カーニバル・ロウ シーズン1 Amazon配信ドラマのあらすじとネタバレ 登場人物を紹介

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写真出典:IMDb

オーランド・ブルームは「ロード・オブ・ザ・リング」に出てくるエルフのレゴラス役でブレイクし、いっきに人気俳優になりました。その彼が主演するということで話題のドラマが「カーニバル・ロウ(Carnival Row)」です。2019年8月末、Amazonプライムのオリジナルドラマとして配信されたので見てみました。
元ファッションモデルのカーラ・デルヴィーニュが共演する点にも注目です。カーラさんは太眉女子として世界的に人気があるらしいのですが、実はよく知りません。

そんなAmazonプライムオリジナル作品「カーニバル・ロウ」を紹介します。

次:シーズン2

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カーニバル・ロウ とは

「カーニバル・ロウ(Carnival Row)」は、架空の世界で起きた連続殺害事件を描いたファンタジードラマです。カーニバルは「謝肉祭」「祭典」、ロウは「街」という意味の英単語です。直訳すると「祭典街」といったところでしょうか。

制作総指揮はレネ・エシェヴァリアとトラヴィス・ビーチャム。トラヴィス・ビーチャムはAmazonオリジナルドラマ「エレクトリック・ドリームズ」の脚本を手がけ、本作の原案「A Killing of Carnival Row」も担当しています。

キャストしては、主人公ファイロを演じるのは「ロード・オブ・ザ・リング」や「パイレーツ・オブ・カリビアン」に出演したオーランド・ブルーム。元モデルで「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」や「スーサイド・スクワッド」のカーラ・デルヴィーニュが妖精のヴィネットを演じます。そのほか「ゲーム・オブ・スローンズ」のインディラ・ヴァルマ、「THE TUDORS 背徳の王冠」や「スーパーガール」のタムジン・マーチャント、「インターステラー」のデヴィッド・ジャーシー、「アンダー・ザ・ドーム」のカーラ・クロームなどが顔を揃えました。
2019年9月現在、シーズン2の制作が発表されています。

Amazonプライムオリジナルドラマ
配信開始 2019年8月
全8話
レーティング 16歳以上

16歳以上推奨となっており、裸で抱き合うシーンがあります。暴力的ではありませんが、家族で見ると少し気まずいかも知れません。また犯罪のシーンがあります。身体の一部が切り落とされるなど、直接的なシーンはありませんが、残虐な犯行の結果として内蔵などが描写されるので若干気持ち悪いです。

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あらすじ

ドラマの舞台は人間と妖精たちが共存する架空の世界。産業革命期のイギリスを思わせるバーグ共和国の歓楽街「カーニバル・ロウ」では、妖精を狙った連続殺戮事件が発生し、オーランド・ブルーム演じる捜査官ファイロが事件を捜査します。そこへカーラ・デルヴィーニュ演じる妖精ヴィネットが現れ、二人は7年ぶりに再会します。

感想

日本では珍しい、ファンタジー世界を扱ったドラマということで興味がわきます。

メインストーリーは、探偵が殺戮事件を追う推理ドラマです。事件を追ううちに主人公ファイロの出生の秘密なども絡んでくるため、犯人が誰なのか、犯行の目的は何なのか、非常に気になります。また、妖精や魔術といったファンタジー要素、恋愛や家族、政治陰謀劇などの要素を含んでいます。人種差別や移民問題といった社会的なテーマにも触れており、物語が多層的で、大人が楽しめるドラマになっています。
18世紀頃のイギリス・ロンドンを思わせる町並みや雰囲気、衣装なども見応えがあります。

多くの人物が登場し、それぞれのエピソードが少しずつ関係し、伏線となって終盤には収束していくのですが、話があちこちに飛ぶため起きていることを把握するのがめんどうです。また、架空世界の地名や種族名、専門用語が飛び交うため、とっつきにくい印象があります。

第1話 目覚める暗黒の神

ピックスと呼ばれる亜人間が生存する世界。ピックスには羽の生えた妖精「フェイ」、角の生えた「パック」、小人の「コボルド」、巨人「トロウ(字幕ではトロウと表記されるのですがトロルやトロウルとも聞こえます)」などがいます。彼らは人間からは「クリッチ」(怪物)と呼ばれ、差別されています。

あるとき、妖精フェイ族のアヌーン王国に人間のパクト王国が侵攻。バーグ共和国が介入しますが敗北すると、アヌーン王国はパクト王国に支配されることになりました。

戦争の終結から7年。旧アヌーン王国領では人間のパクト王国による圧政が続き、フェイたちは難民となってバーグ共和国へ避難しています。しかし共和国でもフェイやパックたちはクリッチ(怪物)として差別され、給仕や娼婦、肉体労働者として働かされていました。それでも増え続ける難民は、大きな社会問題となっています。

旧アヌーン王国からは今も新たな移民船が難民を乗せて出航しようとしていました。しかし移民船はパクト軍の攻撃を受けて沈没。難民を連れていたフェイ族のヴィネットは生き残ってバーク王国へ流れ着きます。ヴィネットは沈没した移民船の代償として船主スパーンローズ家に仕えることになり、使いを頼まれてカーニバル・ロウへやってくると、旧友であり、今は娼婦として働くトルマリンに再会。彼女からかつての恋人ファイロが生きていることを聞かされました。

ヴィネットが雇われたスパーンローズ家には、エズラとイモジェンという兄妹が暮らしています。兄妹が、向かいに越してきたアグレウスにあいさつに行くと、彼がパック族の男性だったために困惑します。クリッチ(怪物)であるパック族が裕福な暮らしをしているなどあり得ないからです。

そのころバーグ共和国ではフェイを狙った連続殺戮事件が発生し、人間の探偵ファイロが殺戮犯「邪悪なジャック」を追い詰めていました。ジャックは暗黒の神の存在をほのめかして自殺します。
ファイロが自宅へ戻って眠りにつくと、ファイロは死んだと聞かされていたヴィネットが侵入してきました。ヴィネットはファイロに裏切られたと考えて彼を殺そうとしますが、行動に移せず去って行きます。

そして新たな犠牲者が現れます。

探偵ファイロはアパートに下宿していて、未亡人のファイス夫人が管理しています。ちょっとシャーロック・ホームズとハドソン夫人っぽいと思いました。ただしファイロとファイス夫人は大人の関係です。

第2話 アシュリン

フェイ族の元歌手アシュリンが惨殺された姿で見つかります。しかし被害者がフェイなので、警察は本格的に捜査しようとはしません。ファイロがアシュリンの家を調べると、大道芸人だというラニヨンが隠れていました。彼はアシュリンの昔からの知り合いで、偶然訪ねてきたといいます。ファイロは事情聴取したあと、彼を解放します。その後、かつて医者だったパック族の男にアシュリンを検死させると、遺体から肝臓が抜き取られていることがわかりました。

続けてファイロは監獄に入れられている友人ダリウスを見舞います。

スパーンローズ家では、家主のエズラがヴィネットに言い寄ります。ヴィネットは拒否してエズラに怪我を負わせると、屋敷を逃げ出しました。イモジェンは家が破産状態であることを知り、向かいに越してきたパック族のアグレウスを利用しようとします。

カーニバル・ロウの娼館で遊んでいたブレイクスピア首相の息子ジョナが、誘拐される事件が発生。ジョナの母パイエティが魔女ハルスペクシーに占わせると、犯人は夫の政敵であり、野党党首のロンガーベインであることがわかります。しかしこの誘拐事件は、実はパイエティが仕組んだことでした。

スパーンローズ家から逃げてきたヴィネットは、旧友トルマリンを頼ります。行く当てを失ったヴィネットに、トルマリンはフェイの犯罪組織ブラック・レイブンを紹介。ヴィネットが組織の拠点へやってくると、仲間になる条件として警察署からシンボルの旗を盗み出すよう命じられます。

警察署から旗を盗んだヴィネットは、逃げる途中ファイロに再会しました。自分を逮捕したらファイロの秘密を警察に明かすといって脅すと、ファイロはヴィネットを逃がします。

ヴィネットは何かファイロの秘密を知っているようです。

第3話 月の王国

7年前。パクト王国軍と争っていたバーグ共和国軍は、フェイ族の修道院を拠点としていました。軍曹として従軍していたファイロは、図書館を管理しているヴィネットと出会い、恋に落ちます。そして自分の秘密を打ち明けます。ファイロは人間とフェイとのハーフブラッド(混血)で、生まれると同時に両羽を切り落とされていたのです。

二人の関係を知ったトルマリンは、ファイロにヴィネットと別れるように忠告します。ファイロが混血だと知らないトルマリンは、ヴィネットが人間のファイロと付き合っても不幸になるだけだと考えていたためです。

あるとき、修道院の周囲に設置された通信網が切断されます。敵軍の作戦を警戒しながらファイロたちが修復作業を行っていると、案の定、パクト軍の斥候部隊が襲撃してきます。しかし彼らは通常の兵士ではありませんでした。狼男の病原菌を故意に注射し、狼に変身して攻撃してきたのです。ファイロたちは彼らを撃退しますが、戦友ダリウスは狼男に咬まれたため感染します。

その後も戦況はパクト軍が優勢に進み、フェイ族のアヌーン王国の首都は陥落。修道院も襲撃され、駐屯していたバーグ軍は撤退を決めます。ファイロは自分は死んだとヴィネットに伝えて脱出します。

ファイロとヴィネットの関係、ヴィネットが知っているファイロの出生の秘密、ファイロの友人ダリウスが収監されている理由などがいっきに明かされました。まだ3話ですがもう少し引っ張ってくれてもよかった気もします。ここからどう展開していくのでしょう。

第4話 らしからぬ言動

バーグ王国では、元歌手アシュリンに続いて児童養護施設のフィンチ施設長が殺害されます。そこはファイロ自身が育った施設でした。事件を捜査するファイロは、下水路で怪物を見つけて発砲。怪物は逃げますが、被害者の肝臓を落としていきます。

捜査を続けるファイロは、修道女から死体を集めて作られるという伝説の怪物「ダーカシャー(暗黒の者)」について聞き出し、魔女を頼るように助言されます。魔女ハルスペクシーの元へやってきたファイロは、ダーカシャーが本当に存在するのかどうか、造成を依頼します。

ダーカシャーを作り出すには、主人となる人物の大切なものが必要だそうです。材料としてファイロの精子を求めるハルスペクシー。なんかすごいものを見ました。

ブラック・レイブンでは、警察署の旗を持ち帰ったヴィネットが仲間として加わります。しかし組織に警察への内通者がいることが判明すると、ファイロと会っているところを見られたヴィネットが疑われました。ヴィネットは、潔白を証明するため内通者を捜すことになります。

ヴィネットがスパイ容疑で疑われているとトルマリンから聞いたファイロは、内通者のことを教えました。内通者はハムリンで、ファイロの協力者でした。ヴィネットは組織からハムリンを暗殺するよう命じられ、ハムリンを襲いますが反撃されます。ヴィネットはファイロによって救われます。

ファイロに情報を流していたのにファイロに撃たれるハムリンがかわいそう……ファイロ、ひどいな。

イモジェンは、アグレウスの資産を狙っています。アグレウスに取り入ろうとして茶会に招きます。アグレウスは、差別されているパック族の自分が招かれた理由がわかりませんでした。ゴシップのネタにするつもりだろうと指摘して怒るとすぐに帰ってしまいます。

「美女と野獣」的にこの二人は将来くっつくんだろうなと邪推してみます。

その後スパーンローズ家の資産状況を知ったアグレウスは、イモジェンがふざけていたわけではないと知って再訪します。

魔女ハルスペクシーの占いによって、息子ジョナの誘拐犯が政敵ロンガーベインと判明したブレイクスピア首相は、ロンガーベインを逮捕して監禁します。しかしロンガーベインはまったく身に覚えがありません。それもそのはず。真の犯人はパイエティだったからです。パイエティはロンガーベインを毒殺すると、ジョナが捕まっている場所を自白したと偽証しました。ジョナは救出されますが、監禁中に耳にした足音が母パイエティのものと同じであることに気づき、両親による犯行を疑います。

パイエティの目的がいまいちわかりません。

第5話 嘆きの果て

ファイロは魔女ハルスペクシーを訪ね、依頼したダーカシャーが誕生したことを確認します。ファイロは誕生した怪物を殺すように頼みますが、魔女が切り刻んでも動き続けました。主人が死なないとダーカシャーは死なないのです。

その後ファイロはダーカシャーを瓶詰めにしていました。ファイロが生きている間、瓶の中で生き続けるのかと思うとかわいそうな気もします。ダーカシャーには知能などはないようですが。

養護施設の捜査を続けるファイロは、殺害された施設長がカーニバル・ロウにある娼館の常連客だったことを突き止めました。娼館を捜査すると、施設長が娼婦ではなく男と楽しんでいたことがわかります。相手はモランジ医師です。モランジ医師を訪ねると、フィンチ施設長と元歌手アシュリンが知り合いだったことがわかります。事件はつながりました。しかしファイロは、恩人であり聖職者である施設長の名誉を鑑み、モランジ医師との関係は伏せることにします。

その後、アシュリンの歌声が気になるファイロは彼女の家を再度捜索すると、録音された歌の中に聞き覚えのある歌を見つけます。それは、養護施設時代、夜中に外からときどき聞こえてきた歌でした。子どもを手放すしかなかった母親が子どもを思う歌です。ファイロは、アシュリンが母親だったことに気づきます。

その夜、モランジ医師が怪物に殺されます。

ここまで殺害された人物は元歌手アシュリン、施設長フィンチ、モランジ医師の3人。アシュリンはファイロの母親であり、フィンチはファイロが育った施設の責任者であり、モランジはファイロの羽を切り取った医師です。被害者はファイロと因縁のある人物たちでした。

アグレウスはスパーンローズ家に出資する条件として、社交界でのデビューを提示しました。条件を承諾したイモジェンはアグレウスを交えて茶会を開きますが、客たちは怪物(クリッチ)が混じっていることに戸惑います。そこへ外出していたエズラが戻り、アグレウスを手厚くもてなします。

首相の息子ジョナは誘拐事件から無事に帰宅しましたが、両親への疑惑は晴れません。

一方、議会では亡くなったロンガーベインの娘ソフィが父の代理として野党党首に就任。クリッチの排斥を唱えて議員たちの支持を集めます。

大道芸人のラニヨンは営業許可の問題から警察に捕まります。解放されますが、手違いからコボルトたちは故郷へ強制送還されてしまいました。

第6話 孤独な妖精

警察がモランジ医師の事件の捜査を進めていくと、彼が第二の被害者である養護施設のフィンチ施設長と娼館で会っていたことがわかります。そしてファイロも娼館を捜査していたことがわかりますが、ファイロはそのことを報告していません。警察はファイロに不信感を抱きます。

一方、アパートでファイス夫人から結婚を迫られたファイロは、彼女に自分の正体と事件のつながりを明かします。彼女なら理解してくれると信じたのです。しかし夫人は、ファイロが混血と知ると嫌悪感を露わにしてアパートを出て行くように命じました。

ファイロの行動を怪しんでいた警察は、ファイロが転居すると聞いてファイス夫人を訪ね、転居の理由を訪ねます。警察は、ファイロがフェイとの混血であること、第一の被害者アシュリンがファイロの母親であることを知りました。一連の事件は、出生の秘密を隠そうとしたファイロによる犯行だと判断します。

自分の出生に事件が関係していると考えたファイロは、母アシュリンの古い知人だという大道芸人ラニヨンに会ってアシュリンが出産したときのことを聞き出します。かつて、スパーンローズ家が母アシュリンの支援者(パトロン)だったことがわかりました。

スパーンローズ家を訪ねたファイロは、給仕のアフィッサからアシュリンが子どもを産んだときの様子を聞き出します。しかし父親が誰なのかまではわかりませんでした。そこへ警察がやってきてファイロを逮捕します。

議事堂では、ロンガーベイン野党党首の葬儀が執り行われ、ジョナとソフィが知り合います。

ヴィネットは故郷の貴重品がオークションにかけられることを知り、会場に忍び込むと、自分が管理していた図書館の本を見つけました。しかし不法侵入が見つかって警察に捕まります。

イモジェンとアグレウスは、富裕層が集うオークションに参加。アグレウスは法外の値段で絵画を落札し、ほかの客たちを驚かせます。

カーニバル・ロウにはパック族の狂信的な集団が現れはじめ、自らの肉体をムチ打って町を歩き始めます。

第7話 来世

留置場には、ファイロとヴィネットが収監されていました。ファイロは殺害事件の犯人として、ヴィネットはオークション会場への不法侵入の罪です。トルマリンはヴィネットを解放するため、罰金を用意しようとします。一方、ファイス夫人はファイロに殺人の容疑がかかっていることを知ると、証言内容は喧嘩した腹いせに付いた嘘だったといいます。ファイロは解放されそうになりますが、フェイとの混血であるという事実を隠しておくことができなかったため再度収監されます。

自分に関係する人物が殺されていることを知ったファイロは、犯人は父親だと考えていました。しかし父親に操られているだろうダーカシャーが、どうして自分を殺しに来ないのかがわかりません。父親は、アシュリンの子どもが誰なのかまだ知らないのだと結論付けます。

父の跡を継ぎ、野党党首の代理となったソフィ・ロンガーベインは、首相の息子ジョナ・ブレイクスピアに手を組むように持ちかけます。

大道芸人のラニヨンはコボルトを警察に奪われてしまったため職を失います。しかしジョナの家庭教師をしている旧友サイムズからジョナの家庭教師を斡旋されます。

イモジェンはアグレウスへの思いを募らせ、二人は結ばれます。

こうなると思った。アグレウスは莫大な資産を持っているようですが、どんな事業をやっているのかよくわかりません。

パックの狂信的な集団は、からかってきた人間を捕らえると石で頭を打ち砕きます。

ブレイクスピア首相は、一連の殺人事件の犯人が捕まったという報告を聞いて喜びました。しかし犯人が被害者アシュリンの息子と聞くと顔色を変えます。

留置場に収監されていたファイロは突然移送されることになり、顔に袋を被せられて郊外の一軒家に連行されます。顔から袋を外されると、目の前にブレイクスピア首相が現れます。

第8話 たそがれ

ファイロの前に現れたブレイクスピア首相は、かつてアシュリンと愛し合っていたことを明かします。首相はファイロの父親でした。息子とはいえ罪を許すことはできません。アシュリンを殺したファイロを自ら処刑しようとします。一方でファイロは、父親が犯人だと推理していたため、首相が犯人だと考えます。しかし二人は勘違いしていました。話を聞いてみるとファイロも首相も犯人ではありません。犯人はほかにいます。

首相はファイロを解放すると、処刑されたことにして逃げるように忠告します。ファイロは承諾しますが、ヴィネットがまだ留置場にいます。首相に彼女の解放を頼むとカーニバル・ロウへ戻り、娼館でヴィネットが戻るのを待ちます。

そのころ魔女ハルスペクシーの元にダーカシャーが現れました。ハルスペクシーはダーカシャーを操る人物の正体に気づきますが、殺されます。

娼婦の一人がそのニュースを持ってくると、ファイロはハルスペクシーの家に駆けつけました。ハルスペクシーは魔力を使ってわずかに生きながらえ、ダーカシャーの主人の名を告げます。

首相夫人パイエティ・グレイスピアは息子ジョナとソフィ・ロンガーベインの関係を知り、別れるように警告します。ジョナが理由を問い詰めると、二人は血がつながっていることがわかりました。ジョナは首相アブサロム・ブレイクスピアの息子ではありません。パイエティと彼女の不倫相手だったリッター・ロンガーベインとの息子でした。ジョナとソフィは異母兄妹だったのです。事実を知ったジョナがソフィに別れを告げに行くと、ソフィは知っていたといいます。そして過去の王侯貴族にとって近親相姦は珍しいことでないといい、二人で権力を握る計画を提案します。

そんなとき、官邸に戻った首相がパック族の狂信的な集団の一人に刺されます。犯人はその場で逮捕され、首相は一命を取り留めました。父親の事件を聞いたジョナが駆けつけます。

ジョナは常々父親が冷たい態度を取ることを気にしていました。ジョナは血がつながっていない可能性を考えたことはあるかと父親に問いかけます。首相は妻のかつての浮気を知っており、ジョナの血筋を疑ったことがあることを認めました。しかし今となっては自分のかけがえないの息子でした。

父親の言葉を前に冷静になれないジョナが部屋を出ていくと、パイエティが入ってきました。首相は、ジョナ以外の息子がいることがわかったと話します。その男が家を継ぐことはないといいますが、パイエティは信じません。パイエティにとっては実の息子ジョナがすべてです。ジョナの将来の障壁となる可能性のある「もう一人の息子」のことを聞き出そうとして首相を脅迫。絞殺してしまいます。そして首相の肝臓を取り出すと、魔術を使ってもう一人の息子のことを調べ、彼に関係する女性がいることがわかりました。ダーカシャーを使って事件を起こしていたのはパイエティでした。首相のベッドからヴィネットを解放する指示書が見つかり、パイエティはヴィネットの元へ向かいます。

なぜ肝臓から情報がわかるのか、結局よくわかりませんでした。調べてみたら、古代ローマなどに肝臓を使う占いがあったようです。

首相の死が確認され、警察はパイエティの行方を追います。ジョナは次の選挙まで首相代理に任命されます。

ソフィも代理で野党党首になっていましたが、首相が亡くなると息子が代理になるというシステムはちょっと疑問です。

パイエティはヴィネットを牢獄から連れ出し、椅子に縛り付けて「男」の居場所を聞き出そうとします。そこへハルスペクシーからパイエティの犯行を聞かされたファイロが駆けつけます。パイエティは「男」が自らやってきたことを喜び、アシュリンが脅迫してきたことがすべての原因だと語ります。

パイエティがいうには、彼女はアシュリンからの脅迫状によって、夫とアシュリンの間に息子がいることを知りました。その息子がジョナの将来のトラブルの原因になると考え、探し出して殺そうとしていたのです。しかしその息子というのが誰なのかわからなかったため、関連する人物を次々に殺して肝臓から情報を集めていました。

パイエティの操るダーカシャーが現れ、ファイロを襲います。ファイロは応戦しますが、怪物の力にかないません。ファイロがやられそうになったとき、拘束から抜け出したヴィネットがパイエティを後ろから刺し殺します。パイエティが死ぬとダーカシャーも消滅します。

ジョナは母パイエティの所持品の中からアシュリンの手紙を見つけました。首相と自分の関係を公開するという脅迫文です。ジョナはアシュリンの知人であるラニヨンに手紙を見せると、アシュリンと仲のよかったラニヨンはアシュリンの筆跡ではないといいます。ジョナはラニヨンを家庭教師から罷免。優れた知性と洞察力を認め、首相の特別顧問に任命します。

ジョナはソフィが書いたメモと手紙の筆跡が似ていることに気づきました。ソフィに尋ねると彼女は手紙を書いたことをあっさりと認めますが、アシュリンの過去についてどこから情報を入手したのかは明かしませんでした。

ダーカシャーを倒したファイロとヴィネットは首都から離れようとしますが、首相がパック族に暗殺された(ということになっている)ため亜人間は町から出ることができなくなっていました。フェイ族やパック族はカーニバル・ロウに集められ町は封鎖されます。ヴィネットも町に閉じ込められ、ファイロはヴィネットを追って自ら町へ入ります。

議会ではジョナ首相代理率いる与党とソフィ率いる野党が協力した強力な体制が生まれ、クリッチ(怪物)の排斥を宣言します。

イモジェンはアグレウスと密会します。その現場を見かけたエズラは二人を襲撃し、アグレウスを射殺しようとしますがイモジェンに邪魔され、二人は逃げ去ります。
船で海上にいたイモジェンとアグレウスは、帰還命令を無視して新天地を目指します。

最終話でいっきに事件が解決しました。首相が死んでジョナが跡を継ぎ、ソフィと組んで強力な政権を確立。パイエティもダーカシャーも倒れ、ファイロを巡る事件は解決。イモジェンとアグレウスは亡命し、ラニヨンは敏腕補佐官に任命されます。それぞれのエピソードをもう少しじっくり見たかった気もします。
シーズン1の黒幕はパイエティでしたが、実はパイエティもソフィに操られていました。ソフィの情報源は誰なのか。その辺がシーズン2で語られることになりそうです。第1話でジャックが口走った「暗黒の神」の存在もからんでくるのでしょうか。そこにファイロとヴィネットがどう関係するのか。アグレウスの資金源やパック族の狂信集団なんかも気になります。

登場人物

写真出典:公式Facebook

ライクロフト・ファイロストレート

演:オーランド・ブルーム
カーニバル・ロウで起きた殺害事件を追う警部補。元軍人。兵役時、戦時下のアヌーン王国の修道院でヴィネットと知り合い恋に落ちます。妖精フェイ族と人間の混血児ですが、生まれると同時に羽を切り取られました。

ヴィネット・ストーンモス

演:カーラ・デルヴィーニュ
フェイ族の女性。アヌーン王国の修道院で図書館を管理していました。修道院に駐屯するバーグ共和国軍のファイロと知り合います。ファイロと愛し合うようになりますが、軍が敗北して撤退するとき、ファイロは戦死したと聞かされます。その後、フェイ族を避難させる活動を続けていましたが、移民船が沈没し、バーグ共和国に流れ着きます。

トルマリン

演:カーラ・クローム
フェイ族。カーニバル・ロウの娼館で働く娼婦。元詩人でヴィネットの友人。

エズラ・スパーンローズ

演:アンドリュー・ガワー
移民船の所有者。スパーンローズ家は資産家の一族ですが、エズラの代で経営に失敗し、破産状態です。

イモジェン・スパーンローズ

演:タムジン・マーチャント
エズラの妹。裕福な生活に慣れた令嬢。家が破産状態と知り、資産家アグレウスの協力を得ようと画策するうちに彼に惹かれていきます。

アグレウス

演:デヴィッド・ジャーシー
スパーンローズ家の向かいに引っ越して来たパック族の紳士。

アブサロム・ブレイクスピア

演: ジャレッド・ハリス
バーグ共和国の首相。

パイエティ・ブレイクスピア

演:インディラ・ヴァルマ
アブサロムの妻。

ジョナ・ブレイクスピア

演:アーティ・フローシャン
アブサロムとパイエティの息子。父親が亡くなると、首相代理として後を継ぎます。

ソフィ・ロンガーベイン

演:キャロライン・フォード
野党党首リッター・ロンガーベインの娘。父親が亡くなると、野党党首として後を継ぎます。

ラニヨン・ミルワージー

演:サイモン・マクバーニー
大道芸人。アシュリンの古い友人。コボルトたちはどうにかして戻ってくるのかと思っていたら強制送還されたままでした。かわいそう。
職を失っていたところ、旧友サイムズからジョナの家庭教師を斡旋されます。その後、ジョナから高い知性と物怖じしない性格を評価され、首相の側近として抜擢されます。

アフィッサ

演:トレーシー・ウィルキンソン
スパーンローズ家に仕えるパック族の女給仕。宝くじが好き。

ハルスペクシー

演:アリス・クリーグ
パイエティの実家に長年仕える魔女。

ダリウス

演:アリヨン・バカーレ
ファイロの戦友である囚人。兵役時、狼男になった敵兵に咬まれたため感染。満月の夜に変身します。

ポーシャ・ファイフ

演:メイブ・ダーモディー
ファイロが住むアパートの女主人。未亡人で恋人。

ダリア

演:クロエ・ピリー
ブラック・レイブンのリーダー

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カーニバル・ロウはAmazonで配信されています。

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