
レオノーラ
演：ジョアンヌ・ウォーリー
パクト王国の革命軍「ニュードーン」の指導者。
カストル
演：ジョージ・ジョージウー
革命軍ニュードーンのメンバー。
ブロック長。
第1話「戦うか逃げるか」
18、19世紀のヨーロッパを思わせる世界。人間のほかに「ピックス」と総称される妖精たちが存在し、羽の生えたフェイ族、角の生えたパック族、小人のコボルド族、巨人のトロウ族などがいます。彼らは一部の人間からは「クリッチ（怪物の意）」と呼ばれ、忌み嫌われていました。
人間たちの国バーグ共和国では、移民として増え続けるピックスへの対処が問題となっていました。政府は、ピックスをカーニバル・ロウに隔離します。
そしてシーズン2。
カーニバル・ロウでは、劣悪な生活環境を強いられるピックスの間で感染症が流行。ヴィネットは、ブラック・レイブンの仲間たちとカーニバル・ロウを抜け出し、列車を襲って感染症の薬を盗み出します。
ファイロは地下格闘技で勝利を収め、賭博場の主ボズと何か取引をします。
カーニバル・ロウの外では、首相となったジョナが、無実のパック族を両親の殺人犯として処刑します。
首相の顧問ラニヨン・ミルワージーは、ピックスを解放してあげたいと考えています。カーニバル・ロウに様子を見に来ると、ファイロに遭遇。ファイロは、自分の出生の秘密を明かすことでジョナ首相を失墜させ、現体制を変えようとしていました。
ラニヨンは、パクト王国の大使を招いた晩餐会が開かれることをファイロに教えます。ファイロの計画を実行するには格好の場でした。
野党党首のソフィは、父親リッターのあとを継いで党首となりましたが、支持率が高いとはいえません。党首選が近づく中、今以上の支持者が必要です。
トルマリンは、魔女ハルスペクシーの幻覚を見て失神。同じころ、人間の兵士が惨殺される事件が発生。人間では不可能な犯行手口から、ピックス（クリッチ）が犯人として疑われます。
アグレウスとイモジェンは、バーグ共和国から駆け落ちしました。二人が乗る船の前に、パクト王国の飛行船が現れます。
第2話「新たな夜明け」
・ラグーサ
アグレウスとイモジェンの乗る船がパクト軍に連行されてラグーサに入港すると、町では人間とピックスが共存していました。パクト軍と思われた兵士たちは、「ニュードーン（新しい夜明け）」と呼ばれる革命軍でした。
・バーグ
カーニバル・ロウでは、ファイロが戦友ダリウスを解放します。ダリウスは投獄されていましたが、裏世界に精通するバズの協力によるものでした。
党首選挙が近づいていました。選挙対策が必要なソフィは、資本家たちを買収します。
トルマリンは、自分の体に起きている異変について魔術師に占ってもらいました。ハルスペクシー・ツィマニの能力（未来を透視する力）を引き継いだことを知ります。
パクト王国の大使がバーグ共和国にやってきます。パクト王国はニュードーンの台頭に苦しめられており、武器が不足。バーグ共和国の協力が必要でした。このとき、バーグ共和国の与党と野党は表面上対立していますが、それぞれの党首であるジョナとソフィは結託しています。二人は、武器をパクト軍とニュードーンに売ることで共和国の経済が回復できると考えました。
その後晩餐会が開かれると、ラニヨンに手引されたファイロが会場に現れました。ファイロは、自分の出生の秘密を明かし、ジョナが前首相の実の子どもではないことを暴露するつもりです。ファイロが宣言しようとすると、ダリアに率いられたブラック・レイブンが現れ、カーニバル・ロウの窮状を訴えました。ファイロから晩餐会が開かれることを聞いていたヴィネットが立てた計画です。会場は混乱し、ファイロは計画を断念します。
カーニバル・ロウには、ダリアの首がさらされます。
第3話「神の手」
・バーグ
ブラック・レイブンのリーダー・ダリアの首がカーニバル・ロウにさらされました。しかし警察は事件として扱おうとしません。被害者ダリアはクリッチ（怪物）であると同時に、彼女が率いるブラック・レイブンは晩餐会で首相の暗殺を謀ったと考えられていたためです。ファイロは独自に捜査を開始します。
野党党首ソフィは、感染症に苦しむカーニバル・ロウの診療所へやってくると、支援を申し出ました。ソフィの人道的行動が報道されます。
ジョナ首相の顧問ラニヨンは、パクト王国の大使副官であるヴィア少佐をけしかけ、バーグ共和国に武器の生産を急がせます。バーグ共和国の政府は、武器工場の生産力を増強するため、カーニバル・ロウのピックスたちを労働者として解放しました。ピックスたちを解放しようとするラニヨンの思惑どおりです。
トルマリンは、兵士やダリアが襲われる幻覚を見たことをファイロに相談。トルマリンの証言によってダリアが殺された現場が判明し、ダリアの首から下の遺体が発見されます。犯行の手口は人間のものとは思えません。さらに情報を集めるため、ファイロはトルマリンにダリアの内臓を触れさせました。トルマリンは、自分が殺される幻覚を見て驚きます。
その後トルマリンは、自分が見る幻覚について調べるためハルスペクシーの館にやってきました。ファイロから隠れ場所として館を案内されていたダリウスと遭遇します。
エズラ・スパーンローズは、妹イモジェンがパック族と駆け落ちしたという噂が広まっていることを知ります。噂の出どころはアグレウスに仕えてた使用人です。彼はアグレウスと連絡を取り合っていました。エズラは使用人を見つけると、イモジェンとアグレウスに理解を見せるかのように装い、アグレウスがラグーサに連行されたことを聞き出します。
一方、ダリアを殺されたブラック・レイブンは、人間への報復を計画していました。ファイロは、ダリアを殺した犯人は人間ではないといって説得しますが、ブラック・レイブンの怒りは収まりません。
第4話「黒カラスの復讐」
・ラグーサ
アグレウスとイモジェンは、武器工場で働かされます。イモジェンは、不慣れな労働に戸惑う一方、男女や種族が平等なニュードーンの考えに共感します。アグレウスは、ニュードーンの指導者レオノーラに傾倒していくイモジェンが心配でした。
そんな中、ラグーサにエズラ・スパーンローズがやってきます。レオノーラに面会したエズラは、イモジェンの受け渡しを要求し、代わりにパクト王国がバーグ共和国から武器を購入していることを伝えます。
・バーグ
ブラック・レイブンは、人間への報復としてドンビー巡査部長の命を狙っています。ファイロは、ドンビーに危険が迫っていることを警告。ダリアを殺した犯人をつかまえればブラック・レイブンの誤解が解けるといって捜査の協力を求めますが、ヴィネットたちが襲撃してきました。
ファイロはどうにかドンビーを逃がしました。ブラック・レイブンでは、人間に味方するファイロへの敵対心が高まります。
トルマリンは、幻覚について魔術師に相談。呪いを解くための薬品を教わりますが、見たこともない材料が必要でした。
ドンビーは、警官たちを率いてカーニバル・ロウへ突入。ドンビーの暗殺計画の首謀者だったヴィネットを捕まえます。
第5話「航海」
・バーグ
ジョナ首相は、ソフィが工場の株主となっており、武器生産によって莫大な利益を得ること、さらに資本家たちの支持を集め、政権を奪おうとしていることを知ります。顧問のラニヨンがパクト王国に武器購入を煽っていたこともわかりました。ソフィとラニヨンは連携していると考えられます。ジョナは、ソフィとラニヨンを反逆罪で逮捕します。
ソフィが監獄へ連れてこられると、すでにヴィネットが投獄されていました。ヴィネットがソフィをあざけると、ソフィは政権を取ることでピックスや女性、労働者といった、差別されてきた人びとを救おうとしていたことを明かします。
ソフィ、ヴィネット、ラニヨンは処刑されることになり、刑場へ連行されます。ファイロとケインは、警官と囚人になりすまして監獄へ侵入し、ヴィネットを救出しようとしていました。しかし途中で怪しまれて足止めされます。
その間にソフィは処刑され、ヴィネットにも危険が迫っていました。突然、空飛ぶ怪物が襲ってきます。警官や職員たちだけでなく、ジョナ首相も餌食になりました。監獄は混乱し、囚人たちが次々に脱獄。混乱に乗じてファイロが駆けつけると、怪物は去ったあとでした。ヴィネットの姿もありません。ファイロは捕まります。
第6話「原罪」
・ラグーサ
イモジェンとアグレウスが脱出する計画を立てます。
計画の実行までおとなしく過ごそうとしていたアグレウスは、革命軍のリーダー・レオノーラのもとに連行されてきました。アグレウスは計画の露見を心配しますが、レオノーラはエズラの処遇を任せます。
・バーグ
監獄から脱出したヴィネットがカーニバル・ロウへ逃げ帰ってきます。トルマリンに再会すると、ファイロが自分を脱出させようとしていたことがわかりました。しかしヴィネットはファイロに会っていません。トルマリンは、ファイロのダーカシャーが生きている様子を見て、彼が無事であることを伝えます。
ラニヨンも監獄の惨劇から生き延びていました。バーグへ戻ってくると、暫定政府が作られたことを知ります。
犯行グループの関係者として捕まっていたファイロは、怪物が飛び去る姿を見ていました。怪物がスパラスであることに気づきます。軍役時代、作戦のためにスパラスたちを犠牲にしたことを思い出します。
ドンビー巡査部長は、自分を助けてくれたファイロを信用するようになっていました。怪物逮捕への協力を名目にファイロを解放します。
第7話「種族」
・ラグーサ
アグレウスたちが脱出計画を実行しようすると、パクト軍が襲撃してきます。
・バーグ
怪物スパラスによってジョナ首相が殺されたため、人びとのピックスへの反発はますます高まっていました。そんな中、ヴィネットは、革命軍ニュードーンに苦しめられているパクト軍がティルナノックから撤退したことを知ります。
監獄から解放されたファイロはヴィネットと再会し、ティルナノックが解放されたことを聞きます。暫定政府の要職に就いているラニヨン・ミルワージーを訪ねると、ピックスたちをティルナノックへ送還する計画を持ちかけました。ピックスたちをカーニバル・ロウから解放できるだけでなく、彼らを国外追放することで移民問題や人びとのピックスへの反感情へ対処できます。ラニヨンは提案を受け入れます。
故郷へ送還されることになったピックスたちは、人びとの罵声を浴びながら港へ向かいます。しかしブラック・レイブンが現れ、船を燃やしてしまいました。さらに怪物スパラスが現れ、見張っていた人間の兵士たちを殺して回ります。港は混乱します。
第8話「不言実行」
・ラグーサ
パクト軍の襲撃を受けたラグーサでは、激しい戦闘が続いています。アグレウスとイモジェン、エズラは、混乱に乗じて町を抜け出しました。しかしパクト軍に見つかりそうになると、エズラは投降して安全を確保しようとします。パクト王国を頼っても自由を得ることはできません。イモジェンは、兄エズラを殺します。
取り乱すイモジェンをアグレウスがなぐさめると、イモジェンは強く反発。アグレウスは、自分がイモジェンを庇護しなくてはならないという考えが間違っていたことを認識します。
その後二人はニュードーンに見つかって捕まってしまいます。レオノーラのもとに連れてこられると、バーグへの使者を命じられました。
・バーグ
ニュードーンからの使者としてバーグへ戻ってきたイモジェンとアグレウス。イモジェンは、暫定政府のラニヨンと会談すると、パクトへの武器輸出の停止を要求します。
一方、ピックスたちをティルナノックへ送る計画は失敗しました。港でスパラスの犯行現場を調べていたファイロは、被害の様子からスパラスが男であることに気づきます。スパラスは変身能力があるため、人間に化けて潜伏していると考えられます。また、ピックスたちを乗せるはずだった船には兵士たちが乗っていたこともわかりました。バーグ政府は、パクト軍が撤退したティルナノックにあらためて軍を派遣し、占領しようとしていたのです。
ヴィネットは、ブラック・レイブンの拠点にやってくると、港への襲撃について抗議します。レオノーラが現れると、バーグ政府がティルナノックを占領しようとしていたことを教えます。ヴィネットは人間に騙されていました。計画通りピックスたちが故郷へ戻っても、バーグ共和国による新たな支配が待っていただけです。
第9話「戦線」
イモジェンは、和平の使者としてニュードーンに従いました。しかし監獄や港で起きた殺戮事件がニュードーンの計画だったことがわかります。過激な行動を起こすニュードーンを支持することはできません。協力を拒むと、アグレウスを人質に脅迫されます。
一方、和平会談の日程調整は難航しています。暫定政府はニュードーンとの和平は不可能と考えていたからです。しかし、ニュードーンとの戦争になれば国民の支持を失うことは確実です。ラニヨンは、近づく選挙を持ち出し、議員たちの説得に成功します。
ヴィネットは、レオノーラからニュードーンへの協力を要求されました。拒否しますが、愛する者のために平等で平和な世界を作ると聞かされ、考えを改めます。レオノーラは、次の計画を明かすと、ヴィネットたちに人間を襲撃させます。
ファイロは、トルマリンの魔術を使ってスパラスを操り、おびき出す計画を立てます。そのためには、スパラスの体の一部が必要でした。港で亡くなったバーウィックの遺体からスパラスの歯を手に入れます。さらに、ドンビー巡査部長の協力でスパラスを倒すための銃器を手に入れました。迎え撃つ準備は整いました。トルマリンが儀式をはじめると、スパラスがパクト軍のヴィア少佐に成りすましていることがわかります。
第10話「カーニバル・ロウ」
ヴィネットたちの襲撃によって人びとのピックスに対する憎悪は頂点に達しました。暴徒がカーニバル・ロウに集まります。レオノーラの計画通りでした。暴徒をロウの一画に誘導し、抹殺するつもりです。
レオノーラたちが出発すると、捕まっていたアグレウスが脱出します。
議会では、暫定政府とニュードーンの間で和平交渉がはじまろうとしていました。ファイロが、スパラスの正体を知らせるためにやってくると、ヴィア少佐が正体を表しました。スパラスとなったヴィア少佐が議員たちに襲いかかると、ファイロが立ち向かいます。しかし武器はありません。ファイロが窮地に陥ると、カーニバル・ロウにいるトルマリンがスパラスに精神攻撃を仕掛けました。スパラスは、トルマリンを倒しに向かいます。
カーニバル・ロウに暴徒が流れ込みました。ヴィネットが囮となって暴徒たちを路地に誘導すると、待ち伏せしていたニュードーンとブラック・レイブンが攻撃をはじめます。その上空を、スパラスが過ぎていきます。ヴィネットは、トルマリンの危機を察知しました。
トルマリンの前に、幻覚で見たとおり、スパラスが現れました。ダリウスが狼となって襲いかかりますが、太刀打ちできません。ヴィネット、続けてファイロが駆けつけ、スパラスを倒します。しかしダリウスの傷は深く、助かりませんでした。
ファイロは、暴徒とニュードーン、ブラック・レイブンが争っている現場にやってくると、スパラスが倒れたこと、議会も無事だったことを宣言。ドンビーに率いられた警官隊も鎮圧のためにやってきます。ニュードーンの計画は失敗しました。引き上げようとするレオノーラの前にアグレウスが現れると、レオノーラは自決します。
事件は解決しました。そして……
ファイロは首相に推挙されますが、辞退するとパック族を次期首相に推薦。議会は紛糾します。
アグレウスとイモジェンは、新たな事業として電力会社を起こします。
ヴィネットは故郷へ戻ると、トルマリンと結婚します。
ラニヨンは大道芸人に戻り、人間とピックスが共存するカーニバル・ロウを感慨深く見守ります。ファイロに遭遇すると、今後の去就を尋ねました。ファイロは、時期が来ればわかると応えます。
（シーズン2 完）
カーニバル・ロウを見る
カーニバル・ロウはAmazonで配信されています。
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