ビッグ・リトル・ライズのあらすじとネタバレ 登場人物を紹介

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写真出典:HBO
海外ドラマ「ビッグ・リトル・ライズ」を見ました。パーティ会場で起きた死亡事件をめぐる母親たちの物語です。予備知識が全くなかったのですが、放送当時はかなり話題となり、各賞で絶賛されたようです。

シーズン2が米国では2019年6月から放送されています。日本では7月からスターチャンネルで放送される予定です。

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ビッグ・リトル・ライズ 概要

邦題 ビッグ・リトル・ライズ セレブママたちの憂うつ
原題 Big Little Lies

リアーン・モリアーティのベストセラー小説を映像したミステリードラマ。「セックス・アンド・ザ・シティ」や「GIRLS/ガールズ」「ゲーム・オブ・スローンズ」などを送り出してきたHBOの作品です。

小学校に通う子どもたちが起こした小さな事件をきっかけに、子育てや不倫、DV、離婚といった夫婦間の悩みや秘密が描かれます。

主演は「誘う女」や「めぐりあう時間たち」のニコール・キッドマンと「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」のリース・ウィザースプーン。ほかにローラ・ダーン、シェイリーン・ウッドリー、ゾーイ・クラビッツといった豪華女優陣が出演。男優陣もアレクサンダー・スカルスガルド、アダム・スコット、ジェームズ・タッパー、ジェフリー・ノードリングなどが出演しています。

第75回ゴールデン・グローブ賞
リミテッドシリーズ/テレビムービー部門
作品賞
主演女優賞 ニコール・キッドマン
助演女優賞 ローラ・ダーン
助演男優賞 アレクサンダー・スカースガード
計4部門受賞

第69回エミー賞
リミテッドシリーズ/テレビムービー部門
作品賞
監督賞 ジャン=マルク・ヴァレ
主演女優賞 ニコール・キッドマン
助演女優賞 ローラ・ダーン
助演男優賞 アレクサンダー・スカースガード
キャスティング賞 ■衣装賞 ■音楽監督賞
計8部門受賞

放送 2017年
提供 HBO
レーティング 15歳以上対象
全7話

舞台はカリフォルニア州モントレーです。

モントレー(Monterey)
アメリカ合衆国カリフォルニア州モントレー郡、太平洋岸のモントレー湾に位置する町。石川県七尾市は姉妹都市。
人口2万9674人(2000年)。面積30.4km2。「歴史のゆりかご」と呼ばれている。映画「エデンの東」の舞台となった。「モントレー・ジャズ・フェスティバル」は2007年で開催50周年。1967年、モントレー・ポップ・フェスティバルを開催。(出典 Wikipedia)

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あらすじ

カリフォルニア州モントレー。セレブたちが住む海岸沿いの高級住宅街。
ある夜、父兄が集まり、小学校の資金を集めるパーティーが開かれます。毎年恒例のパーティーなのですが、今年はいつもと違っていました。パーティに訪れていた誰かが会場で死んだのです。

事故なのか、事件なのか。

警察による父兄たちの取り調べがはじまります。

物語は、子どもたちが入学する前に小学校で行われたオリエンテーションの日にまでさかのぼらなくてはなりません。子どもたちがはじめて顔を合わせた日であり、父兄たちが知り合った日です。

その日、オリエンテーションを終えた子どもたちが学校から出てきます。迎えに来ていた母親たちが我が子を見つけて抱きかかえます。そこへ担任の若い教師が現れ、クラスで起きた事件について話し出しました。

アマベラが誰かに首を絞められたというのです。確かに彼女の首にはアザができていました。

ほかの母親や子どもたちが見守る中、教師が犯人を教えるようにアマベラを促します。彼女は少し間を置くと、ジギーを指さしました。

ジギーは最近母親とともに街へ越してきました。父兄もジギー親子とは馴染みがなく、猜疑の目を向けます。

ジギーの母親ジェーンが真偽を尋ねると、ジギーはやっていないと言って首を横に振りました。ジェーンは息子を信じ強く抱きしめます。

被害者となったアマベラは、キャリアウーマンでセレブな生活を送るレナータの娘。加害者とされたジギーは、決して裕福ではないジェーンの息子。ジェーンと仲良くなったマデリンとセレステは、真相がわからないままジギーを犯人と決めつけるレナータと対立します。

小さないさかいを重ねて母親たちの対立が顕著になる中、家庭内暴力や浮気、子ども、夫婦、仕事などに悩む女性たちの姿が明らかになります。

小学校で何が起きているのか。
パーティーで死んだのは誰なのか。それは事故だったのか、殺人だったのか。
そしてそれらはなぜ起きたのか。

ドラマのタイトル「ビッグ・リトル・ライズ」 原作小説の日本語版では「ささやかで大きな嘘」と訳されています。「ささやかで大きな嘘」とはなんなのか。

引きつけられる作品です。

なお、下の方でネタバレしています。これからドラマをご覧になる方は、真相を知らない方が楽しめると思いますのでご注意ください。

感想

大きな流れとしては、パーティ会場で起きた死亡事件があります。しかし誰が死んだのか、それは事故死なのか殺人なのかということは最終話までわかりません。話が進むと少しずつ絡み合う人間関係が見えてきます。誰が死んでも、誰が犯人でもおかしくないように思えてきます。

それが楽しい。

そしていくつかの小さな事件。

小学校で起きているいじめ。加害者はジギーではないだろうと予想するのですが、出生にまつわるエピソードなどを考えると否定もできません。しかしジギーがいい子なんです。いじめをするように思えません。だとすると誰だろう。
ジギーではないとしたらアマベラが嘘をついていたことになります。
そもそもいじめは起きているのでしょうか。そんなことまで考えます。

ジギーの母親ジェーンはいつも誰かにおびえています。ジェーンはレイプされた過去があるので、犯人が再び現れることを恐れているのです。銃を所持しているのでやはり物騒です。

子どもの誕生日会や仕事などでも母親たちのいがみあいが影響します。父親も穏やかではいられません。マデリンの夫エドはネイサンのことを嫌っています。アマベラの父親ゴードンは娘に害を与えているというジェーンとジギー母子に怒りを抱いています。

大きな嘘が秘められているのでハッピーエンドとは言いがたい面もあるのですが、それでもやっぱり見ている方は良かったと思える結末です。ドラマはやっぱりハッピーエンドがいい。

みんないい家に住んでいますが、ネイサンとボニーの家がいいなと思いました。海沿いの家は潮風で劣化しないのでしょうか。

PTAとか町内会の会合なんかに行くと、ああいうお母さんやお父さんいるよなあと思いました。

登場人物

マッケンジー家

マデリン・マッケンジー


演:リース・ウィザースプーン

アビゲイルとクロエの母親。

おしゃべりで世話好き、負けず嫌い、仕切りたがり屋の主婦。母親たちの間でも中心的存在です。若い頃は女優を目指していましたが、今はパートとして市民劇場を手伝っています。

夫のエドは再婚相手で、かつてネイサンと結婚していました。長女のアビゲイルはネイサンとの間にできた子どもです。離婚後も彼のことを忘れることができず、ネイサンの再婚相手ボニーを逆恨みしています。また娘のアビゲイルが自分よりもネイサンに懐いていることに不満を抱いています。

次女のクロエが小学校に入学すると、ネイサンとボニーの娘スカイと同じ小学校、同じクラスになりました。両家は嫌でも顔を合わせる機会が多くなり、意識せずにいられません。

また、入学前のオリエンテーションへ向かう途中、偶然知り合ったジェーンがシングルマザーと知ると、放っておくことができずに世話を焼きます。

家庭とビジネスを両立しているレナータには強い対抗心を抱いています。学校で起きたいじめ問題のほかに、マデリンが手伝う市民劇場の演目に関してもレナータとは対立関係にあります。事件の真相よりもレナータに勝つことを意識しすぎる傾向にあります。

エド・マッケンジー

演:アダム・スコット

マデリンの再婚相手。クロエの父親。

マデリンを理解していると考えており、家事や育児に協力して彼女を支えますが、妻マデリンが先夫ネイサンを意識していることを感じており、夫婦関係に不安を抱いています。

アビゲイル・カールソン

演:キャスリン・ニュートン

マデリンとネイサンの娘。高校生。大学進学か就職かという進路に悩んでおり、母マデリンからの期待や干渉にストレスを感じています。

クロエ・マッケンジー

演:ダービー・キャンプ
マデリンとエドの娘。ちょっとませているけどいい子。友だちも多く、クラスの人気者です。

ライト家

セレステ・ライト

演:ニコール・キッドマン

マデリンの友人。双子のマックスとジョシュの母親。

ペリーと結婚したとき、弁護士としてのキャリアを捨てて専業主婦になりました。ペリーとの関係は、周囲からは仲むつまじい美男美女の夫婦として羨望の的です。しかし実際は、独占欲が強いペリーの家庭内暴力に悩んでいます。

ペリー・ライト

演:アレクサンダー・スカルガルド

セレステの夫。ビジネスマンで出張が多く、よく家を空けます。

周囲からは、仕事ができてハンサム、妻と子どもを愛するや理想的な男性と思われています。しかし内実は独占欲が強く、支配的で暴力的な性格をしています。

妻のセレステに執着し、思い通りにならないと豹変して暴力を振るいます。

マックス・ライト&ジョシュ・ライト

演:ニコラス・クロヴェッティ
演:キャメロン・クロヴェッティ
セレステとペリーの双子の息子。

チャップマン家

ジェーン・チャップマン

演:ジェイリー・ウッドリー
ジギーの母親。モンテレーに息子と二人で引っ越してきました。シングルマザーなため、母親たちの間でも少し浮いています。マデリンとセレステとは友人になりますが、ジギーの父親については話そうとしません。
何かにおびえており、寝るときは銃を枕の下に隠します。

ジギー・チャップマン

演:イアン・アミテージ

ジェーンの息子。父親を知りません。小学校のオリエンテーションの日、いじめの被害にあったというアマベラに、犯人として名指しされます。

クライン家

レナータ・クライン

演:ローラ・ダーン

アマベラの母親。会社を経営するキャリアウーマン。セレブの中での上位に位置し、豪邸に住んでいます。支持する母親たちも多く、マデリンとは何かと対立します。

派手な誕生会を開くなど、娘のアマベラには過保護で、アマベラが学校でいじめにあっていると知り、過剰に反応します。

ゴードン・クライン

演:ジェフリー・ノドリング

レナータの夫。レナータとともに会社を経営しています。

アマベラ・クライン

演:アイヴァー・ジョージ

レナータとゴードンの娘。小学校のオリエンテーションの日、何者かに首を絞められます。教師から犯人を問われると、ジギーを指さします。

カールソン家

ネイサン・カールソン

演:ジェームズ・タッパー

マデリンの元夫。アビゲイルは彼とマデリンの子どもです。

現在はボニーと再婚し、スカイという娘がいます。スカイがマデリンの娘クロエと同じ小学校に通うことになったため、マデリンとは気まずい雰囲気になります。

マデリンの家族とは上手に付き合っていこうとしますが、自分を優先していることをエドに指摘されます。

ボニー・カールソン

演:ゾーイ・クラビッツ

ネイサンの再婚相手。スカイの母親。ヨガのインストラクターをしています。自然派の生活を好み、若くて容姿端麗なので父親たちに人気があります。

マデリンやマデリンの家族に対しては必要以上に干渉しないようにしています。そのことがアビゲイルの好感を招きますが、そのことがマデリンから一方的に敵対される原因のひとつになっています。

スカイ・カールソン

演:クロエ・コールマン
ネイサンとボニーの娘。

ネタバレ


写真出典:HBO
以下でネタバレしています。これからドラマを見る方はご注意ください。

事件の被害者

小学校の資金を集めるパーティで死亡したのはセレステの夫ペリーでした。

マデリン、セレステ、ジェーン、レナータの4人は打ち解け、集まっているところへ酔ったペリーが現れます。ペリーは、自分と離婚しようとしているセレステを説得しようとします。しかしセレステの意志が固いことがわかると彼女に襲いかかります。

ペリーは暴れ、止めに入るマデリンやジェーンにも攻撃します。みながもみあっているところへボニーが駆けつけ、勢いでペリーを突き飛ばします。ペリーは会場への階段から転げ落ち、打ち所が悪く死亡します。

警察の事情聴取に対し、その場にいた全員が酔ったペリーが足を転ばせて落ちたと嘘の証言をしたため、ペリーの死は事故として処理されました。

アマベラをいじめていた犯人

アマベラをいじめていたのはジギーではありませんでした。セレステとペリーの双子の一人マックスです。

ジギーは犯人に気づいていましたが、マックスのいじめがひどくなることを恐れたアマベラから口止めされていました。

マックスは、父親が母親に行う仕打ちを知っていました。性格に反映されたと考えられます。
犯人がマックスだとわかったとき、セレステはマックスを抱きしめます。彼女の愛情はマックスのゆがんだ性格を治療できると期待させます。

ジェーンを襲った犯人

かつてジェーンを襲った男はペリーでした。ペリーがセレステを襲ったとき、ペリーの声を聞いたジェーンの記憶が鮮明になり、自分を襲った男の顔を思い出します。

ジギーは双子と異母兄弟ということになります。

原作を読む

原作「ささやかで大きな嘘」は東京創元社から刊行されています。未読ですが、Amazonの紹介を読む限り、原作では子どもたちが通うのは小学校ではなく幼稚園みたいです。

ささやかで大きな嘘(上)
ささやかで大きな嘘(下)

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