写真出典:IMDb
Netflixドラマ「ニミュエ 選ばれし少女」は、中世ヨーロッパを舞台にした「アーサー王物語」をもとに、同物語に登場する「湖の乙女」ことニミュエを主人公としたオリジナルのファンタジードラマです。
ここでは、シーズン1全10話のうち第1話から第5話を紹介します。後半第6話から第10話についてはこちらを参照してください。
アーサー王物語についてはこちらで紹介しています。
概要
原題:Cursed
制作:Netflixオリジナル
配信年:2020年
全10話(各話50分程度)
対象年齢:15歳以上
ニミュエは「湖の乙女」や「ヴィヴィアン」などとも呼ばれ、「アーサー王物語」に登場する女性です。アーサー王に聖剣エクスカリバーを授けたり、騎士ランスロットを育てたりした女性として描かれています。
ドラマ「ニミュエ 選ばれし少女」は、このニミュエを主人公としたNetflixのオリジナルドラマです。
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シーズン1 第1話-第5話のあらすじ
ウーサー王が治める王国(ドラマ内ではイングランドとは明確にされていないようです)は、干ばつやバイキングの襲撃に悩まされていました。災厄は異教徒である妖精族フェイのせいとされ、赤の騎士によるフェイ討伐が開始されます。
ニミュエの村も赤の騎士に襲われると、ニミュエは瀕死となった母から「力の剣」を託され、魔術師マーリンに届けるように依頼されます。
ニミュエは故郷の村をあとにしてマーリンのもとへ向かいますが、赤の騎士たちによるフェイ殲滅は苛烈さを増す一方です。ニミュエは傭兵のアーサーに救われながら、フェイたちの隠れ拠点となっているニモスへやってきます。
第1話「ニミュエ」
魔力を持つ妖精族のフェイは、人間と共存する一方、魔法を使う不気味な存在として恐れられてもいました。
フェイには角の生えた種族や翼のある種族などがいます。フェイの種族のひとつスカイフォークの召喚士が亡くなり、儀式によってニミュエが新たな召喚士に選ばれました。ニミュエには強い魔力があったのです。しかし召喚士になりたくないニミュエはリューデン村を飛び出し、親友のピムとともにフォークスブリッジへやってきます。
フォークスブリッジで知り合った傭兵のアーサーに誘われて酒場へ行くと、傭兵隊長のボーズが賭けごとを挑んできました。ボーズは不正行為を仕掛けようとしますが、ニミュエは魔力を使って難を逃れます。
そもそもニミュエは船で旅立つつもりでした。しかし船が出航してしまったことがわかると、村へ戻ることにします。
そのころ、国内は干ばつに悩まされていました。干ばつはフェイのせいとされ、赤の騎士によるフェイの討伐がはじまります。
ニミュエが村へ戻ってくると、村は赤の騎士たちによって襲撃されていました。ニミュエが祭司である母親レノーラを見つけ出すと、彼女は魔術師マーリンへ届けるようにと「力の剣」を託して息を引き取ります。
そして城では、ウーサー王に仕えるマーリンが魔術によって雨を降らせようとしていました。しかしマーリンの魔力は失われており、血の雨が降り出します。
第2話「呪われた子」
赤の騎士を率いるカーデン神父は、森の中で狼たちの遺体と、ツタに絡みつかれて苦しむ赤の騎士を見つけました。異教徒である魔女の仕業に違いありません。カーデン神父は、逃げたニミュエに「狼の血の魔女」と名付け、彼女を捕らえるよう、赤の騎士たちに命じます。
一方、マーリンのもとへ向かうニミュエは、赤の騎士たちからの追跡を避けて町へ潜入。アーサーに再会しますが、傭兵隊長のボーズは先日ニミュエが魔力を使ったことを覚えていました。捕まって赤の騎士に渡されそうになりますが、アーサーに救われて町から脱出すると、イボアール修道院にかくまわれます。
そのころ、魔術に失敗し、血の雨を降らせたマーリンはウーサー王の城を抜け出しました。マーリンの前に「やもめ」が現れると、彼女は「力の剣」を取り戻して魔力を復活させるようにマーリンに助言します。
マーリンが魔力を取り戻すには、「フェイの火」で「力の剣」を溶かす必要がありました。マーリンは、やもめに協力を依頼します。
第3話「孤独」
イアボール修道院でニミュエが目覚めると、「力の剣」がありません。アーサーが盗み出したのです。そして、修道院を一時的な拠点とするため赤の騎士たちが集まってきました。ニミュエは、アーサーの妹モルガナの助けを借りて修道院を脱出します。
一方アーサーは、グラメアーの領主であり叔父のエクター卿を頼ります。エクター卿が、アーサーが身分不相応の剣を持っていることに気付くと、アーサーは人を救ったお礼にもらったと嘘を付きました。しかしボーズが現れ、剣はフェイの魔女が持っていたものであることを明かしました。アーサーは衛兵に捕まり、「力の剣」は取り上げられます。
そのころマーリンは、やもめから手に入れた希少品を手土産に、癩者(らいしゃ)の王ルーゲンへの接触を試みます。ルーゲンが「フェイの火」を持っているためです。
第4話「赤く染まる湖」
修道院を逃げ出したニミュエは、フェイに協力するディジエ夫妻に拾われました。フェイの隠れ拠点ニモスの存在を教えてもらいますが、アーサーから剣を取り戻すため、ディジエと別れてグラメアーにやってきます。
一方、「力の剣」を持っていたため捕まったアーサーは、赤の騎士に連行されています。しかし「力の剣」を置いて逃げ出すとグラメアーに戻ってきます。そしてニミュエに再会します。
アーサーに再会したニミュエは、赤の騎士が剣を持っていることを聞き出すと、彼らを追いかけます。途中、ディジエ夫妻が赤の騎士たちによって処刑されている姿を見つけました。怒りを胸に秘めたニミュエは赤の騎士を見つけ出すと、「力の剣」を取り戻し、湖で彼らを惨殺します。
その後、ニミュエとアーサーは、フェイの目印をたどってニモスへやってきます。
そのころ、アーサーの妹モルガナも修道院を逃げ出しました。強い信仰心を持つアイリスは、モルガナがニミュエを逃がしたことに気付くと、魔女によって汚された修道院を燃やして立ち去ります。
マーリンはルーゲン王のもとにやってくると、「フェイの火」を盗み出します。
第5話「縁結び」
ガーデン神父は教皇アベルの野営地にやってくると、経過を報告します。教皇は、ニミュエが持つ、彼らが「悪魔の歯」と呼ぶ剣を手に入れるように命じます。
修道院を燃やしたアイリスは赤の騎士たちに接触すると、騎士に志願します。しかし狼の血の魔女の首を持ってくるようにいわれます。
ニミュエの友人ピムは、赤の騎士たちの襲撃から生き残っていました。町に隠れ潜んでいましたが、海賊ドーフに出会うと、彼の協力を得て海賊レッドスピアの船に乗り込みます。
ニモスにやってきたニミュエは、モルガナに再会しました。そしてマーリンへ同盟を申し出る手紙を書くと、イェヴァに託します。「力の剣」と引き替えに、ウーサー王の手を借りて赤の騎士を倒し、フェイの平和を要求するものです。
その後ニモスでは縁結びの儀と呼ばれる祭りが開かれ、フェイたちはひとときの平和を楽しみます。
そこへ「緑の騎士」ガウェインが生き残ったフェイを連れてニモスにやってきます。その中には少年スクイエル、さらに修道女アイリスの姿もありました。
ガウェインはニミュエとは家族同然の付き合いがある戦士です。ニミュエが剣のことを相談すると、ガウェインは、ウーサー王の協力は期待できないと忠告します。
そのころ、「フェイの火」を手に入れたマーリンはウーサー王に捕まっていました。ウーサー王は、「氷の王」カンバーの脅威にさらされていましたが、王太后ルネットは、マーリンを処刑し、赤の騎士と手を組んでカンバー王に対抗することを助言します。
ウーサー王が母の助言に従ってマーリンを処刑しようとすると、ニミュエからの手紙が届きます。
手紙を受け取ったマーリンは、処刑を免れました。そしてニミュエを異空間に招いて面会します。マーリンと面会したニミュエの脳裏にはさまざまな記憶が呼び起こされ、母レノーラがなぜマーリンを頼るように言い残したのかがわかりました。マーリンはニミュエの実の父だったのです。
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登場人物
ニミュエ
演:キャサリン・ラングフォード
主人公。魔力を持つフェイ(妖精)のスカイフォークと呼ばれる種族の女性
赤の騎士たちから「狼の血の魔女」と呼ばれます。
母に託された「力の剣」(赤の騎士たちは「悪魔の歯」とよびます)をマーリンへ届けるため旅立つと、赤の騎士たちに追われますが、傭兵のアーサーに助けられながらフェイの隠れ拠点ニモスへやってきます。
アーサー
演:デヴォン・テレル
12歳のときに父親を亡くし、借金を返済するため傭兵となっていた青年。モルガナという妹がいます。
マーリン
演:グスタフ・スカルスガルド
長いこと歴代の王に仕えてきた伝説的な魔術師。物語の時代ではウーサー王に仕えていますが、魔力を失っています。
モルガナ
演:シャローム・ブリューヌ=フランクリン
イグレーンを名乗っていた修道女。アーサーの妹。幼いときに父を亡くすと、修道院に売られました。フェイに協力しています。
ウーサー王
演:セバスチャン・アルメスト
ペンドラゴン城の城主。彼の王国は、干ばつとバイキングの襲撃に加え、異教徒のファイ、台頭する赤の騎士に悩まされています。
カーデン神父
演:ピーター・マラン
赤の騎士の指導者。
教会が王を決める権利を持てば、教会権力は王権よりも上位になります。そのため、王の正当性を証明する「力の剣」を手に入れようとしています。
フェイに容赦ない態度を取るのですが、あまり悪い人に見えません。
泣き顔の修道士
演:ダニエル・シャーマン
カーデン神父に仕える騎士。顔に涙のあとのようなアザがあるため、「泣き顔の修道士」と呼ばれています。
教皇アベル
演:クライヴ・フランシス
キリスト教の最高権力者。
アイリス
演:エミリー・コーツ
修道女。強い信仰心を持っており、異教徒であるフェイを憎んでいます。
セリア
演:ソフィー・ハークネス
修道女。モルガナのパートナー。
ノーラ院長
演:キャロライン・リー・ジョンソン
イアボール修道院の女院長
ルネット王太后
演:ポリー・ウォーカー
ウーサー王の母
ウーサーを毒殺しようとしたため、塔に幽閉されています。
マーリンによれば、前王が亡くなったとき、ルネットは妊娠していましたが、死産してしまいました。世継ぎが必要なルネットは、町から生まれたばかりの子どもを盗ませました。事実を知っている助産婦は行方不明のようです。
カンバー王
演:ヨハネス・ヘイクル・ヨハネソン
通称「氷の王」。ペンドラゴン城の正当な後継者を名乗り、バイキングを率いてウーサー王と敵対しています。
ピム
演:リリー・ニューマーク
ニミュエと同郷の友人
スクイレル
演:ビリー・ジェンキンス
ニミュエと同郷の少年。
スクイレル(squirrel)は日本語で「リス」の意味。
レノーラ
演:キャサリン・ウォーカー
ニミュエの母。フェイの種族のひとつスカイフォークの祭司。
ガウェイン
演:マット・ストーキー
緑の騎士。
「アーサー王物語」では、午前中は3倍の力を発揮するという最強クラスの騎士です。
エクター卿
演:ピーター・ギネス
グラメアーの領主。アーサーの叔父。
やもめ
演:ゾーイ・ウェイツ
マーリンと因縁のある謎の女性
ルーゲン
演:オラフル・ダッリ・オラフソン
癩者(らいしゃ)の王
ボーズ
演:シーン・ギルダー
アーサーが所属していた傭兵隊の隊長
ブリオニ
演:ブライオニー・ミラー
酒場の女性
レッドスピア
演:ベラ・デイン
女海賊
ドーフ
演:ニコライ・デンカー・シュミット
海賊レッドスピアの部下。村でピムに出会ったあと、彼女が海賊船に潜入してくると、彼女をかばって仲間に加えます。
イェヴァ
演:オルウェン・フエレ
ニモスにいるフェイの呪術師。配下の鳥を使ってニミュエの手紙をマーリンへ届けます。
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