写真出典:IMDb
Netflixドラマ「アンブレラ・アカデミー」は、アメコミ「The Umbrella Academy」を原作とするNetflixオリジナルドラマです。世界の滅亡が8日後に迫る世界で、かつてヒーローとして活躍した7人の兄弟たちが描かれます。
ここでは、シーズン1全10話のうち前半第1話から第5話を紹介します。
次:シーズン1後半
シーズン1 概要
原題:The Umbrella Academy
制作:Netflix
配信年:2019年
全10話(各話50分程度)
対象年齢 15歳以上推奨
第5話までの段階では、性的なシーンはありません。肉片が飛び散るようなグロいシーンはありませんが、銃撃戦や格闘シーンがあるため、遺体は登場します。
ヒーローが事件を解決するアクションものではなく、トラブルを抱えたもとヒーローたちの悩みや彼らの関係性を描いたヒューマンドラマです。
世界が崩壊する原因はなかなか明かされず、登場人物たちも謎めいているため、ストーリーへの興味は尽きませんが、やや暗い印象があり、爽快感には欠けます。
シーズン1が2019年2月に配信され、シーズン2が2020年7月に配信されました。
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シーズン1 第1話-第5話のあらすじ
1989年、世界中で、妊娠していない43人の女性が同時に出産するという事件が起きました。彼らのうちの7人が養子として引き取られ、「アンブレラ・アカデミー」と呼ばれる機関で育てられると、特殊能力を発揮するようになります。
それから30年。アカデミーは解散し、ヒーローたちはそれぞれが通常の生活を送っていました。
しかしアカデミーの創設者が亡くなり、ヒーローたちが集まります。そのとき20年近く行方不明になっていたナンバーファイブが未来から戻ってきました。
ファイブは、8日後に世界が滅びるといいます。
第1話「大富豪の死」
1989年10月1日、世界中で43人の女性が同時に突然出産するという事件が発生しました。富豪レジナルド・ハーグリーブズ卿は、そのうちの7人を養子に迎えます。
13年後。町で起きた強盗事件が、突然現れたヒーローたちによって解決します。報道陣が集まると、ハーグリーブズ卿はヒーローの養成組織「アンブレラ・アカデミー」の結成を宣言しました。
ナンバーワン・ルーサーには人間の能力を超えた怪力があります。ナンバーツー・ディエゴは、投げたナイフを自由に操ることができます。ナンバースリー・アリソンは、言葉で人を操ることができました。ナンバーフォー・クラウスは死者と交信でき、ナンバーファイブは空間を瞬時に移動できます。ナンバーシックス・ベンは、怪物を召喚するという能力がありました。しかしナンバーセブン・ヴァーニャには何の能力もなかったため、アカデミーのメンバーに加えてもらえませんでした。
さらに17年が過ぎて現在。「アンブレラ・アカデミー」は解散し、兄弟たちはそれぞれの生活を送っていました。しかしハーグリーブズ卿の訃報が届き、彼らは葬儀のために久しぶりに集まります。
高度な知能を持つ執事のチンパンジー・ポゴ、いつまでも若く美しいアンドロイドの母グレースに迎えられますが、ナンバーファイブとシックスの姿はありません。シックスはすでに亡くなり、ファイブは行方不明となっていたのです。
しかしこの日、ファイブが突然空間から現れました。彼は大人に成長した兄弟たちと違い、少年の姿のまま、未来から戻ってきたといいます。
義父ハーグリーブズ卿の葬儀が執り行われますが、遺品がいくつかなくなっていることに気付いたルーサーは、義父が殺された可能性を疑います。実はドラッグ中毒のクラウスが、ドラッグの購入資金にしようとして遺品を盗み出していたのです。しかしそのことは誰にも気付かれず、ルーサーの疑惑は晴れないまま葬儀は終了。兄弟たちはもとの生活へ戻っていきます。
行くあてのないファイブはドーナツ店に立ち寄ると、武装した男たちに襲われますが、空間移動の能力を発揮して返り討ちにしました。そしてヴァーニャの家にやってくると、世界が8日後に崩壊することを明かします。
第2話「逃れられない運命」
ファイブはヴァーニャに世界の崩壊を伝えましたが、彼女は信じようとしません。そのため、世界の危機を独自に食い止めることにします。
このときファイブは、崩壊後の世界で義眼を手に入れていました。ルーサーの遺体が手にしていたもので、敵と戦って奪い取ったものに違いありません。世界が滅んだ原因を探るための唯一の手がかりと考えています。
義眼のメーカーに調査に向かいますが、少年の姿では取り入ってもらえません。そこでクラウスの協力を得て義眼の持ち主を調査します。結果、その義眼はまだ製造されていないことがわかりました。
ルーサーは、レジナルド卿が愛用していた片眼鏡がなくなっているため、卿の死について事件性を疑っていました。ディエゴを犯人と疑いますが、彼にはアリバイがあったことがわかります。
そのディエゴは、ドーナツ店で起きた銃撃事件を調べていました。
ファイブは、デパートに侵入して未来で恋人だったマネキンに再会します。しかしチャチャとヘーゼルに襲われると、銃撃戦ののち脱出します。
一方、アリソンはポゴに義父ハーグリーブズ卿が残していたビデオ映像を見せられます。それは子どもたちを監視していた映像でした。しかしハーグリーブズ卿が死ぬ瞬間の映像も残っていました。映像を見たアリソンは何かに気付きます。
第3話「7号としての人生」
アリソンが見たビデオ映像には、ハーグリーブズ卿が死ぬ直前の映像が残されていました。その映像から、義父が義母グレースの差し出した紅茶を飲んだ直後に亡くなったことがわかります。ルーサーはハーグリーブズ卿の死はグレースによる毒殺を疑います。
一方、チャチャとヘイゼルはドーナツ店を訪れ、探している少年の腕にタトゥーがあったことを聞き出しました。タトゥーが「アンブレラ・アカデミー」のマークであることに気付くと、ハーグリーブズ卿の屋敷に侵入します。そしてファイブを探しますが、ルーサーに見つかり戦いになりました。
ルーサーとチャチャ、ヘイゼルたちが戦っているとき、ディエゴはグレースの様子がおかしいことに気付きました。機械が劣化し、行動や思考パターンに不具合が発生していたのです。義母が故障していることに気付いたディエゴは、グレースを停止させます。
チャチャとヘイゼルは屋敷から逃げ出しますが、クラウスを捕らえていました。
アカデミーのメンバーに加えてもらえず、所属する楽団でも邪険に扱われているヴァーニャは、自分が開いているヴァイオリン教室に入門してきたレナードから親身にされ、彼に好意を抱きはじめます。
第4話「月に行った男」
チャチャとヘイゼルに捕まったクラウスは、拷問を受けますが、ドラッグで特異体質になっていたため逆に快感を覚えます。しかしいつまでも拘束されていることに嫌気が差し、ファイブが義眼を調べていたことを話しました。
チャチャとヘイゼルは義眼の製造メーカーへ行って建物を破壊します。再度製造メーカーを調べようとしていたファイブは、建物が破壊されたため調査を断念しなくてはなりませんでした。
その後、製造メーカーの爆破事件を捜査していたパッチ警部は、チャチャとヘイゼルがファイブ宛てに残したメッセージを見つけます。メッセージに示されていたモーテルへ向かい、ディエゴを救援に呼ぼうとしますがなかなか連絡が取れません。そこで単独でチャチャとヘイゼルが宿泊している部屋に向かうと、クラウスを見つけて救出します。しかしパッチ警部はチャチャに射殺され、クラウスは、ヘイゼルが隠していたバッグを盗んで脱出しました。その後、クラウスがバッグを開けると、別の時代へ移動します。
ルーサーとディエゴは、調査が進まず自棄になっているファイブを見つけて屋敷へ連れ帰ります。そこへパッチ警部から連絡があったことを知らされたディエゴはモーテルへ向かい、パッチ警部の遺体を発見します。
アリソンは、義母グレースが亡くなったことを知らせるためヴァーニャの家へ向かうと、部屋に忍び込んでいたレナードを発見します。レナードは鍵を拾ったから届けに来たといって立ち去りますが、アリソンはレナードへの不信感を強めます。
レナードは、ヴァーニャの家から盗み出した薬を捨てます。
第5話「5号」
ファイブは、ルーサーに未来で起きる出来事について話しました。そこへディエゴが戻ってくると、パッチ警部が死んだのはファイブのせいだといって詰め寄りました。
何が起きているのかを問われたファイブは、未来でコミッションという組織に雇われていたことを明かします。コミッションは、何らかの原因によって歴史が変わってしまうことを防ぐ組織だといいます。そしてファイブはコミッションに所属して働きながら、もとの世界へ戻ってくる機会をうかがっていたのです。
クラウスは、過去から戻ってきました。クラウスの様子がおかしいことに気付いたファイブは、クラウスが時間旅行したことに気付きます。そしてバッグのことを尋ねると、破壊したことがわかりました。
ファイブは、バッグを返すと嘘を付いてチャチャとヘイゼルを呼び出します。そしてコミッションの上官ハンドラーとの面会を求めました。時間が止まり、ハンドラーが現れると、彼女はファイブを管理者としてコミッションで再雇用したいと言い出しました。ファイブは兄弟の安全を条件にオファーに応じます。
一方、アリソンは図書館でレナードについて調べ、過去の新聞記事に今と変わらない姿のレナードが写っていることを発見します。
ヴァーニャは、所属する劇団の第1演奏者の試験を受けていました。常用ししている薬がないため不安でしたが、これまでにない高揚感とともに演奏を成功させ、合格します。その後レナードに報告し、二人は愛し合いますが、レナードの家の屋根裏部屋にはビニールに包まれた遺体が横たわっていました。
次:シーズン1後半
登場人物
ルーサー
演:トム・ホッパー
ナンバーワン(1号)
スペースボーイ
怪力を持つ宇宙飛行士。
兄弟たちが屋敷を去ったあと、ハーグリーブズ卿のもとにひとり残っていました。しかし月で行われている作戦を命じられ、長いこと月面で生活していましたが、卿の訃報を聞いて地球へ帰ってきました。
かつて作戦に失敗し、瀕死になったところを救命されましたが、代わりに怪物のような肉体を与えられました。
ディエゴ
演:デイビッド・カスタニェーダ
ナンバーツー(2号)
投げたナイフを自由に操ることができます。
アリソン
演:エミー・レイヴァー・ランプマン
ナンバースリー(3号)
言葉で人を操る能力を持っています。
女優として成功していますが、家庭生活は順調とはいえず、娘クレアの親権問題で夫との間にトラブルを抱えています。
クラウス
演:ロバート・シーハン
ナンバーフォー(4号)
霊感能力があり、死者と会話ができます。能力を抑えるため、酒やドラッグに入り浸っています。
ナンバーファイブ
演: エイダン・ギャラガー
ナンバーファイブ(5号)
時間と空間を移動する能力を持っています。
長い間未来へ旅立っていたため、行方不明となっていました。外見は少年ですが、未来で40年以上を過ごしていたため、実年齢は58歳です。
ナンバーファイブだけ名前がありません。今後明かされるのでしょうか。
ベン
演:ジャスティン・H・ミン
ナンバーシックス(6号)
怪物を呼び出す能力を持っています。
故人ですが、幽霊となってクラウスに付き添っています。
ヴァーニャ
演: エレン・ペイジ
ナンバーセブン(7号)
通称ホワイトヴァイオリン
義父ハーグリーブズ卿から能力がないといわれ、「アンブレラ・アカデミー」のメンバーに加えてもらえなかった女性。
ヴァイオリニストとして生活していますが、家族の暴露本を出版したため兄弟とは良い関係とはいえません。
ハーグリーブズ卿に与えられた薬を常用しています。
チャチャ
演: メアリー・J. ブライジ
ファイブを追う女性。
ヘイゼル
演:キャメロン・ブリットン
ファイブを追う男性。
レジナルド・ハーグリーブズ卿
演:コルム・フィオール
大富豪にして「アンブレラ・アカデミー」の創設者。
グレース
演:ジョーダン・クレア・ロビンス
兄弟たちの母親役を与えられたアンドロイド。
ポゴ
演:アダム・ゴドリー
高度な知能を与えられたチンパンジー。
ハーグリーブズ卿の執事として屋敷に従事しています。
レナード・ピーボディ
演:ジョン・マガロ
ヴァーニャに近づく男性。ヴァーニャが服用している薬を捨てるなど、何らかの目的があるようです。
ユードラ・パッチ
演:アシュリー・マデクウィ
女性警部。ディエゴの警察学校時代の同僚。
アグネス
演:シーラ・マッカーシー
ドーナツ店の女性。
ハンドラー
演 :ケイト・ウォルシュ
歴史を管理するコミッションの女性。チャチャやヘイゼル、かつてのファイブの上司。
次:シーズン1後半
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