写真出典:IMDb
Netflixオリジナルドラマ「シスター戦士」を紹介します。
悪霊と戦うシスター戦士と呼ばれる修道女たちを描いたティーン向けのアクションドラマです。
日本版が作られるとしたら「戦う巫女」といった感じでしょうか。
概要
原題:Warrior Nun(nunは英語で修道女の意味)
制作:Netflix
配信年:2020年7月
全10話(各話50分程度)
2020年10月現在、シーズン2の制作が発表されています。
スポンサーリンク
あらすじ
19歳という若さで亡くなったエヴァは、ヘイロー(halo:光の輪、天使の輪を意味する英単語)の継承者としてよみがえります。
ヘイローの継承者は、通常の人間と違って悪霊の姿を見ることができます。壁を通り抜ける力や強靱な肉体も持ち合わせています。悪霊と戦う組織「十字剣聖堂会」のシスターたちは新たな継承者の誕生に期待しますが、自分に何が起きたのかわからないエヴァは修道会を逃げ出しました。
シスターたちはエヴァを探しますが、ヘイローの力を利用しようとする企業やカトリック教会権力の掌握を狙うものたちもエヴァを追います。さらに地獄から怪物も現れました。
人びとの思惑が交差する中、エヴァは仲間たちに接することで次第に自分の使命に気づきはじめます。
ヘイローの継承者はなぜ女性なのだろうとか、十字剣聖堂会はなぜ存在を秘密にしているのだろうとか疑問に思わないでもありません。でもヒーローものってそんなものかもしれません。
登場人物の紹介のあとネタバレしています。
登場人物
エヴァ・シルヴァ
演:アルバ・バチスタ
シスター戦士シャノンからヘイロー(天使の輪)を継承した女性。
悪霊を目視できる、壁を通り抜ける、通常の武器では傷つかないなどの能力があります。
父親は不明。7歳のとき車を運転していた母親が事故を起こしました。母親は亡くなり、同乗していたエヴァは一命を取り留めましたが、以来四肢が麻痺して養護施設へ預けられました。19歳で亡くなりますが、ヘイローを背中に埋め込まれてよみがえります。
メアリー
演:トーヤ・ターナー
シスター戦士のひとりですが、単独行動を許されています。
あだ名はショットガン・メアリー。
リリス
演:ロレーナ・アンドレア
シスター戦士のひとり。
代々ヘイローの継承者を生み出してきた名門の生まれで、成り行きでヘイローを継承したエヴァを認めません。
ベアトリス
演:クリスチーナ・トンテリ=ヤング
シスター戦士のひとり。
カミラ
演:オリビア・デルカン
シスター戦士のひとり。
ヴィンセント神父
演:トリスタン・ウヨア
シスター戦士たちの理解者。
修道院長
演:シルヴィア・デ・ファンティ
シスター戦士たちの指導者的立場にある女性。
シャノン
演:メリナ・マシューズ
エヴァの前任のヘイローの継承者。
ヘイローの継承者は通常の武器では傷つくことがありません。しかし彼女が重傷を負って命を落としたところからドラマが始まります。
ドゥレッティ枢機卿
演:ジョアキム・デ・アルメイダ
カトリック教会・バチカンに仕える枢機卿。
クリムゾン
演:シニード・マクルネス
ドゥレッティ枢機卿に仕えるシスター。
ジリアン・サルヴィウス
演:テクラ・ルーテン
未知の物質ディビニウムを研究する科学者。
アークテック社の社長。
子どもに恵まれなかったため、ディビニウムの力を使って息子マイケルを出産しました。
クリスチャン・セファー
演:ピーター・デ・ジャージー
アークテック社のアドヴァイザー。
もとバチカンの職員。
マイケル・サルヴィウス
演:ロペ・ハイドン・エヴァンス
ジリアン・サルヴィウスの息子。
病弱でディビニウムの粒子の中でしか生きることができないため、アークテック社の施設で育てられています。
アリアラ
演:ギオマール・アロンソ
シスター戦士たちの組織「十字剣聖堂会」の創始者。
11世紀、十字軍に加わって異教徒と戦いましたが、途中で命を落としました。
天使アドリエルからヘイローを授かり、よみがえると十字剣聖堂会を結成しました。
アドリエル
演:ウィリアム・ミラー
アリアラにヘイローを授けた天使。
その後通常の人間として生き、亡くなったあとはネクロポリス(死者の町:巨大な墓地)に埋葬されたと伝わっています。
JC
演:エミリオ・ザクラヤ
エヴァと知り合う青年。
空いている別荘などを転々としながら生活しています。
シャネル
演:メイ・リフシッツ
JCの仲間。
ゾリ
演:シャーロット・ベガ
JCの仲間。
ランドール
演:ディミトリ・アボルド
JCの仲間。
フランシス
演:フランシズ・トメルティ
エヴァが収容されていた聖ミカエル養護施設のシスター。
エヴァの死因は不明でしたが、フランシスが安楽死させました。
タラスク
地獄(別世界)から現れる怪物・悪魔。
ドラマではヘイローを狙う怪物として登場しますが、12世紀に仏南部の都市タラスコンに現れた竜として伝承が残っており、同市の名前の由来となっています。
タラスクのほか、レイス・デーモンと呼ばれる悪霊が登場します。レイス・デーモンは赤い煙のような姿をしており、人間に取り付いて悪事を働きます。
スポンサーリンク
ネタバレ
11世紀。十字軍の女戦士アリアラは、戦いの中で命を落としました。天使アドリエルが現れ、彼の天使の輪・ヘイローをアリエラの肉体に埋め込むと、アリエラは息を吹き返します。
その後アリアラは「十字剣聖堂会」を結成し、悪霊と戦うシスター戦士たちを育成しました。
アリアラに埋め込まれたヘイローは代々受け継がれ、ヘイローの継承者に率いられたシスター戦士たちは、歴史の影で悪霊を退治してきました。
そして現代のスペイン。
シスター戦士たちが船で運ばれてきた聖遺物を受け取りに向かうと、聖遺物の収められている箱が爆発。シスター戦士のリーダーであるシャノンが重傷を負います。さらに傭兵たちが襲ってきました。シスター戦士たちは逃走し、瀕死のシャノンを修道院に運びこみますが彼女は息を引き取ります。
傭兵たちが修道院まで追ってくると、シスターのひとりがシャノンの背中から金属の輪を取り出しました。そして安置されていたエヴァの遺体に埋め込んで隠します。次の瞬間、エヴァがよみがえりました。エヴァの肉体に埋め込まれた金属の輪こそヘイロー(天使の輪)です。エヴァは自分に何が起きているのかわからないまま、力を発揮して傭兵を倒すと修道院を逃げ出します。
修道院を逃げ出したエヴァは、町で青年JCに出会います。エヴァは事故に遭って以来、10年以上四肢が麻痺した状態で養護施設に預けられていました。その後亡くなったのですが、ヘイローを埋め込まれたことでよみがえり、健康な身体を取り戻しました。JCと出会い、それまでの時間を取り返すかのように人生を楽しみます。
エヴァとJCたちはアークテック社に忍び込みます。アークテック社では別世界へつながるポータル(扉)の開発が進んでおり、その発表パーティが開かれていたのです。
しかしエヴァのヘイローに反応するかのように怪物タラスクが現れました。エヴァは襲われますが、ヘイローが反応してタラスクを撃退します。そこへシスター戦士たちが駆け付け、エヴァは救出されます。
シスター戦士メアリーは、シャノンを殺した傭兵を探していました。ヘイローの継承者であるシャノンを傷つけることができるのはディビニウムと呼ばれる物質で作られた武器だけだったからです。メアリーは傭兵隊長マクレディを探し出して問い詰めますが、シャノンを殺したのは彼らではありませんでした。しかし聖遺物「アドリエルの盾」を盗んだのがアークテック社だったことがわかります。
シスター戦士たちはアークテック社に忍び込み、アドリエルの盾を取り戻します。
その後メアリーは、ヴィンセント神父からシャノンがバチカンを疑っていたことを聞き出しました。シャノンの部屋を調べると、隠し部屋があることに気づきます。しかし壁を壊すことはできません。エヴァに通り抜けさせる計画を思いつきます。
そのころドゥレッティ枢機卿はシスター戦士リリスにエヴァからヘイローを取り戻すようにけしかけます。
修道院へ連れてこられたエヴァはヘイローやシスター戦士について学びます。シスター戦士としての訓練を受けますが、自由を求めて逃げ出しました。そしてJCとともに海外へ逃走します。
しかしリリスとメアリーに追いつかれます。そこに怪物タラスクが現れると、立ち向かったリリスはタラスクの腕に串刺しにされました。エヴァがディビニウムでできた剣でタラスクを切りつけると、タラスクはリリスを串刺しにしたまま退散します。
メアリーはエヴァを小さな町へ案内すると、スペインの修道院へ戻ります。残されたエヴァは、町がかつてシスター戦士によって悪霊から救われたことを知ります。そして町の人びとがシスター戦士に感謝していることを知ると、シスター戦士の意義を考えます。
ヴィンセント神父はアークテック社のジリアンと取り引きし、エヴァに手を出さない代わりにアドリエルの盾を提供します。
ジリアンが研究するポータルはディビニウムをエネルギーとするため、ディビニウムの塊であるアドリエルの盾が必要でした。
修道院では、ドゥレッティ枢機卿が十字剣修道会を私物化しようとしていました。そのため修道院長は忠誠心に悩まされます。
エヴァはスペインに戻ってきてアークテック社にやってくると、科学的に自分の身体を検査させます。しかしジリアンは検査をおこなわず、ヘイローを使ってポータルを完成させようとしました。エヴァは反発しますが、ジリアンは息子マイケルについて明かします。
マイケルはディビニウムの粒子の中でしか生きることができないため、ジリアンは別世界をつなぎ、息子を連れていこうとしていたのです。エヴァは同情しますが、自分の身体に起きていることを科学的に解明することはできませんでした。
そこへドゥレッティ枢機卿に反旗を翻したヴィンセント神父、メアリー、ベアトリスがやってきます。シスターたちは修道院に潜入すると、エヴァがシャノンの隠し部屋に入りました。そこには代々のヘイローの継承者たちが記録した日記が残されていました。
その日記により、天使アドリエルがネクロポリス(死者の町)に埋葬されたことがわかります。しかしアドリエルの遺骨は強力な力を発揮し、悪魔を呼び寄せるため封印されたこともわかりました。長い年月の間にネクロポリスは忘れ去られ、上には町が発展してバチカンとなりました。
そしてシャノンは、バチカンが人びとの信仰を集めるためにアドリエルの遺骨を使って悪魔を呼び寄せていると考えていたようです。ドゥレッティ枢機卿はアドリエルの遺骨を手に入れて何かを計画しているのかもしれません。
そんな中、タラスクと別世界へ消えたリリスがアークテック社にやってきます。タラスクに刺されたあとの記憶はありませんが、エヴァに再会すると、ドゥレッティ枢機卿に自尊心を刺激されてエヴァを敵対視していたことを認めて謝罪しました。しかし自分の身体に異変が起きていることは誰にも明かしません。
シスター戦士たちは天使アドリエルの遺骨を破壊するためバチカンへ向かいます。
一方バチカンでは教皇が亡くなりました。コンクラーベ(教皇を決める選挙)がおこなわれ、ドゥレッティ枢機卿が新たな教皇に就任します。修道院長もバチカンにやってくると、ドゥレッティをシャノン殺害の首謀者として糾弾しようとしますが、ドゥレッティは何も知りませんでした。
バチカンの地下ではエヴァがアドリエルの墓地に侵入します。しかし遺骨はありません。それどころかアドリエルが待っていました。彼は初代ヘイローの継承者アリアラに騙されて閉じ込められたといいます。そのときエヴァはアリエラの意識とシンクロします。
エヴァの目に映る景色は、ヘイローを手にしたアドリエルがタラスクから逃げるようにこの世界へ現れてきた場面でした。
現在のエヴァがアドリエルに懐疑の目を向けると、アドリエルは自分が天使であることを否定します。そしてヘイローを取り出すためエヴァに手を伸ばしました。エヴァが叫び声を上げると、遠く離れたアークテック社のポータルが激しく反応しはじめ、マイケルは光の中へ飛び込みます。アドリエルも光に吸い込まれるように姿を消し、バチカンの地下が崩れはじめます。
エヴァ、メアリー、ベアトリス、カミラが地下から脱出してくると、ヴィンセント神父と修道院長が合流しました。そしてアドリエルが空間から現れると、ヴィンセント神父は彼に近づいて臣従を示します。
ヴィンセント神父の目的はアドリエルを復活させることでした。シャノン殺害の罠を仕掛けたのもヴィンセント神父だったことがわかります。
空には大量のレイス・デーモンが現れ、バチカンに集まる人間たちに乗り移ってエヴァたちの前に立ちはだかりました。
シスター戦士たちは武器を構えます。
(シーズン1 完)
スポンサーリンク
おすすめドラマ
「シスター戦士」に興味のある方には次のドラマもおすすめです。
ザ・ボーイズ
ヒーローたちは企業に雇われ、金と名誉のために脚色されたプロフィールとねつ造された事件で正義を演出します。彼らの不正を暴くために立ち上がった男たちがいました。

アンブレラ・アカデミー
アメコミ「The Umbrella Academy」を原作とするNetflixオリジナルドラマです。世界の滅亡が8日後に迫る世界で、かつてヒーローとして活躍した7人の兄弟たちが描かれます。

ハンナ
とある研究施設から男によって連れ去られた少女ハンナ。彼女は一般教養のほか、狩猟術や格闘術をたたき込まれて育ちました。やがてハンナの存在を知った謎の組織が彼女を捕らえよう現れます。ハンナの正体、謎の組織の目的とは。
