Netflix(ネットフリックス)オリジナルドラマ「ドラキュラ伯爵」を紹介します。ドラマの原案となっているのは古典的怪奇小説「吸血鬼ドラキュラ」ですが、読んだことも関連映画も見たことはありません。ただ、ドラキュラの名前は知っています。人間の生き血を吸う怪物で、十字架に弱いとか、太陽の光を浴びるか心臓に杭を打たれると死ぬとか、コウモリやオオカミに変身するとか。どうやってドラキュラのことを知ったのか覚えていませんが、手塚治虫の漫画「ドン・ドラキュラ」の影響が大きいように思えます。ヘルシング教授という宿敵も漫画で覚えました。原作の彼がイボ痔かどうかは知りませんが。
さて、そんなわけかどんなわけか、ドラキュラについて原作のストーリーはまったくといっていいほど知らないのですが、ドラマ「SHERLOCK」のスタッフが大胆にアレンジしたというので見てみました。
概要
タイトル:ドラキュラ伯爵(原題:Dracula)
制作:英BBCとNetflixの共同制作
全3話(各話90分程度)
ブラム・ストーカーの古典怪奇小説「吸血鬼ドラキュラ」をもとに、英BBCとNetflixが共同制作したドラマです。2020年1月1日〜3日にかけて英BBC Oneで全3話が放送され、1月4日にNetflixで配信がスタートしました。
ドラマ「SHERLOCK/シャーロック」を手がけたマーク・ゲイティスやスティーヴン・モファット、スー・ヴァーチューのチームが制作したドラマとしても話題です。
ドラマ「ドラキュラ伯爵」はNetflixで視聴できます。
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あらすじ
弁護士ハーカーが、自分に起きた恐怖体験を修道女アガサに語ります。それは吸血鬼ドラキュラ伯爵に幽閉され、命からがら逃げ延びたというものです。
そして伯爵が英国ロンドンへ渡ったことが分かり、ヴァン・ヘルシング博士が迎え撃ちます。
ネタバレ
第1話「怪物の定め」
1897年、ハンガリー・ブタペストの聖マリア修道院で保護された英国人の弁護士ジョナサン・ハーカーが、ルーマニア・トランシルヴァニアで体験した怪奇現象について、修道女アガサ・ヴァン・ヘルシングに語ります。
ハーカーは、英国への移住を考えているドラキュラ伯爵と屋敷の売買契約手続きのため、ルーマニアにある彼の居城を訪ねます。そして老齢の伯爵に迎えられますが、英語や英国の習慣を学びたいという伯爵の申し出により城に滞在することになります。そこで過ごすうちにハーカーの身体は衰弱していき、反対に伯爵は日に日に若返っていきました。そして伯爵が人間の生き血を吸う吸血鬼であることが判明し、身の危険を感じたハーカーは城の塔から谷底の川へ身を投じます。ハーカーが覚えているのはここまででした。
ハーカーが、自分はどうして修道院にいるのかを尋ねると、修道女アガサはハーカーが海で漁師に発見され、動く死体がいると騒ぎになったことを知らせます。ハーカーはすでに亡くなっており、生きる屍ゾンビになっていたのです。そして、尋問に付き添っていた修道女が、変装した婚約者ミーナであることを知ると、杭を自分の心臓に刺して自殺します。そこへドラキュラ伯爵がハーカーを取り戻すために現れます。
ドラキュラ伯爵が修道院へやってきますが、彼は修道院に入ることができません。吸血鬼は、誰かに招待されないと建物の敷地に入ることができないのです。吸血鬼を研究するアガサは、伯爵を挑発し、勝利を宣言します。伯爵は一度身を引きますが、ハーカーを見つけました。ハーカーは生きていました。ゾンビは自殺することはできません。心臓に杭を刺すと死ぬのですが、自分以外のものに刺される必要があったのです。伯爵はハーカーを操って自分のことを招待させると、修道院に侵入し、修道女たちを惨殺します。
アガサとミーナは聖書で作った結界内で朝が来るのを待ちますが、ハーカーがやってきました。アガサの制止に関わらずミーナがハーカーを結界内に招き入れると、ハーカーの中から伯爵が現れ、アガサとミーナを追い詰めます。アガサは自分の身と引き替えにミーナを逃げさせます。
第2話「血塗られし航海」
英国を目指す客船デメテル号では、乗客や船員たちが次々に殺され、乗客たちは9号室の乗客を犯人だと疑います。9号室の客は一度も姿を見せたことがありません。船員たちも立ち入り禁止にされており、船室からは異臭がしています。乗客たちが部屋に乗り込むと、被害者の遺品と血にまみれた女性アガサを見つけました。乗客たちはアガサを犯人と見なし、絞首刑にしようとしますが、アガサは乗客の一人ドラキュラ伯爵こそ吸血鬼であることを証明します。
デメテル号が英国の港町ウィットビーに近づくと、生き残ったものたちは救命ボートで脱出し、アガサは船を爆破して伯爵ととも海底へと沈んでいきます。
第3話「闇の羅針盤」
デメテル号の沈没から123年が経過していました。かつて聖マリア修道院で生き残ったミナが設立したジョナサン・ハーカー財団は、海に沈んだデメテル号の周辺で、石棺の中に眠るドラキュラ伯爵を発見します。伯爵は生きていました。アガサの子孫ゾーイ・ヴァン・ヘルシング教授は伯爵を捕らえ、研究施設に投獄します。
伯爵は投獄されましたが、インターネットを使って彼に何百年も仕えるレンフィールド弁護士に連絡を取ると、法的権利を主張して設備から開放されます。そして、女性ルーシー・ウェステンラに出会うとなぜか彼女に惹かれ、新たな花嫁に迎えます。しかしルーシーは友人のジャック・スワード博士に殺されます。
一方、伯爵から採取した彼の血を飲んだゾーイは、アガサの意識が伯爵の血の中に生き続けていることを知ると、自分たちの研究成果を共有し、伯爵が死への恐怖を克服したがっていることを知ります。
ゾーイは伯爵の屋敷を訪ね、伯爵と対面します。そして、伯爵が十字架や日光を恐れる原因が自己暗示であることを指摘しました。死を恐れる伯爵は、長い年月の間に吸血鬼に対する民間伝承を信じていたのです。そして、死ぬことを恐れない、美貌と生気にあふれるルーシーに惹かれたのです。
そして、癌で死にかけているゾーイは、死に勝つためには死から逃げるのではなく死と向き合う必要があると説明します。そして彼女が息を引き取ると、伯爵はゾーイの血を飲んで自殺します。死にゆくものの血は、伯爵にとって毒です。伯爵は死から逃げることをやめました。
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登場人物
ドラキュラ伯爵
演:クレス・バング
吸血鬼。
アガサ・ヴァン・ヘルシング
演:ドリー・ウェルズ
聖マリア修道院の修道女。ゾーイ・ヴァン・ヘルシングと二役。
ジョナサン・ハーカー
演:ジョン・ヘファーナン
英国の弁護士。ドラキュラ伯爵が英国に購入した物件の契約のため、ルーマニアを訪れます。ミナの婚約者。
ミナ・ハーカー
演:モーフィド・クラーク
ジョナサン・ハーカーの婚約者。聖マリア修道院での惨劇を生き残ったあと、財団を設立します。
ルーシー・ウェステンラ
演:リディア・ウェスト
若さを謳歌する女性。
フランク・レンフィールド
演:マーク・ゲイティス
ドラキュラ伯爵に仕える弁護士。
その他
ソコロフ船長(ジョナサン・アリス):デメテル号の船長
ピョートル(サムエル・ブレンキン):デメテル号の船員
オルガレン(ヨセフ・ケルクール):デメテル号のコック
ポートマン(アンソニー・フラナガン):ドイツなまりのある船員
シャルマ博士(サチャ・ダーワン):デメテル号の乗客。
ヤミニ(リリー・カッカー):シャルマ博士の娘
ルヴェン卿(パトリック・ウォルシェ・マクブライド):デメテル号の乗客
ドラベラ(リリー・ドッズワース・エバンス):ルヴェン卿の妻
アディサ(ネイサン・スチュワート=ジャレット):ルヴェン卿のパートナー
ヴァレリア公爵夫人(カトリーヌ・シェル):デメテル号の乗客
クインシー・モリス(フィル・ダンスター):ルーシーの友人
ジャック・スワード(マシュー・ピアード):ルーシーの友人
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