写真出典:IMDb
Amazon配信ドラマ「ザ・ボーイズ」シーズン2を紹介します。
特殊な能力を備えたヒーローが存在する世界。人命救助や災害援助に力を尽くし、イベントなどで活躍する彼らは人びとの憧れの対象です。しかし映画やコミックに登場するような正義のヒーローとはいえません。彼らはヴォート社に管理され、営利と私欲、名声のために動くものも少なくなかったのです。
そんな中、ヒーローの精鋭グループ「セブン」のリーダーであるホームランダーのせいで恋人を失ったビリー・ブッチャーは、彼らの実体を暴き、復讐するためにアンチヒーローグループ「ボーイズ」を結成。ヒーローたちがヴォート社によって人為的に作られた存在であることを探り当てます。
しかし亡くなったと思われていた恋人は、ホームランダーとの間にできた子どもとともに生きていることがわかりました。
そしてシーズン2を迎えます。
概要
原作:ガース・エニスとダリック・ロバートソンが制作する同名コミック
Amazonプライムオリジナル作品
2020年9月配信
シーズン2 全8話
年齢制限:18歳以上対象
シーズン2は2020年9月4日に第1話〜第3話が配信され、第4話以降は1話ずつ毎週金曜日に配信されました。最終話(第8話)が配信されたのは2020年10月9日になります。
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シーズン2 あらすじ
ビリー・ブッチャーは、ベッカが生きており、ホームランダーとの間にできた息子ライアンとともに、ヴォート社の施設に隔離されていることを知りました。ベッカを取り戻そうとしますが、ホームランダーが立ちふさがります。
一方で、ヴォート社設立時から活動しているストームフロントや、ヴォート社の姿勢に疑問を抱くヴィクトリア・ニューマン議員も現れ、ヒーローとボーイズの戦いは混迷していきます。
登場人物の紹介のあと、各話を紹介します。
登場人物
ビリー・ブッチャー
演:カール・アーバン
初登場:シーズン1
元FBI捜査官でボーイズのリーダー。
かつて恋人ベッカがホームランダーに襲われ行方不明になりました。以来ヒーローを敵視し、ボーイズの結成に参加しました。
ベッカは亡くなったと思っていましたが、ホームランダーに乱暴されたことで息子ライアンをもうけ、ライアンと2人で隔離施設に住んでいたことがわかります。
ヒューイ・キャンベル
演:ジャック・クエイド
初登場:シーズン1
恋人のロビンがAトレインに引き殺されたことをきっかけにボーイズに加わわった青年。
偶然知り合ったアニー(スターライト)と交流を深めます。
どうやらブッチャーの弟レニー(故人)に似ているようです。
ジョルジュ/フレンチー
演:トマー・カポン
初登場:シーズン1
ボーイズのメンバー。爆弾処理や侵入、交渉術に長けています。
かつて仲間たちと銀行を強盗しました。このとき薬物でヒーローを落ち着かせ、弱体化させます。結果的にフレンチーは逮捕されましたが、マロリーに能力を評価されてボーイズに加わります。
マーヴィン/マザーズ・ミルク
演:ラズ・アロンソ
初登場:シーズン1
ボーイズのメンバー。元刑務所の所長で情報処理能力に長けています。
父親は弁護士で、ヴォート社を調査していて命を落としました。父の使命を継ぎ、ヴォート社の不正を暴くために尽力します。
キミコ・ミヤシロ
演:福原かれん
初登場:シーズン1
弟と共にテロ組織に誘拐されて戦闘訓練を受けました。脱出しますが密輸組織に捕まり、ヴォート社に売られてコンパウンドVを投与されます。監禁されているところをボーイズに救出され、仲間に加わりました。
ホームランダー
演:アントニー・スター
初登場:シーズン1
ヒーローの精鋭グループ「セブン」のリーダー。
乳幼児のときに親から隔離され、コンパウンドVを投与されて特殊な能力を身に付けます。
飛行能力や透視、盗聴、怪力、目から発射できる光線などの能力を持つ強力なヒーロー。
表向きは正義のヒーローですが、傲慢で偽善的、自己中心的な性格をしています。
シーズン1では、ヒーローは子どもを作れないといわれていましたが、ブッチャーの恋人ベッカとの間に生まれた息子が生きていることが判明しました。
クイーン・メイヴ
演:ドミニク・マケリゴット
初登場:シーズン1
セブンのメンバー。女戦士。
かつてホームランダーと恋愛関係にありましたが、強要されたものでした。本当はエレナのことを愛しているのですが、彼女がホームランダーに襲われることを危惧し距離を置いています。しかしそのことを知らないエレナは、メイヴに捨てられたと考えています。
ヴォート社によって演出されるヒーロー像に疑問を抱いています。
Aトレイン
演:ジェシー・アッシャー
初登場:シーズン1
セブンのメンバー。高速移動ができます。
シーズン1では高速移動中にヒューイの彼女をひき殺してしまいました。
コンパウンドVの過剰摂取により身体が蝕まれ、ホームランダーから引退を命じられます。
ディープ
演:チェイス・クロフォード
初登場:シーズン1
セブンのメンバー。深海中でも活動でき、海洋生物と意思疎通ができます。シーズン1でスターライトに対するセクハラ行為が発覚し、社会的地位を失いました。
自暴自棄になっているディープに共同教会が近づきます。
ブラック・ノワール
演:ネイサン・ミッチェル
初登場:シーズン1
セブンのメンバー。漆黒の鎧に身を包み、謎に包まれています。
スターライト
演:エリン・モリアーティ
初登場:シーズン1
シーズン1でセブンに加わったヒーロー。本名アニー・ジャニュアリー。電撃を放つ能力を持ちます。
企業によって演出されたヒーローに疑問を抱いており、知り合ったヒューイと親交を深めます。
ストームフロント
演:アヤ・キャッシュ
初登場:シーズン2
シーズン1で亡くなったトランスルーセントの代わりにセブンに加わったヒーロー。
ホームランダーと同等またはそれ以上の力を持っており、1970年代に活躍したヒーロー・リバティがストームフロントと同一人物であることがわかります。
ランプライター
演:ショーン・アシュモア
初登場:シーズン2
シーズン1では名前だけ登場していました。
グレース・マロリーの孫を焼死させたという過去があります。
シンディ
演:エス・ヘルドモーザー
初登場:シーズン2
表向きは精神病院とされているセージ・グローブ・センターから逃げ出した能力者。施設は実はヴォート社の研究所でした。
ものに触れずに動かしたり破壊したりできます。
イーグル・ジ・アーチャー
演:ラングストン・カーマン
初登場:シーズン2
共同教会のキャロルとともにディープに接触します。
ゲッコー
演:デビッド・トンプソン
初登場:シーズン2
ヴォート社の研究室で実験に使われている能力者
失った身体を再生できるため、能力を使ってSM趣味的な副業を持っていました。
スターライト(アニー)の旧友ですが、副業のことを世間に明かすと脅迫されてコンパウンドVを盗み出します。
スタン・エドガー
演:ジャンカルロ・エスポジト
初登場:シーズン1
ヴォート社の社長
アシュリー・バレット
演:コルビー・ミニフィー
初登場:シーズン1
ヴォート社の広報担当社員でしたが、マデリンに解雇されていました。ホームランダーによって復帰し、重役に就任します。
フォーゲルバウム
演:ジョン・ドーマン
初登場:シーズン1
コンパウンドVとヒーローの開発に関わった科学者。
ベッカ・ブッチャー
演:シャンテル・ヴァンサンテン
初登場:シーズン1
ビリー・ブッチャーの恋人。シーズン1の8年前、ホームランダーに襲われたあと行方不明となっていましたが、ホームランダーとの間にできた息子ライアンとともに生きていました。
ホームランダーから身を隠すため、科学者によって母子いっしょに隔離された生活を送っていましたが、居場所を知られてしまいました。ライアンを普通の人間と同じように育てたいと考えています。
ライアン
演:キャメロン・クロベッティ
初登場:シーズン1
ベッカとホームランダーの息子。
ケンジ
演:アブラハム・リム
初登場:シーズン2
キミコの弟。
テロリストによって作られたヒーロー(スーパーテロリスト、ホームランダー的にはスーパーヴィラン)。
アラステア・アダナ
演:ゴラン・ヴィシュニック
初登場:シーズン2
共同教会の指導者
キャロル
演:ジェシカ・ヘクト
初登場:シーズン2
共同教会の女性。ディープに近づきます。
グレース・マロリー
演:ライラ・ロビンス
初登場:シーズン1
CIAの元副長官。
かつてヴォート社の不正を暴こうとしてランプライターに孫を焼き殺されました。
スーザン・レイナー
演:ジェニファー・エスポジート
初登場:シーズン1
CIAの副長官。ビリーの協力者でしたが、暗殺されます。
ヴィクトリア・ニューマン
演:クラウディア・ドゥーミット
初登場:シーズン2
ヴォート社の不正を暴こうとしている国会議員。
エレナ
演:ニコラ・コレイア=ダミュード
初登場:シーズン1
メイヴのパートナー
アダム
演:P.J.バーン
初登場:シーズン2
映画「セブンの夜明け」の監督
シェリー
演:ジョーダナ・ラジョイ
初登場:シーズン1
フレンチーのパートナー
第1話「新たな敵」
トランスルーセントの追悼式がおこなわれると、ホームランダーはブラックノワールがスーパーヴィラン・ラキーブを倒したことに触れ、セブンがテロリストの殲滅に尽力することを宣言します。
一方、式典に呼ばれず、自棄になってトラブルを起こしたディープは留置場に監禁されていました。能力者のイーグルに保釈されると、共同教会に所属するキャロルを紹介されます。
このころ、ボーイズは凶悪犯グループとして指名手配され、隠れ家に潜んでいました。ブッチャーはマデリン殺害の容疑で指名手配され、行方が知れません。
ヒューイは密かにアニー(スターライト)に接触すると、能力者ゲッコーの情報を手渡します。ゲッコーはヴォート社の研究所で働いていますが、身体を再生できる能力を利用してスキャンダルな副業を持っていました。
アニーはゲッコーに接触し、副業のことをSNSで暴露するといって脅迫。研究室からコンパウンドVを盗み出すことを要求します。
ホームランダーとクイーン・メイヴがCM撮影をしている現場に、新たなヒーロー・ストームフロントが現れました。彼女はスマホを片手に、CM撮影の様子をライブ中継しながら近づくと、トランスルーセントの後任としてセブンの一員に任命されたといいます。
ヒーローの精鋭部隊セブンの人事権はホームランダーにあるはずでした。ホームランダーが社長エドガーに抗議すると、エドガーは物怖じすることなく、同社の機密事項であるコンパウンドVをテロリストに流したことを非難します。そしてヴォート社が第二次世界大戦中にナチスドイツの支援によって作られたこと、製薬会社であってヒーロー会社ではないことを説明し、会社にとって広告塔でしかないホームランダーを見下します。
フレンチーは武器やドラッグを密輸して資金を得ようとしていました。そんな中ボーイズの隠れ家に怪我を負った密売人が運び込まれてきます。何が起きたのか確かめるため、ボーイズが現場に駆けつけると、密輸船は港に乗り上げられていました。現場の監視カメラに残されていた映像を確認すると、密売人たちがスーパーヴィランをも輸入していたことがわかります。
このときキミコは折り紙を見つけました。フレンチーに何かを伝えようとしますが、しゃべれないため正しく伝えることができません。
フレンチーたちがスーパーヴィランへの対処を相談しようと、CIAのスーザン・レイナーに接触すると、突然彼女の頭が破裂しました。得体の知れない敵の攻撃を目にし、隠れ家に逃げ帰ったボーイズの前に、ブッチャーが戻ってきます。
第2話「正しい準備と計画」
ボーイズの隠れ家に戻ってきたブッチャーは、今まで何をしていたのかを説明します。
シーズン1のラストでベッカと再会したブッチャーは、その後、見知らぬ土地で目覚めました。近くのドーナツ店に駆け込むと、記憶が薄れないうちに紙とペンでベッカがいた場所の特徴を書き記します。そしてボーイズの隠れ家に戻ってきました。
ヒューイは突然戻ってきたブッチャーを信用できません。シーズン1で仲間たちが捕まったとき、仲間の救出よりも任務を優先し、今までどこにいて何をしていたのかわからなかったためです。
その後ブッチャーは、CIA元副長官マロリーにスーパーヴィランを密輸した業者の銀行口座を調べさせました。口座に登録されている住所がわかります。そして、スーパーヴィラン捕らえることを条件に、ボーイズの犯罪歴の抹消を約束させます。犯罪歴がなくなれば、ボーイズたちは家族のもとへ帰ることができます。
ボーイズが密輸業者の拠点に潜入すると、スーパーヴィランが現れました。ブッチャーが攻撃しようとすると、ヒューイがやめさせます。スーパーヴィランは、キミコの弟ケンジだったからです。ケンジは力を使ってブッチャーたちを吹き飛ばすと、逃走します。
ブッチャーは、ヒューイたちにベッカが生きていることを明かしました。そしてマロリーとの本当の約束は、スーパーヴィランを捕まえればCIAがベッカの居場所を探すというものでした。そのため、スーパーヴィランがキミコの弟だろうが容赦しないと主張します。
そしてキミコがケンジを捕らえます。
一方、エドガーとの口論に不満を募らせたホームランダーは、癒やしを求めてベッカを訪ねます。息子ライアンに力を見せるように迫りますが、ライアンは力を見せようとしません。
ベッカは自分たちを監視する科学者に不満をぶつけます。ホームランダーに自分とライアンのことを秘密にしておくという約束だったためです。しかし知られてしまった以上、科学者たちにはホームランダーを止めることはできません。
一方、ディープは共同教会でキャロルのカウンセリングを受けていました。
スターライトはゲッコーからコンパウンドVを受け取ります。Aトレインに気づかれて奪われますが、スターライトは、Aトレインがポップクロウを殺したことをマスコミにばらすと脅し、コンパウンドVを取り返します。
第3話「千人の剣士とともに丘を越えて」
ベッカの家にいるホームランダーは、息子のライアンを外に連れ出すと、屋根から突き落としました。空を飛ばせようとしたのです。しかしライアンはそのまま落下しました。異変を察知して飛び出してきたベッカとホームランダーが口論になると、ライアンはホームランダーを突き飛ばします。通常の人間にはホームランダーを突き飛ばすことなどできるはずがありません。事実、ライアンの目は赤く光っていました。
ケンジを捕らえたブッチャーたちは、彼を引き渡すため、マロリーから指定された海上で連絡を待っていました。しかし彼らが乗る小型船はブッチャーが盗んだものだったため、警察が現れます。そのとき脱走を試みたケンジが警察のヘリを墜落させました。ケンジはすぐに取り押さえられますが、ニュースになってしまったため海上での接触が困難になり、マロリーから新たな場所が指定されます。
ホームランダーがヴォート社に戻ってくると、社内は混乱していました。スターライトの密告によってコンパウンドVのことがニュースで取り上げられ、ヴォート社が人工的にヒーローを作ってきたことが明るみになったのです。社長のエドガーは、掌を返したようにセブンに協力を求めます。世間の目を背けるため、スーパーヴィランを倒す必要があるといいます。ホームランダーは、会社のためではないといって威勢を張ると、スーパーヴィランを倒しに向かいます。
そのころ、ディープのもとには共同教会の指導者アラステア・アダナから連絡が入ります。キャロルは、ディープがセブンに戻るときが来たといいます。
ボーイズの乗る小型船はディープ率いるサメの群に襲われて故障。ボートで脱出すると、ディープがクジラに乗って立ちはだかります。ブッチャーはボートを突撃させました。クジラは破裂し、ブッチャーたちはそのまま陸地に上陸。マロリーの指定場所へ向かいます。
セブンが駆けつけ、ボーイズのあとを追います。ディープはホームランダーから邪魔者扱いされ、待機を命じられます。
ボーイズが先を急ぐ中、ヒューイは仲間たちからはぐれると、追ってきたスターライトに再会しました。しかしホームランダーも現れると、スターライトにヒューイを殺すように命じます。ホームランダーは、彼女にできないなら自分が手を下すといいます。スターライトが意を決したとき、ケンジが力を使って排水路の天井を崩しました。ホームランダーは土砂に飲み込まれます。その隙にヒューイは非難しますが、ケンジも逃走しました。
すぐにキミコが追いかけ、ケンジに追いつくと、ストームフロントが現れます。ストームフロントは周囲の被害を気にせずケンジとキミコを攻撃。キミコを吹き飛ばし、ケンジの両手を引きちぎると、彼の首をへし折りました。
スーパーヴィラン・ケンジが倒され、記者会見の場では手柄を立てたストームフロントが脚光を浴びます。その様子にホームランダーは冷たい視線を投げかけていました。
別の場所ではもう一人ニュース映像をにらみつける人物がいました。ストームフロントに弟を殺されたキミコです。
記者からコンパウンドVについての説明を求められたエドガーは、コンパウンドVはマデリンと科学者が独自にやっていたことで、経営陣は何も知らなかったと主張します。そしてテロリストの撲滅こそ優先される課題だと宣言します
第4話「この世に類を見ないもの」
セブンのメンバーが思い通りにならないことに不満を抱くホームランダーは、マデリンの邸宅にやってきます。マデリンはホームランダーを優しく抱きかかえ、セブンのメンバーを戒めるように諭します。ホームランダーが癒やされていると、マデリンの姿が突然崩れはじめました。彼女は能力者ドッペルゲンガーの変身した姿でした。
その後、ホームランダーはスターライトの前に現れると、先日命令に背いてヒューイを殺さなかったことについて言及しました。スターライトが言い逃れると、命令を守るように警告します。
次にホームランダーはAトレインのもとにやってくると、心臓を弱めていることを理由に戦力外通告を突きつけます。
そしてテレビの対談番組に出演すると、クイーン・メイヴがレズビアンであることを公表しました。メイヴは、彼女とエレナの関係についてホームランダーが気づいていることを知り、エレナを心配します。
さらにホームランダーはストームフロントのもとにやってくると、自分こそが最強であり、全人類に愛される存在だと主張し、命令に従うように脅迫。しかしストームフロントは、すべての人間から愛されることは不可能であり、時代とともに戦略や考え方を変えていく必要があると反論しました。
ストームフロントに言い負かされたホームランダーは再びドッペルゲンガーのもとへやってきます。ドッペルゲンガーがホームランダー自身の姿になって欲求に応えようとすると、ホームランダーはこれまでの自分を打ち消すように、偽物の自分を殺します。
一方、ブッチャーはCIAの元副長官マロリーに接触し、次の任務を与えられます。それは1970年代に活躍した女性のヒーロー・リバティについての調査でした。マロリーは指定の場所へマーヴィン(マザーズミルク/MM)を向かわせるように命じます。
さらに約束通り、ベッカが隔離されていると思われる施設の住所を教えます。
ボーイズは、コンパウンドVを公表することに成功しました。しかしヴォート社へのダメージは小さいようです。スターライトが今後の計画についてヒューイに相談していると、ヒューイはマーヴィンが呼ばれました。
ヒューイとスターライトは、マーヴィンに同行してマロリーに指定された場所へ向かいます。そこにはひとりの黒人女性が住んでいました。彼女は幼いころ、リバティに兄を殺されたといいます。しかしヴォート社から口止めされていたのです。
リバティが活躍していたのは何十年も前のことであり、リバティの名前は今は聞きません。リバティはすでに亡くなっていると考えられます。リバティの報復を心配する必要はありません。ヒューイがヴォート社の不正を暴くための協力を依頼すると、女性はリバティは今も活躍しているといいます。そして新聞に載っているストームフロントの写真を指して彼女がリバティだと明かしました。
ブッチャーはベッカが隔離されている施設に潜入します。ベッカに再会すると、二人は愛を確かめました。そして脱走を計画しますが、ベッカは拒否。ベッカは息子ライアンを愛していますが、ブッチャーはライアンのことを愛することはできないといいます。
このとき、ブッチャーがベッカの施設に潜入した様子が監視カメラをチェックしていたブラックノ・ワールの目にとまります。
一方ディープは、共同教会によってお見合いをさせられ、結婚相手を決定されます。
第5話「行動の時」
ホームランダーがスーパーテロリストを倒すと、一般人を巻き添えにしてしまいました。その様子がネットで配信され、たちまち炎上します。
女性議員ヴィクトリア・ニューマンが抗議集会を開き、ヴォート社の危機管理部はホームランダーに対応を任せるように命じました。しかしホームランダーは命令を無視して会場に駆けつけます。激しい罵声と抗議の声を前に、ホームランダーは民衆への破壊衝動を抑えて引き下がります。
セブンのドキュメンタリー映画「セブンの夜明け」の撮影が続いています。
Aトレインは引退を宣言させられ、メイヴはパートナーのエレナの出演を強要されます。
スターライトは、ストームフロントの控え室に忍び込んで彼女のパソコンを調査。「セージ・グローブ・センター」という施設に関してエドガー社長に報告していることがわかりました。そこへストームフロントが戻ってきました。
ストームフロントは、スターライトがゲッコーを使ってコンパウンドVを入手し、マスコミにリークしたことを知っていました。ヴォート社の上層部に報告すると脅します。するとスターライトは、ストームフロントがリバティであることを公表するといって反撃しました。ストームフロントはスターライトが自分の正体を知っていることに驚き、スターライトの行動力を称えます。
ディープは大学教授カサンドラ・シュワルツと結婚し、共同教会の広告塔として活動しはじめていました。メイヴがやってくると、セブンへの復帰に協力する代わりに、彼女の計画に協力するよう持ちかけます。メイヴはエレナをホームランダーから守るため、彼を倒そうとしていたのです。
そのころキミコは、フレンチーの彼女シェリーを介して暗殺の仕事を請け負っていました。そのことを知ったフレンチーは悲しみます。
ベッカから拒絶されたブッチャーは生きる目的を失っていました。叔母の家を訪ね、愛犬であるブルドッグに癒やしを求めます。
そこへヒューイとマーヴィンがブッチャーを探してやってくると、ブラック・ノワールに襲撃されます。超人的な能力を持つブラック・ノワールにかなわないとわかると、ブッチャーはライアンのことを暴露すると脅迫しました。ブラック・ノワールを通して様子を見ていたエドガー社長は、ライアンのことを公言しないことを条件にブラック・ノワールを退散させます。
その後、ストームフロントのもとにホームランダーがやってきました。ネットの性質などをよく知る彼女のおかげで、ホームランダーへの抗議は終息します。
ホームランダーはストームフロントに嫌悪感を抱いていますが、彼女の知識や力を認めないわけにはいきません。そしてストームフロントはホームランダーを挑発します。ホームランダーが光線で攻撃しますが、ストームフロントは耐えました。2人は殴り合い、投げ飛ばし合って力を確かめると、お互いの破壊衝動をぶつけ合わせながら激しく愛し合います。
第6話「開かれた扉」
スターライトは、ストームフロントのパソコンにログインしてヴォート社について調べていたところをストームフロントに見られました(第5話)。
身の危険を感じてボーイズに身を寄せます。そしてストームフロントがセージ・グローブ・センターという施設についてエドガー社長とやり取りしていることをブッチャーに教えます。
ボーイズはペンシルバニア州にあるセージ・グローブ・センターへやってきます。
ブッチャー、ヒューイ、アニーは後方支援。マーヴィン、フレンチー、キミコが施設に潜入すると、ランプライターが職員として働いていることがわかりました。
およそ5年前。ボーイズはランプライターを脅迫して協力させ、ヴォート社の不正を暴こうとしました。しかし失敗し、マロリーの孫を含む子どもたちが焼き殺されるという事件に発展します。このときランプライターを監視していたのはフレンチーでした。フレンチーはランプライターを止めることができなかったことをずっと後悔しています。
ランプライターとフレンチーが顔を合わせ、戦いがはじまろうとしたとき、監禁されていた女性シンディが壁を打ち破って現れます。
警備員が現れると、シンディは彼に触れることなく頭を砕きました。そして監禁されている能力者たちを解放しはじめます。
セージ・グローブ・センターは表向きは精神病院ですが、実体はヴォート社の実験施設でした。コンパウンドVは大人に投与すると失敗することがあります。そのため研究が続けられています。
解放された能力者たちは施設の職員たちに襲いかかり、マーヴィン、フレンチー、キミコ、ランプライターは身を隠します。
ランプライターは、5年前の事件が起きたとき、マロリーの暗殺が目的と聞かされていたことを明かしました。しかし実際に被害に遭ったのは子どもたちでした。彼は騙されていたのです。
またフレンチーも事件のとき、友人が薬物の過剰摂取によって倒れたため、任務を放棄して現場を離れたことを明かします。
シンディによって解放された能力者のひとりが、外で待機していたブッチャーとヒューイ、スターライトの前にも現れます。ブッチャーは能力者を撃退しますが、ヒューイが重傷を負いました。病院へ連れて行くためブッチャーが一般人の自動車を奪おうとすると、運転手が抵抗します。スターライトは争いを止めようとして運転手を吹き飛ばし、結果的に男は頭を打って命を落とします。
施設にはストームフロントが駆け付け、暴動を鎮圧します。しかしシンディは脱出していました。
マーヴィン、フレンチー、キミコもランプライターをともなって脱出。マロリーに接触すると、マロリーはランプライターに復讐しようとします。マロリーは孫をランプライターに殺されているのです。しかしフレンチーは彼の本意ではなかったことを説明します。
そのころ、メイヴはディープに海底を調べさせていました。ディープは、飛行機の残骸からビデオカメラを発見。メイヴに渡します。かつて起きた飛行機事故(シーズン1第4話)のもので、ホームランダーとメイヴが乗客を見捨てた様子が記録されていました。
その後ディープは、Aトレインに共同教会の指導者アラステア・アダナを紹介します。
一方、ホームランダーとストームフロントは頻繁に肉体関係を結ぶ関係になっていました。しかしストームフロントは嘘を付くことがあります。彼女の考えや目的も不明です。
ホームランダーの猜疑心が高まったとき、ストームフロントは自分の正体を明かします。
ストームフロントは1919年にベルリンで生まれ、ヴォート社の設立者フレデリック・ヴォートの助手となり、妻となった女性でした。そしてナチス・ドイツの支援によって開発されたコンパウンドVのはじめての成功例だといいます。
コンパウンドVを開発した目的は人気や名声を得るためではなく、敵対者を滅ぼし、自分たちの文化を守ることだと熱弁します。ホームランダーこそ完成形であり、愛すべき存在なのです。
第7話「発火」
ヴィクトリア・ニューマン議員によるヴォート社の公聴会が迫っていました。ランプライターが証人ですが、ニューマンは決定力に欠けると考えていました。そこでマロリーとマーヴィンは、ヴォート社でコンパウンドVを研究していたフォーゲルバウム博士を訪ねて協力を依頼します。しかし博士は正義よりも家族の安全を優先するといって依頼を断りました。
ブッチャーは母親に呼び出され、病に冒されて余命少なくなった父親に面会します。ブッチャーは、愛する弟レニーは父親の虐待が原因で亡くなったと考えているため父親のことを憎んでいました。母親は、父の惨めな姿を見せることでブッチャーの憎しみもやわらぐと考えたのです。ブッチャーは父親を許すことはありませんでしたが、母親の思いを理解します。
一方、スターライトも母親に呼び出されます。彼女はスターライトとの関係を修復するため、ヴォート社に連絡して休暇を取ったといいます。このとき、スターライトはセブンを抜けてヴォート社から逃げていました。しかし母親が連絡してきたことで居場所が知られてしまい、ブラック・ノワールに捕まります。
ホームランダーとストームフロントは、支援者たちの集会に出席していました。ストームフロントが会場にいた親子を見て亡き娘のことを思い出すと、ホームランダーは彼女をベッカの隔離施設へ連れていきます。
テレビに流れる集会の映像を見ていたヒューイは、スターライトがスパイとして捕まったことを知りました。ヒューイはランプライターを説得してスターライトの救出に向かいます。
ベッカの施設にやってきたホームランダーは、ストームフロントにライアンを紹介します。社会から隔離されて育ったライアンは、ホームランダーに外に広がる世界を知らされ、ベッカへの不満を高めます。そしてストームフロントが本当の母親だというホームランダーの言葉を信じました。ホームランダーはライアンを連れ去ります。
メイヴはエレナから別れを告げられます。エレナは飛行機事故で起きたことを知り、メイヴと一緒にいることに不安を感じていたのです。
ディープとAトレインは、共同教会の指導者アラステアの誕生パーティに参加していました。2人は、アラステアからイーグル・ジ・アーチャーを信用しないように忠告されます。そしてイーグルは共同教会に騙されたと公表し、教会を破門されます。
ヒューイとランプライターはヴォート社に潜入。ランプライターはセブンのフロアへやってくると、焼身自殺します。ヒューイは突然のことに驚き、焼け焦げた死体から手を切り離します。
スターライトは監禁されていました。ビルの火災装置が作動し、部屋にも照明がつくと、力を発揮して脱出します。そこへブラック・ノワールが現れました。格闘の末アニーが押し倒されると、メイヴが現れます。メイヴはナッツ入りチョコをブラック・ノワールにくわえさせました。ブラック・ノワールが苦しみ出します。彼はナッツのアレルギー体質だったのです。
スターライトはビルを脱出します。
ブッチャーはフォーゲルバウム博士を訪ね、少年時代のホームランダーが素直な少年だったことを知ります。しかし彼を兵器として利用するため、訓練させたことがわかりました。ブッチャーは博士の家族に危害を加えるといって博士を脅迫し、協力を要請します。
そして公聴会がはじまります。証人としてフォーゲルバウム博士が召喚され、ホームランダーやストームフロントが警戒する中、議長が公聴会の開始を宣言します。次の瞬間、議長の頭が吹き飛びました。フォーゲルバウム博士や会場に集まっていた聴衆の頭も次々と破裂します。人びとの悲鳴と血しぶきが飛び交う中、マロリーはニューマン議員を連れて逃げ出します。ホームランダーはただ唖然とします。
第8話「知っていること」
公聴会で起きた惨事は大きなニュースとなり、犯人がわからないまま、米政府は警察と軍にコンパウンドVの使用を検討しはじめます。
ブッチャーもセブンとの決戦に向けて準備をはじめますが、武力行使ではスーパーテロリストと変わりません。ヒューイが反対すると、スターライトはメイヴの協力が期待できるといいます。
ヒューイとスターライトはメイヴを訪ね、ヴォート社の不正を暴く証言を依頼しますが、拒否されます。失意のヒューイとスターライトの前に、ストームフロントに関する資料を持ったAトレインが現れました。
Aトレインはかつて心臓麻痺で倒れたときスターライトに救われました。その借りを返すといいます。また、白人至上主義を取るストームフロントは、Aトレインにとって障害でした。
一方、ボーイズの隠れ家には隔離施設を逃げ出してきたベッカが現れます。ライアンを取り戻すためブッチャーを頼ってきたのです。ベッカから一度は別れを告げられたブッチャーでしたが、ベッカの心情を理解しました。ブッチャーはヴォート社社長のエドガーに接触すると、ライアンの居場所を聞き出します。
ストームフロントは民衆を魅了する能力に長けているため、ヴォート社にとって有益でした。しかし極度の差別思想が危険です。ホームランダーならば彼女を抑制できるかもしれませんが、今やホームランダーはストームフロントの虜となっています。エドガーとしてはストームフロントに対抗できる手段になりうるライアンを確保しておきたいと考えています。ブッチャーはライアンを取り戻したあとはエドガーに引き渡すと約束します。
ホームランダーとストームフロントは、いきなり大勢の人に会ってパニックになったライアンを落ち着かせるため、郊外の家に潜んでいました。そこへストームフロントとナチス・ドイツの関係を暴露するニュースが飛び込んできます。Aトレインがヒューイとスターライトに流した情報です。ストームフロントは驚愕し、事態を把握するためヴォート社へ向かいます。
残されたホームランダーとライアンに向けて超音波が発信され、2人は苦しめられます。ホームランダーは原因を探るため家を飛び出しました。
これらはボーイズの作戦です。
ホームランダーとストームフロントが不在になると、ブッチャーとベッカが侵入してライアンを救出しました。ライアンはベッカに悪態をついたことを謝罪しますが、ベッカは怒っていません。
ブッチャーとベッカ、ライアンはボーイズに合流。ブッチャーはライアンをエドガーに引き渡すつもりでしたが、母子を引き離すことに罪悪感を覚え、考えを改めました。マロリーのもとへ向かわせようとすると、ヴォート社から戻ってきたストームフロントが現れます。スターライトとキミコが立ち向かいますがストームフロントは強力です。そこへメイヴが駆け付けて加勢すると、さすがのストームフロントも空へ逃走しました。
ブッチャーとベッカはライアンを連れて逃走していましたが、メイヴたちとの戦いから逃れてきたストームフロントが追いつきました。ストームフロントがベッカに襲いかかると、母親を救おうとするライアンの目が赤く光り、光線を発射します。ストームフロントは四肢を切断されて倒れますが、ベッカにも被弾してしまいます。ブッチャーが走り寄ると、ライアンの将来を頼んでベッカは息を引き取ります。
そこへ超音波の発信源を破壊したホームランダーがライアンを探してやってきます。ストームフロントの無残な姿を見て嘆き、ライアンに声をかけますが、ライアンは警戒してブッチャーに寄り添います。ホームランダーの顔が怒りと悲しみに歪みはじめたとき、メイヴが駆け付けました。メイヴが飛行機事故の件を暴露すると脅迫すると、そうなればすべてを破壊するといってホームランダーは強がります。しかし誰からも愛されなくなるというメイヴの言葉の前に手を出せません。
その後、公聴会の殺戮はストームフロントの犯行とされ、メイヴとスターライトの活躍で終息したと報道されます。
ライアンはマロリーに預けられることになりました。ボーイズにかけられていた犯罪容疑は撤回され、マーヴィンやフレンチーは家族や仲間の元へ戻ります。キミコはフレンチーに付いていきます。ヒューイはきちんとした方法で不正を正したいと考えるようになっていました。
ディープとAトレインは教会の指導者アラステアに呼び出されます。Aトレインが持ち出した資料は共同教会のものでした。Aトレインは処罰を警戒しますが、アラステアは不問にします。ストームフロントは教会に批判的だった上、教会はナチスの活動に反対していたためです。それだけでなくアラステアはエドガーに交渉してAトレインのセブンへの復帰を実現しました。
ディープは自分も復帰できるものと喜びますが、復帰できるのがAトレインだけと知り、教会を見限ります。
政府は能力者の管理部署を新設し、ニューマン議員が率いることになります。アラステアはニューマン議員に電話し、躍進を賛辞します。そしてストームフロントに関する情報を提供したことを忘れないように念を押しました。ニューマン議員と共同教会は協力関係にあったのです。
アラステアは今後も能力者の情報を提供する見返りとして、教会の非課税化に関する法案を議会で通すように取り引きします。ニューマン議員が受け入れて電話を切ると、アラステアの頭が吹き飛びました。ニューマン議員は能力者で、彼女こそレイナーCIA副長官の暗殺や公聴会での惨劇を起こした犯人でした。
新設されたばかりの管理局には、中途採用を求めるヒューイの姿がありました。
(シーズン2 完)
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