高い城の男 シーズン4 Amazon配信ドラマのあらすじ ネタバレ 登場人物を紹介

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写真出典:IMDb

「高い城の男」は、2015年にAmazonから配信が開始されたAmazonプライムオリジナルのSFドラマです。第二次世界大戦でドイツと日本が勝利した架空の世界を舞台に、ドイツの野望や世界の秘密をめぐる人々の姿が描かれます。

2019年11月、完結編となるシーズン4が配信されました。

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高い城の男 これまでのあらすじ

第二次世界大戦ではドイツが開発した原子爆弾が米国ワシントンに投下され、枢軸国が勝利します。

そして1960年代、大ナチス帝国と日本の傀儡政権によって分割統治されている米国では、自由を取り戻すためのレジスタンス活動が活発になっていました。日本領サンフランシスコに住むジュリアナは、レジスタンス活動に参加する妹トルーディから謎のフィルムを託されます。そこには第二次大戦でアメリカ合衆国が勝利した映像が収められていました。

ジュリアナは、憲兵隊に殺された妹に代わってレジスタンス活動に参加し、「高い城の男」と呼ばれる活動家アベンゼンに出会います。そしてフィルムに映っている世界は作られた映像ではなく、自分たちの世界とは異なるもうひとつの世界であることを知ります。

一方ドイツでヒトラー総統が亡くなると、ナチスは新しい米国を作るための「イヤー・ゼロ計画」を進め、米国の文化・歴史的遺産は破壊されて有色人種への排除が徹底されます。さらにドイツによる単独支配を実現するため、日本に貿易規制を仕掛けて挑発します。核技術を持つナチスの力は強大で、日独間の戦争が起これば人類の存続に関わります。
日本の田上通商大臣は、戦争を回避するために奔走していました。あるとき瞑想によって別世界へ移動できる「時の旅人」として目覚めると、別世界から持ち帰った米国による水爆実験の映像を、日本の技術と偽ってナチスに渡します。原爆よりも強力な水爆技術を日本が所有していると勘違いしたナチス幹部は、日本との戦争計画を中止します。

しかしナチスは別世界へ移動できる装置を開発し、「ニーベンベルト計画」を発動しました。「ニーベンベルト(Nebenwelt)」すなわち「新しい世界(New World)」計画は、ドイツが敗北した別世界へ侵攻し、彼らの歴史を覆す計画です。
ナチスの研究施設に侵入し、彼らの計画を阻止しようとしたジュリアナは捕まって監禁されます。

ナチスの社会体制に疑問を抱くジョン・スミスの妻ヘレンは娘たちを連れて失踪し、ヒムラーはレジスタンスによって狙撃されます。監禁されていたジュリアナは、瞑想状態に入ると別世界へと消えました。

そしてシーズン4完結編を迎えます。

前:シーズン3

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高い城の男 シーズン4 あらすじ

1年後。ナチスは別世界に関する研究を進め、平和を望む田上大臣が暗殺されます。

別世界へ逃げていたジュリアナ・クレインは、瞑想の世界で田上から「まだ終わっていない」というメッセージを受け取り、自分の使命を果たすべく元の世界へ戻ります。

そのころ日本は黒人共産反乱軍(BCR)の抵抗に遭い、北米だけでなくアジア方面でも彼らに苦しめられていました。北米から撤退することでBCRと休戦します。

ジョン・スミスは、中立地帯へ隠れていた妻ヘレンと娘たちを見つけて連れ戻します。しかしヘレンたちは中立地帯で暮らしている間にナチスの体制に批判的になっており、地域や社交界の人々から不信感を抱かれていました。ジョン自身の忠誠心も疑われるようになり、ドイツに召喚されて審問にかけられます。ヒムラーはジョンを処刑しようとしますが、ジョンはナチス幹部と手を組んでいました。ヒムラーたちを暗殺すると北米の統治権を掌握します。そして、日本が撤退したあとの西部に侵攻し、ナチスによる全米の支配へ動き出します。
一方でジョンは息子トーマスが別世界に生きていることを知り、トーマスを自分の世界に連れ帰る計画を立てます。

自分の世界に戻ってきたジュリアナは、ジョン・スミスの妻ヘレンに接触してジョンの情報を集めます。そしてジョンが別世界へ旅立つため研究所へ向かうことを知ると、待ち伏せして襲撃し、ジョンを殺します。ジョンを失った北米のナチスは、西部への侵攻計画を中止します。

第1話 第六十四卦

1年後、田上大臣が暗殺され、田上大臣の意志を継いだ皇太子妃は木戸警部に犯人捜しを命じます。木戸は、「黒人共産反乱軍(BCR)」の犯行を疑います。

いきなり田上大臣が暗殺されたので驚きました。その代わりシーズン1に登場した皇太子妃が活躍するようです。

中立地帯にはドイツ軍が侵攻し、レジスタンスに大打撃を与えるとフィルムを没収して焼却します。レジスタンスのワイアットは、共同戦線を張るためBCRに接触します。

ジョン・スミスはレジスタンスを一掃すると、自分の元を去った妻ヘレンを訪ねます。ヘレンは弟ハンクが営む中立地帯にある農場に隠れ住んでいました。ジョンは帰らないというヘレンを置いて娘ジェニファーとエイミーを連れ帰ります。

別世界に逃亡したジュリアナ・クレインは、その世界のジョン・スミスに保護されていました。そこではジョンに娘はいませんでしたが、息子トーマスは元気に生きていました。
ある日、瞑想するジュリアナは、瞑想の世界で易を行う田上大臣の後ろ姿を目にします。田上が煙となって消えると、地面には彼が書き残した易経の記号を見つけます。64番目の卦「未済(みぜい)」の模様で「未完成」の意味でした。ジュリアナは、まだ終わっていないという田上からのメッセージだと考えます。

ジュリアナがやってきた世界は田上が訪れた世界とは別のようです。というのは、田上が訪れた世界ではジュリアナは田上の息子の妻となっていたからです。同じ人物は同じ世界に存在できません。
ジュリアナが見つけた易経の記号は「未完成」を意味する形です。ドラマ内でとくに説明はないのですが、田上大臣からジュリアナへの「まだ終わっていない」というメッセージなのかも知れません。わかりづらい。

第2話 危険な扉

大ナチス帝国は「高い城の男」アベンゼンに別世界を研究させ、複数ある別世界の地図を作成します。そして、別世界から技術を集め、強大な国家を作ろうとしていました。
ジョン・スミスは、別世界へ送った工作員から、彼が訪れた世界ではトーマスが生きていることを聞かされます。そして報告の写真に写るジュリアナに気付きます。

そのころロバート・チルダンは、米国の歴史的な美術品を大量に入手することに成功しました。ナチスのイヤー・ゼロ計画によって米国の文化遺産などが破壊され、美術品などが流出したためです。チルダンは、日本の将軍や提督など、要人を相手にしたオークションを計画し、準備を進めます。そんなある日、日本の皇太子妃がオークションに出展される美術品を下見にやってくると、チルダンの日本への造詣に感心します。

日本太平洋合衆国の矢森総督は、チルダンが開催するオークションに参加するため東京から将軍たちが来ると知り、田上大臣暗殺の犯人は捕まったというニュースを流すよう木戸警部に命じます。犯人がまだ捕まっていないとは言いたくありません。日本太平洋政府のプライドを守らなくてはならないのです。
木戸警部は、息子の徹と暮らすようになっていましたが、徹は、従軍による体験からPTSD(心的外傷後ストレス障害)にかかっていました。

レジスタンスのワイアットは「黒人共産反乱軍(BCR)」と取り引きし、武器を提供される代わりに彼らの計画へ協力することを約束します。彼らの計画とは、チルダンが開くオークションを襲撃し、日本政府の要人たちを暗殺するというものです。

一方、ジュリアナが過ごす別世界では、米国のロケット開発は失敗し、核技術の著名な科学者が亡くなります。ジュリアナはこれらの出来事が偶然ではなく、自分がいた世界のナチスの関与を疑います。そして、自分が何者かに見張られていることに気付きます。

第3話 急襲

ジョン・スミスによってニューヨークへ戻された長女ジェニファーは、ナチスによって監視・統制された社会に疑問を抱き、母ヘレンに電話で相談します。娘たちの生活に不安を覚えたヘレンは、ニューヨークへ戻ってきます。

ロバート・チルダン主催のオークションが開かれ、日本の要人たちが集まります。そこへレジスタンスとBCRが襲撃します。憲兵隊が駆けつけますが、将軍たちは暗殺されます。
BCRがアジトに戻ると、車にチルダンが逃げ込んでいました。命を奪われそうになったチルダンは、日本の皇太子妃が米国から日本軍を撤退させようとしていることを伝えます。そして自分ならば日本とレンジスタンス、BCRの橋渡しになれるといいます。

一方、オークションへ参加するはずだった木戸警部は難を逃れていました。PTSDに悩まされる木戸の息子・徹がヤクザの一人を殺してしまったためヤクザに呼び出されていたのです。ヤクザの頭領大神は、戦争で功績のある木戸の息子を殺すことはできないと含みを持たせて徹を解放します。
木戸が徹を連れ帰ると、彼は日本が世界に発信している情報はすべて嘘だといいます。日本はアジア各地で負け続けているというのです。木戸は国家に対する反逆だといって徹を追放します。

そのころ、ジュリアナの逃げた世界がわかったジョン・スミスは、彼女を暗殺するため工作員を向かわせます。

ナチスは別世界の地図を作っているので、目的の世界へ行くことができます。

別世界のジュリアナは、ジョンが送ってきた工作員に襲われ、その世界でジュリアナを保護していたジョンがジュリアナをかばって殺されます。ジュリアナは逃走します。

ジュリアナ、逃げるのかい!

第4話 ジュリアナ、戻る

オークション襲撃に協力したレジスタンスは、BCRから武器を手に入れました。BCRに捕らわれているチルダンは、皇太子妃に休戦交渉の手紙を書きます。

そして太平洋合衆国の矢森総督は、オークション襲撃の背後には海軍の井口提督が関与していると考えていました。そこで総督は飯島大尉を使って井口提督の情報を集めるように木戸警部に命じます。

その後、飯島大尉が木戸の元に井口提督に関する情報を持ってくると、木戸は田上大臣の暗殺に使われた銃から飯島大尉の指紋が見つかったと告げます。飯島は動揺しますが、木戸は知らなかったことにします。実は指紋の件は木戸が仕組んだ嘘でした。飯島に鎌をかけたのです。木戸は、飯島が田上大臣暗殺に関わっており、矢森総督の指示で動いたことを察知します。

矢森総督は、田上大臣の犯人は捕まったということにしていました。太平洋合衆国のプライドを保つためだと理由を付けていましたが、実は犯人だったということです。

別世界にいたジュリアナは、元の世界に戻ってくるとワシントンに現れました。別世界と違い、原爆が投下されたワシントンは廃墟同然となっています。ジュリアナはナチスの警備員に見つかりますが、逃げてレジスタンスに接触します。

しかしジュリアナが戻ってきたことがジョン・スミスに知られます。さらに、ジュリアナの暗殺に向かった工作員が戻ってくると、彼が別世界のジョン・スミスを殺害してしまったことをジョンに報告します。別世界の自分が殺されたことを知ったジョンは、極秘任務と称して単独で別世界へ侵入します。

一つの世界に同じ人物は同時に存在できません。

第5話 スミス家の岐路

1946年、アメリカ合衆国が大ナチス帝国に負けて間もないころ。敗戦国アメリカ合衆国の軍人だったジョン・スミスの生活は苦しく、生まれたばかりのトーマスに与える食べ物もありません。経験を生かして軍人としてナチスに仕えるか、無職になるか迫られます。ユダヤ人で戦友のダニエルはナチスと戦い続けるように説得しますが、ジョンに選択の余地はありませんでした。

そして現在。大ナチス帝国の元帥となったジョン・スミスは単独で別世界へやってきます。この世界のジョンは軍を退役し、保険の外交員として成功していました。しかしジュリアナをかばって殺されています。ジョンは別世界の自分に成りすまして自宅へ向かうと、彼を愛する妻ヘレンと元の世界では亡くなった息子トーマスがいます。ジョンはトーマスに再会して感動します。

トーマスが海兵隊への入隊を希望していることを知ると、ジョンは命を大切にしろといって反対します。そこへ親友だというダニエルがやってきます。ジョンは元の世界の過去で戦友ダニエルを見捨て、そのせいで彼が強制所送りになったことを思い出し、胸を痛めます。

ジョンは何しに別世界へ来たのでしょう。トーマスに会いに来ただけとは思えませんが。

サンフランシスコでは、チルダンから皇太子妃へ送られた手紙により、日本海軍の井口提督とBCRの指導者エクイアーノが休戦について会見します。そこへ憲兵隊が現れると、エクイアーノは射殺され、井口提督は反逆罪で逮捕されました。

BCRと日本政府の会見は、チルダンが皇太子妃に送った手紙によって実現しました。エクイアーノを殺されたBCRは、会見はチルダンが仕組んだ罠と考え、チルダンを処刑しようとします。しかし思いとどまったBCRのメンバーによりチルダンは逃がされます。チルダンが店に戻ると、従業員のユキコが迎えますが、店は憲兵隊に荒らされたあとでした。

BCRに捕まっていたチルダンが処刑されずに逃がされたのはなぜだったのでしょう。同情されたということかと思いますが、少し説得力に欠ける気がしました。そしてチルダンを解放した若者が誰なのかわからない……イライジャではないような。

別世界から戻ったジュリアナは大ナチス帝国の計画を阻止するためにワイアットと合流します。

第6話 内なる力

別世界へやってきたジョン・スミスには、元の世界へ戻る時間が迫っていました。しかしトーマスは海兵隊への入隊を申し込んでしまいます。ジョンとヘレンは考え直すように説得しますが、迎えが来てトーマスを連れて行きます。ジョンは戸惑うヘレンを置いて元の世界へ戻ります。
一方元の世界では、妻へレンが監視されている生活に疲れ果てていました。

シーズン2では難病に冒されたトーマスが自ら死を選びましたが、別世界でもトーマスは自ら軍に入隊して死地へ赴きます。

指導者エクイアーノを失ったBCRは、今後の活動について議論を交わします。意見がまとまらない中、ベルは爆弾を使ったテロ活動を計画します。

日本政府ビルに皇太子妃がやってきて投獄されている井口提督の釈放を要求しますが、矢森総督は拒否します。ついに井口提督の軍法会議が開かれ、反逆罪および田上大臣暗殺の共謀者として死刑が宣告されます。井口は処刑場に連行されますが、木戸警部は処刑を止めさせました。そして矢森総督を田上大臣暗殺の首謀者として逮捕します。

ナチスに捕らわれているアベンゼンは、テレビ放送でナチスのプロパガンダに協力させられます。放送を見ていたジュリアナは、アベンゼンの言葉に隠されたメッセージを読み解きます。アベンゼンは、「帝国は、別世界へ通じる扉まで列車で行く」と訴えていました。

第1話でジュリアナがクロスワードパズルに夢中になるシーンがありましたが、パズル好きという伏線だったようです。

ジュリアナはナチスの計画を阻止するためワイアットたちとニューヨークへ向かいます。途中、自由の女神像が破壊され、別の少年少女像に変わっていることを知って驚愕します。

自由の女神像はシーズン3で破壊されましたが、そのときジュリアナは投獄されており、そのまま別世界へ逃げてしまったので知らなかったようです。

第7話 蜂起

ニューヨークに潜伏するジュリアナは、スミス家を見張らせます。何か有力な情報をつかむことができるかもしれません。

そしてジョンの妻ヘレンは、帝国への忠誠心を疑われていました。世間から信用を失えば娘たちも危険です。ヘレンは信用を回復するため、テレビに出演して国家社会主義を崇拝する女性を演じます。

サンフランシスコでは、オークション会場でのテロ事件以降、オークションを開催したチルダンを憲兵隊が探していました。憲兵隊は店にやってくると、チルダンを見つけて逮捕します。木戸警部はチルダンがBCRに捕まっていたことを知り、彼らの隠れ家などについて聞き出します。そのときBCRが街に爆弾テロを仕掛け、攻撃してきました。木戸はチルダンを解放し、日本政府ビルへ向かうと皇太子妃を東京へ避難させます。木戸は皇太子妃から街を守ることができるかと聞かれると、可能だが多くの犠牲が出る、これ以上犠牲者を出したくないと答えると、皇太子妃は納得して日本へ帰ります。

その後、日本の天皇は北米からの日本軍の撤退を発表します。田上大臣暗殺の首謀者として投獄されていた矢森総督は獄中で自殺します。

日本はBCR(黒人共産反乱軍)の前に、北米からの撤退を決めました。シーズン4つまり今回突然出てきた組織ではなく、シーズン1から登場していたレジスタンスなりユダヤ組織なりに活躍して欲しかった気もします。

第8話 本土帰還

日本が北米からの撤退を宣言して1か月後。日本軍や日本人は少しずつ撤退を進めていました。そんな中、日本撤退後の北米について井口提督をはじめとする日本高官とジョン・スミス元帥をはじめとした大ナチス帝国高官が協議します。日本は、石油の輸入さえ保証されれば北米におけるナチスの行動に関与しないことを約束します。
ナチスは自分たちで北米を統一するため、全土に監視カメラと盗聴器を設置し、国民を監視する計画を進めます。

そのころ、木戸警部から追放された息子の徹は、ヤクザにとらわれの身となっていました。

サンフランシスコから日本軍は撤退しましたが、BCRの爆破テロによって電気も水も止まってしまい、治安はいっきに悪化しています。日本が撤退した政府ビルに白人たちが侵入してくると、残っていた木戸警部を捕らえます。白人たちは抑圧された生活を強いられていたため、憲兵隊を恨んでいました。木戸が白人たちによって私刑にされそうになっているところへBCRが侵入してきます。BCRは木戸が誰だかわからなかったので助け、適当な部屋に閉じこまめました。しかしそこは、かつて木戸がフランクの妹一家を閉じ込めたガス室でした(シーズン1)。

チルダンの元には皇太子妃から日本への招待状が届きます。チルダンは日本へ避難することを決め、従業員のユキコにプロポーズして二人は結婚します。

僧侶が結婚式を挙げているのがおかしい。

BCRが日本政府ビルに侵入すると、ヤクザの大神が現れ、協力を申し出ます。

ニューヨークでは、ジョン・スミスの家族を監視するジュリアナがヘレンに接触し、トーマスが生きていると告げ、ジョンが隠しているフィルムの存在を教えます。
そしてジョン・スミスはドイツで開かれる緊急会議に召喚されます。

第9話 破滅への序曲

北米から日本軍が撤退し、BCRは独立政権を築こうとしていました。しかしナチスは民衆を扇動し、黒人の支配に抵抗するよう呼びかけます。そんな中、サンフランシスコでは、それまで日本人に支配されてきた住民たちによって日本人狩りが行われていました。チルダンはユキコと共に日本へ避難しようとしますが、ユキコだけが乗船を許可され、チルダンは彼女一人を日本へ向かわせます。

ドイツでは、ドイツ民族による北米全土の征服が計画されます。そこへヒムラー長官に召喚されたジョン・スミスがやってきます。情報局のフーヴァーによってジョンの家族による反体制的な発言の数々が提出されると、ジョンの忠誠心が疑われます。ジョンは窮地に立たされますが、ゴーツマン大将と手を組んでいました。ヒムラー長官やナチス幹部、フーヴァーたちは殺され、ヨーロッパはゴーツマン、北米はジョンが統治することになります。

恐るべし、ジョン・スミス。

ジュリアナからトーマスについて聞かされた(第8話)ヘレンは、ジョンが隠していたフィルムを見つけ、そこに映る息子トーマスと夫ジョンの姿を見て驚きます。ヘレンは別世界の存在を知りません。ジョンを信用できなくなったヘレンはジュリアナに再び会うと、別世界とナチスが北米全土を支配しようとしていること、その指揮を執るのがジョンであることを聞きます。

そのころラッカワナ鉱山にあるナチスの研究所では異変が起き、別世界へ移動するための装置を制御できなくなっていました。

なんで制御不能になったのか不明。アベンゼンが何か仕組んだ? 見逃したか。

第10話 神の炎

ジョン・スミスはドイツから帰国すると、ヒムラー長官の死を世界に知らせ、ナチスが新たなアメリカの誕生に向けて動き出したことを宣言します。

レジスタンスは研究所の破壊計画を急ぎます。

日本政府ビルに監禁されていた木戸警部は、自分を殺しに来たレジスタンスに反撃し、脱出します。

日本行きの船に乗れず、ユキコと離ればなれになったロバート・チルダンはヤクザに接触すると、保管されている美術品ごと骨董品店を譲る代わりに日本行きの手配を要求します。そこへ息子の徹を探しにやってきた木戸警部が現れます。ヤクザはチルダンに日本行きの旅客船のチケットを渡すと、木戸には息子を返す代わりに仲間になるように要求します。木戸はヤクザの申し出を受け入れました。
その後、ヤクザの一員となった木戸は日本へ旅立つ息子を見送ります。

サンフランシスコでは、BCRがナチスの侵攻に備えて防備を固めていました。そこにレジスタンスのレミュエルが合流します。レミュエルは、米国人の兵士たちを連れていました。彼らは合衆国の敗戦後ナチスに仕えていましたが、ジョンの作ろうとする国家に反対し、逃げ出してきたのです。

ニューヨークでは、ヘレンが娘たちの保護をジュリアナに頼むと、代わりにジョンが高速列車で研究所へ向かうことを教えます。

ナチスによる西部への侵攻が始まる中、ジョンは妻ヘレンと共に高速列車で研究所へ向かっていました。別世界からトーマスを連れ帰り、ヘレンと別世界のトーマスを会わせるつもりです。そのことを知らされずに連れてこられたヘレンは反対し、息子の死を未だに受け入れられない夫を非難します。そのとき、二人を乗せた列車がレジスタンスに攻撃されます。列車は大破し、ヘレンは亡くなりました。レジスタンスとナチスによる銃撃戦が起き、妻を亡くして落胆するジョンを親衛隊が守ります。ジョンは援護されながら逃げますが、一人になったときジュリアナが現れました。ジュリアナはジョンを射殺します。

ジョン・スミスを失ったナチスは西部への侵攻計画を中止します。

ジュリアナが研究所へやってきてレジスタンスに合流します。そこにはアベンゼンの姿もありました。研究所はレジスタンスによって破壊されていましたが、別世界への通路が光り輝き出します。すると、光の中からたくさんの人々が現れました。アベンゼンは光に向かって歩き出し、どこか別の世界へ去って行きます。

(完)

こちらの世界では亡くなった人々が、別世界からやってきたということなのでしょうか。強引にまとめた感は否めません。
あのあとどうなったのかはわかりません。少なくともナチスは北米西部への侵攻を中止しました。サンフランシスコのBCRには、かつての自由の国アメリカ合衆国を知る兵士たちも加わっていました。日本はアジアでBCRに苦戦しているようです。世界の平和はまだ遠いかも知れませんが、自由の足音が近づいているということなのかも知れません。
ジョン・スミスは家族のためにナチスに身を売りました。しかし反旗を翻して元のアメリカ合衆国を取り戻すような展開を期待していたのですが、悪役に仕立て上げられたまま終わったことは残念です。

雑感

「高い城の男」は2015年にシーズン1が配信され、好評だったと伝えられています。しかしその後、ショーランナーが交代するなど混乱もありました。そして今回のシーズン4で打ち切りという形で終わりを迎えました。

第二次世界大戦でドイツと日本が勝利していたら……という歴史改変SFとして楽しめた一方、シーズン4ではBCRとかいう新しい組織が登場し、これまで活動していたレジスタンスやユダヤ組織などは影が薄まってしまいました。どうせならレジスタンスたちにもっと活躍して欲しかったと思います。

また、北米西海岸から日本は撤退したもの、日本はアジアで苦戦しているようです。ナチスも西部への侵攻はひとまず中止しましたが、北米から撤退したわけではありません。次のジョン・スミスはきっと現れるでしょう。

そもそもラストでたくさんの人々が別世界から現れましたが、死んだ人が戻ってきたとしたらどんなことになってしまうのでしょうか。まだまだ混乱は続きそうです。

前:シーズン3

高い城の男 シーズン4 登場人物

ジュリアナ・クレイン

演:アレクサ・ダヴァロス
サンフランシスコに住む女性。妹トルーディから託された映像フィルムの謎を追ううちにレジスタンスやナチスの活動に関わります。ナチスの別世界侵攻計画を阻止しようとします。

ジョン・スミス

演:ルーファス・シーウェル
大ナチス帝国の元親衛隊大将。アメリカ人初の北アメリカ国家元帥。国家に忠誠を尽くし、大ナチス帝国による北米の統一を目指します。

ヘレン・スミス

演:チェラー・ホースダル
ジョン・スミスの妻。

マーサ・ストラウド

演:レイチェル・ニコルズ
ナチス秘密警察の女性。ジョン・スミスに命じられてヘレンの監視と護衛に就きます。

ハインリヒ・ヒムラー

演:ケネス・タイガー
ヒトラー亡き後、大ナチス帝国を率いる長官。

マルガレーテ・ヒムラー

演:グウィニス・ウォルシュ
ハインリヒ・ヒムラーの妻。

ゴーツマン大将

演:マーク・リスマン
ナチスの将軍。ジョンの国家に対する忠誠心を疑います。

ジョン・エドガー・フーヴァー

演:ウィリアム・フォーサイス
大ナチス帝国北アメリカ情報局長。シーズン3ではジョン・スミスを失脚させようとしますが、弱みを握られて寝返りました。

ロバート・チルダン

演:ブレナン・ブラウン
サンフランシスコにある骨董品店の店主。シーズン1でジュリアナの恋人フランクと知り合ったことでレジスタンス活動に巻き込まれます。

ユキコ

演:チカ・カナモト
チルダンの骨董品店で働く女性。

ワイアット・プライス

演:ジェイソン・オマラ
中立地帯で密輸業を営んでいましたが、ジュリアナと知り合い、レジスタンス活動に参加します。シーズン3ではヒムラー狙撃計画を実行。狙撃は失敗しますが、指導者的立場になっていきます。

レミュエル・ワシントン

演:リック・ワージー
レジスタンスの一人

ホーソン・アベンゼン

演: スティーヴン・ルート
通称「高い城の男」。レジスタンスの指導者。別世界のフィルムを集めて研究していました。シーズン3でナチスに捕まり、協力を強要されています。本名エイブ・ホークス。元は米軍の映像記録係です。

ベル・マロリー

演:フランシス・ターナー
BCR(黒人共産反乱軍)に参加する女性。BCRの指導者エクイアーノ亡きあと、中心的メンバーになっていきます。

イライジャ

演:クレ・ベネット
BCR(黒人共産反乱軍)のメンバー。ベルの恋人。

田上大臣

演:ケイリー=ヒロユキ・タガワ
日本太平洋合衆国の通商大臣。戦争を避けるため尽力しますが、シーズン4冒頭で暗殺されました。

木戸警部

演:ジョエル・デ・ラ・フエンテ
日本太平洋合衆国の憲兵隊隊長。階級は大佐。レジスタンスを追ううちに謎のフィルムの存在を知ります。

木戸徹

演:セン・ミツジ
木戸警部の息子。戦争体験からPTSDにかかっています。

皇太子妃

演:吉田真由美
田上大臣亡きあと、大臣の意志を継いで和平の道を探ります。

井口提督

演:尾崎英二郎
日本海軍提督。皇太子に仕えます。

矢森総督

演:ブルース・ロック
憲兵隊の総督

その他

トーマス・スミス(演:クイン・ロード)
ジョン・スミスの長男。シーズン2で難病のため安楽死させられますが、国家に対する献身的な姿が人々を魅了し、新しいドイツの象徴として称えられます。

ジェニファー・スミス(演:ジェニア・シャルパンティエ)
ジョン・スミスの長女。

エイミー・スミス(演:グラシン・シンエイ)
ジョン・スミスの次女。

ハンク(演:アーロン・パール)
ジョン・スミスの妻ヘレンの弟。中立地帯で農園を営んでいます。

ブリジット(演:メグ・ホイス)
スミス家に仕える家政婦。

キャロライン・アベンゼン(演:アン・マグナスン)
ホーソン・アベンゼンの妻。

エクイアーノ・ハンプトン(演:デヴィッド・ヘアウッド)
BCR(黒人共産反乱軍)の指導者。

増田将軍(クリント・ジャング)
日本軍の将軍。チルダンが主催するオークションに参加するため東京からサンフランシスコへやってきますが、襲撃事件で命を落とします。

飯島大尉(リッチ・ティング)
憲兵隊。井口提督を見張るように命じられます。

大神(演:マイク・ハギワラ)
サンフランシスコで活動するヤクザの頭領

前:シーズン3

高い城の男 ドラマを見る

「高い城の男」はAmazonプライムビデオから視聴できます。

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「高い城の男」原作

第二次世界大戦は枢軸国の勝利に終わり、アメリカ合衆国は戦勝国であるドイツと日本によって分割統治されています。

そして1962年、アメリカでは「高い城の男」によって執筆された「イナゴ身重く横たわる」という小説がベストセラーとなっており、そこには連合国が第二次世界大戦に勝利した歴史が描かれていました。

感想

ダークマテリアルズ

「ライラの冒険」のタイトルで2007年には映画化された人気小説を米HBOと英BBCが共同でドラマ化。町から誘拐された子どもたちを救うため、少女ライラが仲間たちと立ち上がります。しかし事件の裏には、世界の運命を変える真実が隠されていました。

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