埋もれる殺意 〜26年の沈黙〜 あらすじとネタバレ 登場人物を紹介

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写真出典:IMDb

「埋もれる殺意」は、英国で制作された刑事ドラマシリーズです。
2015年にシーズン1「39年目の真実」が放送され、好評だったため2017年にシーズン2「26年の沈黙」、2018年にシーズン3「18年後の慟哭」が放送されました。

ここではシーズン2「26年の沈黙」を紹介します。
ドラマシリーズとして登場人物がシーズン1と重なりますが、事件は完結しており、シーズン1との直接的なつながりはありません。
なお、シーズン1「39年目の真実」はこちら、シーズン3「18年後の慟哭」はこちらで紹介しています。

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埋もれる殺意 シーズン2 概要

原題:Unforgotten2
制作:英国ITV
初回放送:2017年
全6話(各話45分程度)

出演:ニコラ・ウォーカー、サンジーヴ・バスカほか
監督:アンディ・ウィルソン
脚本:クリス・ラング
製作者:クリス・ラング、 ローラ・マッキー、 サリー・ヘインズ

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埋もれる殺意 シーズン2 あらすじ

川底から遺体の入ったスーツケースが見つかりました。遺留品から遺体は26年前に失踪した男性デヴィッド・ウォーカーであることがわかります。失踪事件が殺人事件へと一転し、ロンドン・ビショップ署の警部キャシーは改めて捜査を開始します。

そして、遺留品や失踪当時の捜査資料から複数の人物が捜査線上に浮かび上がりました。被害者の妻テッサ、弁護士のコリン、看護師のマリオン、教師のサラです。

次第に容疑者たちの暗い過去と被害者の隠された生活が明かされていく一方で、アリバイがある人物、アリバイはないが動機が弱い人物ばかりで捜査は難航します。

登場人物が多く、覚えるのが大変です。しかし次第につながってくる人間関係と明かされていく事実がとても興味深い作品です。

(登場人物の紹介のあとネタバレしています)

前:シーズン1「39年目の真実」
次:シーズン3「18年後の慟哭」

登場人物

カサンドラ・スチュアート

演:ニコラ・ウォーカー
愛称キャシー。
ロンドン・ビショップ署に勤務する女性警部。

英国ロンドンの警察は、中心部(シティ・オブ・ロンドン)を除くロンドン全域を管轄する「ロンドン警視庁(スコットランドヤード)」と、中心部を管轄する「ロンドン市警察」という2つの組織があります。
そしてロンドン市警察はビショップスゲート、スノーヒル、ウッドストリートの3カ所に警察署を配置しており、キャシーはビショップ署に所属しています。

サニル・カーン

演:サンジーヴ・バスカ
愛称サニー。
キャシーの部下。
妻と離婚し、2人の娘と同居していますが、再婚相手を探しているようです。

ジェイク・コイラー

演:ルイス・リーヴス
キャシーの部下

マーレイ・ボルティング

演:ジョーダン・ロング
キャシーの部下

フラン・リングレイ

演:キャロライナ・メイン
キャシーの部下

マーティン・ヒュージ

演:ピーター・イーガン
キャシーの父親。
妻(キャシーの母親)はすでに他界していますが、シーズン1では彼女がかつて浮気していたことが判明しました。
マーティンはシーズン2で浮気相手を訪ね、妻が浮気相手に送った手紙を受け取ります。そこには、家族を愛し、浮気したことを後悔する思いが記されていました。

アダム・スチュアート

演:ジャッサ・アルワリア
キャシーの息子。
シーズン1と別人に見えますが同じ役者さんのようです。

デヴィッド・ウォーカー

演:ダニエル・ゴズリング
1990年に失踪し、26年後(2016年)に遺体となって発見された男性。
ナイトクラブを経営し、慈善活動や政治活動にも熱心に取り組む姿が知られていました。

テッサ・ニクソン

演:ロレーヌ・アシュボーン
容疑者のひとり。
オックスフォードの警察署に勤務する警部。
遺体となって見つかったデヴィッドの元妻。
事件後、ポールと再婚したためニクソン姓になっています。

ジェイソン・ウォーカー

演:ウィル・ブラウン
デヴィッドとテッサの息子。

ポール・ニクソン

演:ダグラス・ホッジ
テッサの再婚相手。

ベッカ・ニクソン

演:ドミニク・ドリュー
ポールの娘。
血のつながらない兄ジェイソンの不安定さを恐れています。

キャス

演:ブリオニー・ハンナ
ジェイソンの住むアパートの住民。

コリン・オズボーン

演:マーク・ボナー
容疑者のひとり。
弁護士。
同性愛者でパートナーのサイモンと同棲しています。
フローラを養子として迎えようとしているため、親としての審査に落ちることを恐れています。

サイモン

演:チャーリー・コンドウ
コリンのパートナー。
コリンとともにフローラを養子に迎えようとしています。

フローラ

演:アミー・ジェイン・レイ
母親がドラッグ常習者のため養護施設で保護されている少女。
コリンとサイモンが養子に迎えようとしています。

タイラー

演:ジョセフ・アルティン
フローラの母の恋人。
あるときコリンは男から同性愛者であることを罵られ、衝動的に彼の車に傷を付けます。様子を見ていたタイラーは、そのことで金をゆすります。

フローラの母

演:ローラン・トリケット
フローラの母親でドラッグの常習者。恋人タイラーがコリンからお金をゆすりとってくると、さらに脅迫します。

マリオン・ケルシー

演:ロージー・カバリエロ
容疑者のひとり。
看護師。
母ジョイと姉エリースに嫌悪感を抱いており、過去に10年ほど家を出ていました。

トニー・ケルシー

演:ナイジェル・リンゼイ
マリオンの夫。

エリース

演:ホリー・エアード
マリオンの姉。
マリオンから嫌悪されていますが、理由はわかりません。

ジョイ・ダンフィ

演:ウェンディ・クレイグ
マリオンの母。

シニード・クイン

演:マイレッド・マッキンリー
かつてIRA(アイルランド共和軍)の活動員として投獄されていた女性。マリオンと親しくしていたことがわかり、政治活動をしていたデヴィッドとの関連が疑われます。

サラ・マームード

演:バドリア・ティミミ
容疑者のひとり。
夫ハッサンとの間に3人の息子を持つ高校教師。
教育や女性の人権運動の積極的に取り組んでいます。

ハッサン・マームード

演:アディール・アクタール
サラの夫

埋もれる殺意 シーズン2 ネタバレ

デヴィッドを殺害したのは看護師マリオンです。ただし弁護士コリンと教師サラも別の人物を殺害しています。
マリオン、コリン、サラの3人は10代の頃にそれぞれ異なる人物から性的虐待を受けていました。加害者に復讐するため、対象を交換して犯行に及んだのです。
マリオンはサラの復讐相手であったデヴィッドを、コリンはマリオンの復讐相手を、サラはコリンの復讐相手を殺害しています。交換殺人が行われたため、それぞれのアリバイは完璧に仕組んであります。

マリオン、コリン、サラの3人は知り合いですが、他人を装っています。ラストでキャシーは3人が密会する現場を押さえますが、3人の接点を知るのはキャシーと、そのことを教えた相棒のサニー警部だけです。

二人は考えます。
性的虐待を受けて心身を蝕まれ、過酷な少年少女時代を過ごしてきた彼らに同情の余地はないのでしょうか。
看護師や弁護士、教師として25年以上社会に貢献してきた彼らの更正は済んでいると考えられないでしょうか。
長いこと罪の意識に悩まされ、今後も悩まされ続ける彼らにこれ以上罰は必要なのでしょうか。
警察の上層部は、失踪事件として解決されていた事件の再捜査を望んでいません。殺人事件として解決されると、過去の捜査が間違っていたことが明るみになってしまいます。そのため捜査を打ち切ったとしても受け入れるだろうことは想像できます。
キャシーとカーンは、事件の打ち切りを決めます。

 

26年前、被害者デヴィッドの失踪事件として捜査が進められました。捜査資料として残っていたデヴィッドのスケジュール帳から弁護士コリンの名前が見つかります。事件当初は失踪事件として扱われたため警察の捜査も甘く、コリンには会えないまま捜査が終わっていました。
コリンを訪ねると、デヴィッドのことは知らないといいます。一方で銀行家として手腕を振るっていたコリンは、事件の直前に突然銀行を辞めていたことがわかりました。何かトラブルがあったようです。

次に、デヴィッドが失踪前日に残したメモから手書きの電話番号が見つかりました。26年前、警察は手書きだったため番号を読み間違え、関係ない場所を捜査していました。改めて電話先の住所を確認するとダンフィ家です。住民のエリースとジョイはデヴィッドのことを知らないといいます。しかしマリオンはひどく動揺し、聞き取りから逃げ去ります。彼女は何かを隠しているようです。

さらに遺留品のポケベルのデータを解析すると、デヴィッドの元に売春婦から連絡があったことがわかりました。連絡したのは、当時売春婦として働いていたサラでした。売春婦だったサラと顧客だったデヴィッドの間に何かトラブルがあったのかもしれません。

キャシーたちは、デヴィッドの知人だったという男性から、デヴィッドが少年時代、教師から性的虐待を受けていたことを聞き出します。成長したデヴィッドが教師に再会し、彼を脅迫した結果殺された可能性があります。ただしこの場合、26年前の事件当時に教師は80代になっている可能性が高く、現在は他界していることが考えられます。
そしてコリン、マリオンまたはサラのいずれかが何かを知っているかもしれません。

その後デヴィッドを知る女性から、彼女が10代だった当時、デヴィッドから性的虐待を受けたことが告白されます。
キャシーたちは、デヴィッドが彼に性的虐待を与えた人物によって殺されたと考えていました。しかし事実は逆で、性的虐待を与えていたのはデヴィッドで、その被害者から復讐された可能性があります。
そしてデヴィッドが慈善活動と偽って少年院や保護施設、街を徘徊している子どもたちを集め、性的な虐待をおこなう「集会」の常連客だったことがわかりました。

コリン、マリオン、サラ。この3人の中に、かつてデヴィッドから虐待を受けた人物がいるかもしれません。

捜査の結果、サラが集会に参加していたことがわかります。母親を亡くしたサラは精神的に衰弱し、生活がすさんでいました。父親から追放されるとデヴィッドと知り合い、集会に招かれて性的虐待を受けたのです。

デヴィッド殺害犯はサラの可能性が濃厚ですが、当時サラはイタリアで過ごしていました。アリバイは完璧です。

しかし完璧すぎることにキャシーは疑問を抱きます。もしサラがコリンやマリオンともともと知り合いだった可能性はないでしょうか。

捜査を進めると、売春婦だったサラは精神病院への入退院を繰り返していました。同じ病院にコリンが入退院を繰り返していたことがわかります。さらに家を出て各地を放浪していたマリオンが近くに住んでいたこともわかりました。

サラとコリン、マリオンがつながりました。

売春婦を続けるサラの前にデヴィッドが客として現れると、サラは彼が自分を虐待した男であることに気づき、復讐を計画します。

コリンは少年時代、レンジャークラブに参加し、指導者だったパクストンに性的虐待を受けました。脅迫され、誰にも相談できずに繰り返し虐待を受けます。以降、精神的、肉体的におかしくなり、つねに焦燥感と衝動的な性格に悩まされるようになりました。精神病院への入退院を繰り返すうちにサラとマリオンと知り合います。

成長し、銀行家となったコリンは、サラからデヴィッドのことを聞くと、デヴィッドに近づいて彼のことを調べはじめます。自分につきまとうコリンをうるさく感じたデヴィッドは、女性を送り込んで暴行事件をねつ造しました。コリンは同性愛者なので女性に性的な興味はないのですが、デヴィッドはそのことを知りません。酔わされて意識のない中、暴行がねつ造され、コリンは銀行を辞職することになります。
その後デヴィッドの失踪事件が起き、かつてコリンに暴行を与えたパクストンはヨットで海に出たまま行方不明になりました。遺体は見つからないまま自殺と考えられていますが、実際はサラによって殺されています。

マリオンは少女時代、父親に虐待されていました。母親に相談しましたが、信じてもらえなかったため家を出て、母親と姉を恨むようになります。
家を出ていた時期、IRA活動家のシニードと知り合い、デモなどに参加しています。
また各地を放浪していたため、精神病院に入退院していたサラやコリンと知り合いました。
父親は自殺したことになっていますが、実際はコリンによって殺害されています。

デヴィッドの妻テッサは、夫だったデヴィッドが集会で未成年相手に暴力をふるっていることを知っていました。口論になったこともありますが、「ロックスターが未成年の恋人のことを自慢しても誰も咎めなかった。かっこいいとさえ思われていた。そういう時代だった」と述懐します。

デヴィッドの息子ジェイソンは、温厚で内向的な性格ですが、時折破壊衝動にかられて悩んでいました。友人もできないまま生きてきましたが、彼のことを理解しようとする女性キャスから声をかけられます。

サラは売春婦だったことが家族や地域の住民に知られます。仕事は失った可能性が高いと思われます。そして夫ハッサンに殺人を犯したことを告白しました。その後どうなったのかはわかりませんが、ハッサンはサラを抱き寄せていたので理解を示したということかと思います。

マリオンは父親に虐待されていたことを姉エリースに知られます。そしてエリースから力になれなかったことを謝罪され、二人は和解します。その後マリオンは夫トニーにもすべてを打ち明けました。その後どうなったのかはわかりません。

コリンもパートナーであるサイモンにすべてを打ち明けると、一人で家を出て行きました。サイモンにフローラを養子縁組するように勧めて別れたのかと思います。

フローラの母親は、途中でコリンのスマホを奪っていました。心配するコリンに、サイモンは、ドラッグの購入資金を得るためすぐに売っただろうといいます。その後トラブルにならなかったので、たぶんその通りなのでしょう。

前:シーズン1「39年目の真実」
次:シーズン3「18年後の慟哭」

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